人生相談を哲学する

著者 :
  • 生きのびるブックス
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本棚登録 : 207
感想 : 11
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  • Amazon.co.jp ・本 (221ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784910790008

作品紹介・あらすじ

哲学者が右往左往しながら思索する、前代未聞の人生相談。
人生相談は人間とは何か?という真理につながる扉。その場しのぎの〈処方箋〉から全力で遠ざかり、正解のない世界へ誘う哲学エッセイ。
哲学カフェ、学校授業でとりあげられた話題連載書籍化を書籍化!
悩んだとき、「哲学」したいときに出会いたい本&映画のガイドつき。

感想・レビュー・書評

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  • 新聞の人生相談回答者として様々な質問に答えてきた筆者が改めて回答を考え直した本。哲学の深みと真摯な姿勢が見えます。平易な言葉で編集されていますが時に壮大な議題にも及び、読み応えがあります。巻末のブックガイドも良かった。悩みを問いたい、考えたい人におすすめ。

  • 愛とは?
    自信とは?
    仕事とは?
    が、普通の角度じゃなく哲学的に解説されてるから、なるほどってなる

  • 10〜20代の若者や「生きる意味とは何か?」「人生を良く生きるとはどういうことか」に悩んでいるひとにオススメしたい。

    朝日新聞の「悩みのレッスン(のちに生きるレッスン)」に寄せられた人生相談に回答をしていた著者。その質問と回答を、著者がふたたび読み返し、その人生相談に潜んでいる哲学的な問いを深め、以前の回答を補強したり新しい回答をつけ加えたりして一冊にまとめた本。

    わたしは学生の頃、新聞の人生相談(上記のレッスンではなかったと思うが)を読み、その回答になんだかスッキリしないものを感じていた。回答者の思考回路が辿れなかった。本書では、回答に至るまでのプロセスがちゃんとわかってよかった。

  • 不安に答える解答集じゃない。それを乗り越えるプロセスを教えてくれる本。

    ・喜びや幸せは分かち合うことでいっそう輝く

    ・愛するとは「人を好きになる気持ち良さに浸ること」ではなく、「その人が本当の意味で幸せに過ごすことを心から願って行動すること」

    ・愛は与えると減るのではなく、増える。

  • 会社で雑談しながらラフな相談をされる機会があり、どういうスタンスで相談を受ければいいかヒントを得たくて読んだ。
    Q4雑談の目的について、考える力
    Q6 人生相談に答えるときには自分の行動を想像する
    あたり、参考になった。

  • 中には相談内容が解決しないものもあるけれど、相談者に寄り添って徹底的に考えていく筆者の姿勢が読んでいて嬉しか思った。
    愛することについての記述が特に印象に残っている。自己は広がりのあるものであり、そういう意味では他者を愛することは自己を愛することだという部分。自分の中にストンと落ちた気がした。

  • 日々の現実の悩みに寄り添う身近な哲学。こういう哲学書が読みたかった。

  • タイトルを見て「哲学するってそもそもなんだろうな?」と疑問に思い気になって読んでみた。

    実際に寄せられた人生相談に回答した答えをさらに哲学していく流れ。これがとっても分かりやすかった。哲学って何だ?って人でもこの本なら共感して読めると思う。

    自分なりの答えを探しながら読んだ方が良いし、近々再読する。今回1番引っかかったのは「ボランティア」に関するお話だった。

    途中にあるコラムも全部面白いし、周りと哲学的対話したい気持ちが沸々と浮かんでくる。かなり考え込んで疲れたけど、満足度高い1冊でした◎

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著者プロフィール

1958年高知県生まれ。東京大学大学院人文科学研究科博士後期課程単位取得退学。大阪府立大学にて、博士(人間科学)。東京大学、国際日本文化研究センター、大阪府立大学現代システム科学域を経て、早稲田大学人間科学部教授。哲学、倫理学、生命学を中心に、学術書からエッセイまで幅広い執筆活動を行なう。著書に、『生命学に何ができるか――脳死・フェミニズム・優生思想』(勁草書房)、『増補決定版 脳死の人』『完全版 宗教なき時代を生きるために』(法藏館)、『無痛文明論』(トランスビュー)、『決定版 感じない男』『自分と向き合う「知」の方法』(ちくま文庫)、『生命観を問いなおす――エコロジーから脳死まで』(ちくま新書)、『草食系男子の恋愛学』(MF文庫ダ・ヴィンチ)、『33個めの石――傷ついた現代のための哲学』(角川文庫)、『生者と死者をつなぐ――鎮魂と再生のための哲学』(春秋社)、『まんが 哲学入門――生きるって何だろう?』(講談社現代新書)、『生まれてこないほうが良かったのか?』(筑摩選書)ほか多数。

「2022年 『人生相談を哲学する』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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