D2C 「世界観」と「テクノロジー」で勝つブランド戦略

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  • NewsPicksパブリッシング
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  • Amazon.co.jp ・本 (200ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784910063034

感想・レビュー・書評

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  • いわゆる「Z世代」の私からみてもD2Cはさらに浸透していくと思います。

    むしろZ世代はD2Cという言葉を知らずとしても
    自分が支持するブランドもD2Cじゃん、という人かなり多いのでは。
    こうなったものSNSが浸透し、一般人ひとりひとりの発信が影響力を持つようになったからでしょう。



    そんな中でもD2Cの課題は「成長、成熟すると小売店に頼らざるを得ない」というところ。
    さらにビッグになりたい、成長したい企業側に相反し、
    当初のスタイルを変えて欲しくないファン(既存顧客)。
    企業への愛が強いからこそ、方針や売り方を変えればファンは不信感を抱く。
    D2Cではないけれど、アイドルやYouTube、ティックトッカーなどのビジネスでもこれは顕著にみられることからも発生不可避な問題。


    ローンチ初期についてくれたファン(顧客)と、長期的に付き合っていくためにはどうするかも、至急ではなくとも考えるべき重要な点に違いない。

    うまくやっている企業はNIKEかなと思いました。

  • ビジネスのゲームチェンジ。サプライヤーは売ることで終わりでなく、そこから消費者との継続接点を持つ時代に。
    溢れる製品、情報の中で消費者に支持されるためには製品スペックだけでなく、周辺のストーリーが重要。
    消費者を客と捉えず、仲間、共創者と捉えてビジネスをグロースしていく発想。
    一方である程度の規模に達したD2C企業は旧来型のビジネスモデルに回帰するという事情も興味深い。
    これからのビジネスを考える上で重要な概念を教えてくれる読みやすい良書。

  • おもしろい!!!
    もう、「見た目が良い」「機能性が高い」だけでは足りない。深く思考して世界観をつくり上げる必要がある。
    "世界観"をうりにしてる日本のプロダクトやスタートアップで薄っぺらさを感じるものがこれまでにいくつかあったけど、この本を読んでなにが足りないのか、なんとなくわかった気がする。
    そういう意味で芸術や研究を軽視する社会はビジネスも育たないかもしれない。

  • 間違いなく今後の企業の道標になる。
    それは遠い未来ではなく、コロナの影響もあり、その真っ只中にいると感じる。

  • ※記憶を元に書いているので間違いもあるかも。

    ・D2Cとはなにか?
    ・これまでのメーカーの売り切り型のモデルとは違い、「顧客と直接接点を持ち、その接点で得たデータを分析しながら購買行動を科学する」ようなモデル。メーカーから「メーカー×メディア×テック」への変化

    ▼メディアの話
    ・メディア:顧客はモノを買うところからコト(体験)を買うようになってきている。D2Cはそこからさらに「コト付きのモノ」を売る
    ・例えばマットレスD2CのCasperは自分たちのことを「マットレスの会社」とは定義せず、「睡眠体験を提供する会社」としている。それによってニューヨークの真ん中に「45分2500円で寝れるスペース」みたいなものをオープンしている。
    ・他にもスーツケースD2CのAwayは「旅行体験の会社」だと定義をしている。スーツケースを全く宣伝せず「旅の素晴らしさ」を写真と文章で伝えるだけのマガジンを発刊している。
    ・これらの取り組みは「モノを売る」から「ストーリーを売る」への変化。彼らの店舗や雑誌やドラマや映画などは「メディア」としての役割を果たして、彼らの世界観を伝えている。
    ・z世代以降の方は、モノを単に消費するのではなく、その背景にある世界観にまで共感して購買活動を行う。そうした自社の世界観を伝えていくメディ機能を自社で持ち、顧客とやり取りをしていくのがD2C企業の一つの特徴。
    ・最近ではD2C企業が店舗を出す事例も増えているが、コレもそこでモノを売るというよりも、そこでの顧客接点により顧客に世界観を伝え、ファンを作っていくという一つのチャネルとしての機能
    ・実際、アメリカのD2C企業では有名雑誌の元編集長などが就任しながらこうした世界観の形成を行っている。

    ▼テックの話
    ・D2CとアマゾンなどECで売ることは全く別物。
    ・Amazon等オンラインで商品を売っても顧客データが貯まらない。なのでそこで「どんな人がどんな理由で商品を買っているのか」などはよく見えない。
    ・これまでのメーカーもそう。大きく顧客との間に2つの壁があった。
    ・1つは代理店。電化製品売り場にメーカーの商品が雑多に並べられて、各会社が伝えたかった世界観は消える。そしてそこでの顧客との接点データはとれない。
    ・もう一つがPR代理店。こちらも顧客に対して取ったPR活動でのデータを取れなくしていた。
    ・D2Cではここを自分たちでやる。それにより得られたデータを活用しながら顧客に対しての購買体験を作っていく。

  • 2021.05.08(土)晴

  • D2Cがどんなものか知りたくて読了。
    D2Cは、販売やコミュニケーションにおいて単なる中抜きではなく、大事にしている世界観をプロダクトやコンテンツを通して伝え、顧客を楽しませるテック企業×メーカーだということが分かった。

    また、D2Cは1つの成長ステージであり、手段であるということも認識した。

    追記
    丸井が『売らない体験型デパート』を目指し、D2Cを支援するGOOD VIBES ONLYと手を組んだ。それにより、丸井の物流子会社であるムービングは、GOOD VIBES ONLYのアパレル物流を担う。

  • アメリカのD2C企業を例にして、企業がどのように顧客を取り込んでいくのか、マーケティング、ブランディングの観点から説明。今後のD2C企業の展望を語る。
    アメリカのD2C企業の動向は良く分かるが、筆者も文中で述べている通り、日本とアメリカの経済の動向が異なる為、アメリカでD2C企業が小売企業に淘汰されるような変化は今のところ起こっていない為。そのため日本で生活している者には状況がイマイチリアルに想像できない。
    また、カタカナ文字、専門用語が注釈なしで使われており、初心者向けではない。
    マーケティング初心者の私にはしっくり来なかった。

  • 最新海外事例と、受けたポイント。
    伝統企業との比較。

  • D2Cとはやんぞやにストレートに応えてくれた1冊。オンラインとオフラインの2極化論ではないし、それ故の面白さや難しさがある領域と思う。

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著者プロフィール

Takramディレクター/ビジネスデザイナー。デザイン思考や認知心理学、システム思考を組み合わせた領域横断的なアプローチでエクスペリエンス起点のクリエイティブ戦略、事業コンセプト立案を展開。ベンチャーキャピタルMiraiseの投資家メンター、グロービス経営大学院の客員講師(デザイン経営)も務める。2019年3月、スローメディア「Lobsterr」をローンチ。著者に「D2C 『世界観』と『テクノロジー』で勝つブランド戦略 」(NewsPicksパブリッシング)等。

「2021年 『パーパス 「意義化」する経済とその先』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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