オフィシャル・プレッピー・ハンドブック (P-Vine Books)
- スペースシャワーネットワーク (2012年8月29日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (248ページ)
- / ISBN・EAN: 9784906700387
作品紹介・あらすじ
世界的ベストセラー『オフィシャル・プレッピー・ハンドブック』が、30年の時を越えてアップデイト
感想・レビュー・書評
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『女子とニューヨーク』つながりで手に取った本。私の親がそこそこの年齢だった頃は「プレッピールック」ブームで、それにどっぷりハマっていたそうで、子供である私も、もちろんそれに洗脳されている。今でもブレザー調のジャケットは大好き!そうはいっても、ファッション面限定の「なんちゃって」であるので、「アメリカのいいところの坊ちゃん嬢ちゃんのお洒落」の奥にあるものをちょっと知っておきたくて、ぱらっとめくりました。
「プレッピー」と呼ばれる人々とその周辺をさまざまな方面から取り上げ、解説した完全ブックガイド。どういうライフスタイルで、どういうお洒落を好んで、具体的には誰で・・・と、あらゆる面から解説。
今まで、私が乏しいソースから得ていたプレッピー情報といえば、
・有名私立進学校(プレパラトリー・スクール、略してプレップ・スクール)からアイビーリーグ進学
・「最初の入植者に連なる」など、ルーツを重視
・おおむね、学力は高めで優秀な部類に入るっぽい(どうしようもないのもたぶんいるけど、そこは「父母の卒業生枠」でクリア)
・やたら多芸(でも悪目立ちしない)
・勤めるのが難しい、もしくは超人気の職場になぜかインターンで入れる(でもお金を稼ぐのは目的じゃないらしい)
といった、いわゆる「アメリカン・ドリーム」を体現した人物とはまったく異なる、アメリカの王侯貴族階級で白人オンリーの社会。歴史が浅いなりにも社交界が広がっていたわけで、そういうところにアレルギー的な反応を示す向きも多いかもしれない。だからか、私の持つイメージも微妙にゆがんでいるような気がする(笑)。
約30年前に出ている初版から、この改訂版で大きくブラッシュアップされているのは、
・マイノリティをルーツに持つプレッピー
・ゲイ・レズビアン
・新興の富裕層
といった、多様性の反映。プレップな環境に生まれても、そうじゃない人生を送る人間も多いし、逆もある。そして、その幅は以前よりも広がっているのだろう。プレップという語が表すのは、階級というよりも、スタイルを示すようになってきているように思う。プレップな環境を選び、それが板についている人をプレッピーと考えるほうが、現在のプレッピー事情に合いつつあるのかもしれない。
とかなんとか書いてしまうと、ゴリゴリのお堅い文化考察本、もしくは特権階級万歳本のように思うけれど、1文に1つはアメリカン・ジョークは仕込まれてるし、プレッピーあるあるネタが細かくもバカらしく、深刻にならずに楽しめる。実名がガンガン出てくるものの、それは彼らの親密さを皮肉に表している仕掛け。基本、プレッピーをいじり倒して笑い飛ばす本なわけだけど、ドロップアウトや人生の終わりかたにも章が割かれているのが、意外に現実的で真面目テイストでもあったように感じた。
翻訳については、この手のチャットっぽい文章を日本語に完全移植することは不可能なので、これはこれでいいと思う。固有名詞の表記で、実際に流通しているブランド表記とは若干違うものがあるように思うけど、許容範囲かと。
もうとにかく、ページ数で単純に考えるよりも情報量が多く、辞書を隅から隅まで読むごとく読了し、お腹いっぱい。隣の芝生の青さをチラ見しつつ、ムダな知識も蓄積しつつ、楽しんだ。謎の組織・ブッククラブの真実も知ったし、あのトートバッグは日本に来ていないのかな? -
世界的ベストセラーにして、プレッピースタイルのスタンダート『オフィシャル・プレッピー・ハンドブック』が、30年の時を越えてアップデートしました。
「プレッピーはテレビのリアリティ・ショーで成金趣味を見せつけるような新興のお金持ちとは、一線を画した存在でなければなりません。」そんなプレッピーの「新ルール集」ともいえるこの本、笑えるだけではなく、役に立つ情報が満載です。 -
図書館
なんとなくプレッピーの雰囲気は分かったけど、
人物とか結構アメリカのことを知ってないと理解できない部分がある。
でも表紙をはじめ中身のレイアウトとかすごく素敵。 -
ジャケ買い。
装丁が可愛すぎる…。
中身も、ああこういうの好き好き!と思って買ったんだけど、
う~ん。
この手の翻訳は難しいよね…。
皮肉もブラックユーモアも、こちらの理解不足だったりちょっとお寒かったり。
タイミングと受け手次第な一冊。
楽しめるだけの技量が自分になくて残念! -
わたしが高校生だった1980年代初め、日本でもプレッピーブームで、プレッピーのなんたるやみんなたいして知りもせず、アイビーリーグの大学ロゴのついたトレーナーだとかチルデンセーターだとか着て、デッキシューズやサドルシューズはいたりしてた。もちろんアメリカかぶれだったわたしも。1981年に出た「プレッピーハンドブック」も見覚えあるけど、読んだ記憶、買った記憶はない。この本は、30年前のそのハンドブックをふまえて改訂版という感じなのだけど、プレッピーとはなにか、プレッピーのルール、などなどが、皮肉やユーモア満載で書かれていて。
残念ながら、その皮肉やユーモアがぴんとこないところもいっぱい、出てくる人名も知らない人いっぱいで、結局、薄ぼんやりとしかわからなかった、という感じだった。少し悔しくもあり。かなりアメリカ通じゃないとわからないんじゃないかなあ。けれども、ところどころわかるところは楽しかったし、まあ雰囲気は楽しめたのでいいか、と思った次第……。 -
帯文:"世界的ベストセラーの完全最新版!"
目次:イントロダクション:さて、あの頃ってどんなだった?そうね、あれは1980年・・・、 1.こっそり伝えて!:トゥルー・プレップ・マニフェスト。 2.その話はしません。:何の話をしているのかはおわかりですね。 3.そこ、兄が行っていたところです:学校―幼稚園前から20年生まで。 4.クローゼットに見つけたの:プレッピーのワードローブを発掘してご説明。 ・・・他 -
装丁がとてもかわいくて大好きです。
山崎まどかさんの著書や世界観が好きな方にオススメの本です。
しかし、プレッピーとは何ぞや…。 -
プレッピーが飼う最適な犬として
アイリッシュセッターがあげられていた。
昔、アイリッシュセッターを飼っていた。
家はプレッピーじゃないが
犬だけプレッピーなことが笑えた。 -
装丁がどストライク!
書いてあることも上品で素敵&多岐に渡るジャンル!
遊び心溢れる文章なのでリラックスして読める。
☆5といきたいところだが、載ってるファッションが決して全て素敵ではないと感じたので減らしました。
そんなアメリカ万歳みたいな面ばかりじゃなく(笑)。もっと、マイナス面含めて知識を広げるためにもやっぱり読みたいかもと思ってきました。辞書、と思えば値段の高さも許せるし。
トートバッグが気になります~。それこそプレッピーに憧れてLLビーンのトート持ってました。
私も、自分くらいの年の子が主人公のアメリカドラマを見て、「アメリカの子供はみんなこういう感じな...
私も、自分くらいの年の子が主人公のアメリカドラマを見て、「アメリカの子供はみんなこういう感じなんだ!」と、シンプルに憧れてました。そういった面と、新しくなりつつある面をいろいろ読めます。大好きで買っていた、“Chic Simple”シリーズの構成に似ているような気もしますが、こちらのほうが字が小さくて、字間が詰まっていて目が疲れます(笑)。
アメリカのプレッピールックって、英国トラッドよりは少し明るい感じに仕上がりますよね。品が良くて、今着こなしても素敵だと思います。この本にちょこっと載っていた、ブルックス・ブラザーズの「ブラック・フリース」ラインは、扱ってるお店を知っているので、ちょっとのぞきに行ってこようと思います。