ダースレイダー自伝 NO拘束

制作 : ライスプレス  ライスプレス 
  • ライスプレス
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  • Amazon.co.jp ・本 (212ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784909792044

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  • 東大卒でラッパーの脳梗塞闘病記。

    若くして脳梗塞、左目の失明を負うというハードな状況ながら、瑞々しく軽妙な語り口でその重さを感じさせません。
    けれど、置かれている状況は厳しいことには変わりません。その状況を「マイナスをプラスに転じるヒップホップのメンタリティ」と医師、看護師、家族、そして沢山の仲間の助けを受けて、病気を受け入れ、新しい自分として前を向いていく姿には勇気をもらいました。

    自分もがんばろうと思う。

    "僕は入院して、結果としては僅かな時間しかいなかった。でも自分の人生においてもっともハードな体験をし、もっとも多くを学び、考えたのは病院にいた期間だと思う。だから、僕はヒップホップ・マインドに基づいて自分の状況をパラフレーズした。病院は僕の「フッド」、患者さんたちは地元の仲間つまり「ホーミー」。そして「病人」を人種的な意味において僕が代表、つまり「レペゼン」する。実際、病人には良くも悪くも差別は付きまとう。心配されるのと微妙な匙加減で迷惑がられたりもする。日本の場合特に風習として病気を恥じ、悪いことだと感じて隠す人も多い。僕はおおいに病気を公言し、病人の声になろうと決意した。"

    "僕は脳梗塞で倒れて、全てを失ったかと思った。
    でも実はようやく誇るべき地元を得て、ラッパーとしての声を持つことになったのかもしれない。そんな新しい「僕」も含めた意味で。
    君に会えて良かった。そう思う。"

  • "多くの人は「人生に意味はあるのか?」と問うが、それは間違いだ。全く逆であって、人は常に人生の方から「意味」を問われているのだ。"
    ダースレイダーさん自身がこの言葉の意味に気づく。
    それにわたしも気づかされる。

    ディスクレビュー、これみてはじめてボブディランを聞いた。
    へんな音楽。でも好き。

    ダースさんの周りはいい人ばかりなんだ。
    それはダースさん自身がいい人だから。
    リハビリで自分を奮い立たせるとこ、ぐっときた。

    わたしも生きるぞ

  • 病気こわい。
    イラストが良い。

  • ラッパーで東大文学部中退、、文章がうまくないわけがない!この人にしかかけない本。テンポよく読めます。間に入っている入院中の日記や、歌詞ノートもいい味です。

  • ラッパーながら東大卒というギャップや、脳梗塞や失明という大病を乗り越えてきたが故の深い思考や賢察を期待したが、ホッパー兄ちゃんが書いてるただの闘病日記という印象。実父である和田俊氏は高校生のとき初めて実際に見た知識人として印象深い。

  • 『夜と霧』を引き合いに出し、人生に意味はあるかというのは間違いで常に人は人生の方から「意味」を問われているのだというのはK.O必至のパンチライン。

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著者プロフィール

ダースレイダー
1977年、フランス・パリ生まれ。ロンドン育ち、東京大学中退。ミュージシャン、ラッパー。吉田正樹事務所所属。2010年に脳梗塞で倒れ、合併症で左目を失明。以後は眼帯がトレードマークに。バンド、ベーソンズのボーカル。オリジナル眼帯ブランドO.G.Kを手がけ、自身のYouTubeチャンネルから宮台真司、神保哲生、プチ鹿島、町山智浩らを迎えたトーク番組を配信している。著書「武器としてのヒップホップ」(幻冬舎)「MCバトル史から読み解く日本語ラップ入門」(KADOKAWA)など。2023年、映画「劇場版センキョナンデス」「シン・ちむどんどん」(プチ鹿島と共同監督)公開。

「2023年 『イル・コミュニケーション―余命5年のラッパーが病気を哲学する―』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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