日本二千六百年史 増補版

著者 :
  • 毎日ワンズ
4.60
  • (3)
  • (2)
  • (0)
  • (0)
  • (0)
本棚登録 : 56
感想 : 4
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (329ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784909447142

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 2023/08/24
    佐藤優『日米開戦の真実』で印象に残っていた大川周明。
    当局から削除された部分が復元されているとのことで興味を持って手に取ってみた。
    導入部は『日米開戦の真実』で感じたように、歴史や哲学一般に対してとても論理的、理性的で事実に即した冷静で公正な視点と説得力のある内容だった。
    ところが具体論に入ると、それまでの論理的・客観的な視点とは異なり、その価値判断基準が当時の世界で力を誇っていたロシア、ドイツ、イタリアの賛美とともに、国内においては日本書紀をはじめとする皇室による公的史書及び皇室の絶対視という極端に偏った皇室至上主義に終始していて、そのアンバランスさに違和感を感じて前半部分で読み進めることができなくなった。
    当事者による歴史の公的記録に捏造は無いとしても、不都合な部分は記載されていないのではないかという疑いを、本書に対する検閲そのものが証明しているのではないか…大川はそう感じなかったのだろうか。

  • 面白かった

  • 大川周明による日本史の解釈がよくわかった

  • 東2法経図・6F開架:210.1A/O46n//K

全4件中 1 - 4件を表示

著者プロフィール

1886年、山形県生まれ。戦前の代表的な思想家。1911年、東京帝国大学文科大学(印度哲学専攻)卒業。1915年、日本へ亡命してきたインド人ヘーラムバ・グプタと出会い、インド独立運動に従事。19年に満鉄入社、同社の東亜経済調査局、満鉄調査部に勤務。同年、北一輝、満川亀太郎らと猶存社を結成する。20年に拓殖大学教授に就任。25年、北、満川、西田税、安岡正篤らと行地社を結成。1932年、五・一五事件に関与したとして禁固5年の判決を受ける。37年に出所すると、日中戦争から日米戦争へと向かう時代のなかで、アジア主義、日本精神の復興を訴え、世論に大きな影響を与えた。日本思想界の象徴であり、その影響力の大きさから、戦後、その著作の多くがGHQによって発禁とされた。また、東条英機らとともにA級戦犯として起訴されるが、精神疾患を理由に不起訴となる。晩年はコーランの全文翻訳を成し遂げ、日本のイスラム研究に大いに貢献した。1957年に死去。著書に『宗教の本質』『日本文明史』『日本二千六百年史』など多数。

「2018年 『大東亜秩序建設/新亜細亜小論』 で使われていた紹介文から引用しています。」

大川周明の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×