夢の家

著者 :
  • 駒草出版
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本棚登録 : 46
感想 : 4
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  • Amazon.co.jp ・本 (272ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784909646552

作品紹介・あらすじ

遠ざかってゆく者と残される者。魚住文学はその間に横たわる暗がりへと読者を誘い込む。他のどこにもない小説が、そこに映し出されている。
ーー小川 洋子


2021年8月に急逝した作家、魚住陽子が遺した作品から、6編を収録。静謐でありながら、自らの感情に向き合う強さを感じさせる珠玉の短編集。

感想・レビュー・書評

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  • 色彩にあふれてるのに
    花の名にあふれてるのに
    魚住陽子の薄緑のモチーフは冥色と幽闇へと溶けてゆく
    タイトル作は苦手だが、ほかの作品「シェード」「萌木色のノート」「物置に蝶が来ている」が好きだ
    きらめく文章で難しいことばも気にならない
    ハマスホイの絵ってどんな絵なの?と調べたらナットクだった
    水と空気の描写が詩のようで惹かれる
    画家で夫のあとがきが心を打つ
    魚住陽子作品は全部読みたくなった
    急逝されたのが残念でならない

  • 夢の言語で書かれている、と思った。
    このひとのことをなぜ今まで知らなかったのか、悔しい。

  • 死んでしまった人や死にゆく人に思いを馳せながら、自身の寄る辺ない日々を見つめる。やや気負った言葉の運びが、内容の寂寥感にマッチしている。遺作だという「シェード」は完成度も高くてよかった。

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著者プロフィール

魚住 陽子(うおずみ ようこ)1951年、埼玉県生まれ。埼玉県立小川高校札業後、書店や出版社勤務を経て作家に。1989年「静かな家」で第101回芥川賞候補。1990年「奇術師の家」で第1回朝日新人文学賞受賞。1991年「別々の皿」で第105回芥川賞候補など。2000年頃から俳句を作り、『俳壇』などに作品を発表。2004年、腎臓移植後、2006年に個人誌『花眼』を発行。著書に『奇術師の家』(朝日新聞社)、『雪の絵』、『公園』、『動く箱』(新潮社)、『水の出会う場所』、『菜飯屋春秋』(ともに駒草出版)がある。2021年8月に腎不全のため死去。

「2022年 『夢の家』 で使われていた紹介文から引用しています。」

魚住陽子の作品

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