窮屈で自由な私の容れもの

著者 :
  • U-NEXT
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本棚登録 : 125
感想 : 8
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  • Amazon.co.jp ・本 (224ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784911106044

作品紹介・あらすじ

仕事、私生活、加齢、体調不良…
否応なく襲ってくる体の変化とままならなさ

女性の心と体、その選択と決定をめぐる 私たちの物語

感想・レビュー・書評

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  • 蛭田亜紗子による5つの短編からなる作品集『窮屈で自由な私の容れもの』を9月13日より全国の書店で販売開始|株式会社 U-NEXTのプレスリリース
    https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000001545.000031998.html

    『窮屈で自由な私の容れもの』書評|軽やかな「袋」となれ(評者:桜木紫乃)|U-NEXTオリジナル書籍
    https://note.com/unext_pub/n/n5945bbab2df5

    鰯を履く
    http://ochazuke.hiruta.oops.jp/

    ばったん - pixiv
    https://www.pixiv.net/users/3482042

    蛭田亜紗子による5つの短編からなる作品集『窮屈で自由な私の容れもの』を9月13日より全国の書店で販売開始 | U-NEXT コーポレート
    https://www.unext.co.jp/ja/press-room/original-books-hiruta-asako-2023-09-13

  • 「ブルーチーズと瓶の蓋」
    「教会のバーベルスクワット」
    「保健室の白いカーテン」
    「森林限界のあなた」
    「コンバッチ!」
    五話収録の短編集。

    全話趣が異なりとても良かった。

    女性達が抱える不安や孤独、痛み、自分と境遇は違えど、どの感情にも覚えがあり共感の連続だった。

    人生のままならなさ。
    生き辛さ。
    その時々の瞬間を鮮やかに切り取って、時にリアルに時にドラマチックに落とし込む。

    甲乙付け難いが特に印象に残ったのは哀しみの余韻が続く『教会のバーベルスクワット』『森林限界のあなた』。

    R-18文学賞出身の作家さんの作品は心に刺さる。

  • 出版される前にU-NEXT読み放題で読んだ。編集や加筆などされてたらまた読みたいかも。

    短編集。1話目が印象的だった。専門的な用語はわからないんだけど筋トレに夢中になっている描写が好き。何がこの人をそんなにも夢中にさせているのかと、書かれていることから想像すると胸が痛かった。ある男性との逢瀬が筋トレと交互に書かれているが、それもまたこの主人公の孤独みたいなものが明らかになっていって、筋トレやセックスで肉体を酷使するというのは一方で何もかもを忘れられる瞬間でもあるのかなと思うと、救いはそこにあったのかなと。

  • オーディブル:先入観なしで読んでみたが結構エロい描写もあってちょっぴり驚いた。短編小説で切ない内容が多い

  • 装丁に惹かれ読んだ。
    女性の体のままならなさと
    自由さを描こうとしているんだと思う。

    分かるところ、分からないところ
    スカッとするところ、モヤっとする表現が
    あり、思ったよりも心に入ってくる作品だった。

    柔らかな読後感のものもあれば、
    切ないものもあり、バリエーションに富んでいる。

  • 短編が5話。30代後半〜の「若くない」女性たちが主人公の物語。
    第1話は夫の単身赴任に息子がついていくことになって、急に一人暮らしになった女性の話。誰かのために食事を作ることから自分の楽しみのために作ることへ。この中で1番ハッピーなお話だったかな。
    第2話は妊活しても成果が出ず諦めた女性が主人公。養子の話をしたけれど夫の反応が冷たく距離ができてしまう。切なかった。
    第3話は幼い頃から頭痛に悩まされて普通には働けず、夜の仕事をしている女性が主人公。母親はバリバリ働く女性で「誰に似たんだか」と別れた父親のことを暗に腐す。自分のような人間はどこにいるのかと思っていたらここにいたんだ、と言うように、今の仕事は自分に合っていると感じている。桐山さんが無事でありますように…
    第4話はほんとはデザイナーとして働きたかったのに営業で採用されてなんだかうまくいかない日々を過ごしていた女性が主人公。長期療養していた先輩社員に誘われて山登りを始める。これまた切ない話だった…
    第5話は売れない漫画家が主人公。突然夫と義両親、そして謎の女性との食事会がセッティングされ、離婚を切り出される。それをネタに漫画を描いても評判は芳しくない。編集の橋本さんの提案でブラジリアン柔術に体験入門することになり、のめり込んでいく。現実の生活としては不安は残るけど、気分は明るい感じになった。

  • 歳を重ね、どこか諦め生きていた女性達。一つの変化をきっかけに彼女達は翻弄される。幸福な物語ではないが、彼女達のこのままでは終われない想いが伝わる。
    傷だらけになりながらも、生々しく艶やかで情熱的なワルツのステップを踏む様は美しい。
    彼女達一人一人の肉体と心の傷をひっくるめて、愛しいと思える−コロナ禍短篇集。

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著者プロフィール

1979年北海道札幌市生まれ、在住。2008年第7回「女による女のためのR-18文学賞」大賞を受賞し、2010年『自縄自縛の私』(新潮社)を刊行しデビュー。そのほかの著書に、『凜』(講談社)『エンディングドレス』(ポプラ社)『共謀小説家』(双葉社)などがある。

「2023年 『窮屈で自由な私の容れもの』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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