文化系のためのヒップホップ入門 (いりぐちアルテス002)
- アルテスパブリッシング (2011年10月7日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (280ページ)
- / ISBN・EAN: 9784903951478
感想・レビュー・書評
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「文化系のための」とわざわざ銘打って間口を狭め多少偏った印象であるが読み物としておもしろいので一気に読み切ってしまった。ドロップアウトを美徳と讃えるロックに対してラップという声を挙げて資本主義に参入しビッグマネーを夢見る"イン"のヒップホップは成功に矛盾が無い。ヤンキーのファンシー好き、ギャングのメロウ好きには納得。日本のお笑い界や少年ジャンプとの喩えはわかりやすい。ジェイZ=ワンピースとな。
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ヒップホップの歴史はジャズの歴史に似てる。90年代の黄金時代がリアルタイムだったのに…。サイプレス・ヒルがヒットしたり、2PACの映画「グリッドロック」はリアルタイムで観たり。こうして俯瞰してみると面白い。続巻も買う。
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まさしく文化系のためのヒップホップ入門でしたわ!聴くよりも読むところから入る私みたいなんには最適。
ワンピースはジェイZ的存在。
個、作品、ではなく、あくまで、場。 -
ヒップホップって日本的に言うなら「お前らどこ中よ、俺らはどこ中」的な口喧嘩でしょうかね。男同士、女同士でつるんでて「俺はモテるんだ」けど結婚は幼なじみとか高校時代の同級生みたいな。
ロックは内省的、ヒップホップもそうなりつつあるとあるけれど、ロックは精神分析的で、ヒップホップは行動分析的かなとは思う。 -
勉強になった。ヒップホップが分からなかったので90年代は最新の音楽から離れてしまった。当時は絶対理解出来なかったろうし仕方ない
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いや〜面白い。菊地成孔氏のアフロ論などの音楽論にも繋がる話がありつつ、しかしかなり分かりやすい本になってる。オールドスクールからニュースクールを経て、どのように今のようなラップの姿になったのか…、自分にとってはスッポリ空いた空白の部分を埋めてくれた、意外にもかなり衝撃的著作!
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ヒップホップカルチャーを学ぶことができる良作 。
ヒップホップの楽しみ方がわかります。興味がない人も面白いんじゃないでしょうか。んー気になるアーティストが多数紹介されていたので、今度音源をチャックしたいです。そんな感じで、この本には新たな発掘がありますよ!!おすすめです。 -
2012 3/27読了。つくば市立図書館で借りた。
ネットで話題になっていたのを見て面白そうだったので手にとってみた本。
『アメリカ音楽史』の著者で慶大准教授の大和田さんと、ライターの長谷川さんの対談形式で、ヒップホップの成り立ちから現在までのシーンの変遷、慣れてない人はどう考えて聞くと良いかと話が進んでいく。
ヒップホップってなんとなくなイメージはあったけれど、この本を読んでみて実は全然知らなかったことが良くわかった。
途中、明らかに音源かけながら対話しているところが多数出てきて、そこは是非どんな音を鳴らしながら話をしていたのかが知りたくなった。そういう意味では本でもいいけどラジオ/テレビになってるとまた楽しめたのかも知れないとかなんとか。まあそうなってたら自分手出してないだろうけど、って思うと複雑だが。 -
ロック的価値観で凝り固まった頭を解きほぐしてくれる、すごい本だと思う。
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ヒップホップは、生活であり、ゲームであり、外傷的であり、場であり、音楽でない。未だヒップホップが日本の音楽業界な主流になり得ない理由がよく分かるよ。