木曜日を左に曲がる

著者 :
  • 左右社
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本棚登録 : 114
感想 : 16
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  • Amazon.co.jp ・本 (240ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784903500546

作品紹介・あらすじ

彼女たちが登場する、物語が美しく始まる。
物語とは生き方。論理の道筋くっきりと、孤独さが、良き人とのつながりが、心にしみて勇気となる。
女性たちばかり、10人の主人公によって支えられた、7編の書き下ろし短編集。

感想・レビュー・書評

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  • 短編集。主人公はどれも女性。そしていくつかの短編は一歩か二歩ほど下がったところに男性が同行者として存在している。いろいろな要素がつながり、特定の視点が決まると物語が始まっていく。ありふれた日常に物語を見つけることができそうと思う。それを文字にできるのはプロの作家だけだろうとも思う。

  • 作家:片岡義男の好きな女性像が想像できる短編集。
    各短編にひとりずつの女性がモチーフとなっている。
    どの女性も自立していて、長身で、美しい清楚な人を想像させる。
    その女性を引き立てるのが、必ずそばにいる男性である。物語は主に、主人公らしい女性と引き立て役の男性で構成されているのだが、ふたりの会話が気障だけどすっきりしていて心地いいのだ。
    こういうのを雰囲気小説というのだろうか。とりたてて事件が起こる訳ではないけれど、ふたりの間に流れる雰囲気や余韻、女性の魅力をふわっと感じ取れて、都会的なカタルシスがある。

  • 久々の片岡義男ワールド。美しくかっこいい女性が紡ぎ出す物語。
    キーワードは、時間、写真、ひとり。
    からりとした文体はいつも通り。

  • 退屈だ。
    相変わらず退屈な物語だ。
    だから読む。上質な退屈をしてみたいから片岡義男の描く退屈な日常を読む。
    日常といっても非日常なんだけれど。話し言葉ひとつとってもそう。あんなしゃべり方する人はいない。
    あっ、でも戦場カメラマンの渡部○○さんがいるか。

  • 相変わらずの文体に、読んでいて安心感はある。時折、鮮やかな情景が織り込まれているので、はっとさせられるのが楽しく、読後感は悪くない。しかし、著者の本を読み慣れているなら、退屈な感じも否めない。ただ、驚いた点がひとつ。本作のある短編内の、西瓜を食べる少女の記述を、25年程前に著者の別の作品で読んだことがある。衣服等の詳細は異なる部分もあるが、本作で彼女は25年後の姿で主人公となっていたのだ。以前の話とは全く別の話なのだが、現実と同じだけの時の流れを本の中のヒロインに見ることができたのだ。驚くと同時に、案外うれしいものだった。

  • 片岡義男らしい短編です。特にカメラが出てくるものは、雰囲気がよくて楽しめました。
    何かつい手にとってしまいます。

  • 久々の片岡義男の短編。
    近著ということで、最近はどんな風かなと思ったが、
    いい意味でも悪い意味でも変わらずの作風。
    でも、そこがいいなと個人的には思う。

    バイク・コーヒー・写真・・・
    安心して読める安定感。

  • タイトルがすてきだったので読んでみたけど、
    トレンディドラマ?バブルっぽくて、わたしにはちょっと。

    短編でしたが全部を読みきれませんでした。

    アラウンド40向けだとおもう。

  • 注文しました。
    このタイトルには、逆らえない。
    (2012年04月11日)

    届きました。
    (2012年04月13日)

  • 題名に惹かれ図書館で予約してかりました。
    でも読み進めてがっかり。
    バブル世代が若い頃を回顧してるというか
    全体的にキザ過ぎて途中でリタイア・・・。

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著者プロフィール

1939年東京生まれ。早稲田大学在学中にコラムの執筆や翻訳を始める。74年「白い波の荒野へ」で小説家としてデビュー。翌年には「スローなブギにしてくれ」で第2回野性時代新人文学賞受賞。小説、評論、エッセイ、翻訳などの執筆活動のほかに写真家としても活躍している。『10セントの意識革命』『彼のオートバイ、彼女の島』『日本語の外へ』『万年筆インク紙』『珈琲が呼ぶ』『窓の外を見てください』『いつも来る女の人』『言葉の人生』ほか多数の著書がある。

「2022年 『これでいくほかないのよ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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