- Amazon.co.jp ・本 (244ページ)
- / ISBN・EAN: 9784931284050
感想・レビュー・書評
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『1984年』や『動物農場』で有名なイギリスの作家、ジョージ・オーウェルのエッセイ。
ユーモアたっぷりに当時の世の中を語っています。
紅茶に関する本を探していたところ、青山のBooks246で遭遇しました。 -
オーウェルのライフスタイル。
紅茶とかパブとかヒキガエルとか! -
20代前半に図書館でよく借りて読んでいたが作者を忘れてしまっていたが先日アマゾンに勧められて20年近くの時を越えて再開。あの1984のオーウェルだと今回初めて知りました。前半はすらすら読んだけれど後半が読むのに時間を要しました。
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「おいしい紅茶とは」「理想のパブ」「暖炉と家族」「クリスマス」こだわりを本にするなんてなんて幸せな!
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『動物農場』や『1984年』で知られるジョージ・オーウェルの遺した厖大な出版物のなかから、第二次世界大戦直後にトリビューン紙などの新聞上で発表したエッセイと晩年の個人的な書簡を集めた評論集。その性質上ごく短い簡単な作品がほとんどではあるが、そのいづれにもオーウェル自身の生活への姿勢がありありと想起させられるようで、まさに英国人かくありしやといった風情がある一品だ。
例えば表題作となっている「一杯のおいしい紅茶」では、葉の選び方からポットの種類に暖め方、そしてお約束の「ミルクが先か、紅茶が先か」論争に至るまで、余すことなくその様式美を語り尽くしてくれる。「最高のパブ」の非実在性を嘆いたかと思えば、田舎のクリケットが如何に素晴らしいかを軽妙に描き、果ては古道具屋巡りという実益を兼ねた趣味について熱弁を振るう。さてそんな身近な話ばかりかと思うと、暖炉の火がもたらす家族生活への効能や、英国人の礼節のあり方――特にあの高名たる「パブロフの犬的行列現象」――について、社会全体を見据えての議論を展開する。
その他にも小品ながら実に豊かな文章ばかり。オーウェルという人間の持っている深みを味わうことの出来る、ファン必携の一冊ではないだろうか。これを最大限に楽しむためには全集を読む要領で、『1984年』などの代表作を読んだ直後に読むことをお勧めしたい。 -
「完全な」(!)紅茶のいれ方についてのすくなくとも十一項目の譲れない点、で有名なエッセイを収録したエッセイ集です。日本には茶道という文化がありますから、一杯のお茶に人生を見るという哲学はわからないでもないけど、このオーウェルの紅茶のいれ方に対する拘りは、単においしい紅茶がのみたいのと合理的なことが好きという点につきるのではないかと。そこにまたユーモアが加味されていて。たとえば紅茶に砂糖を入れるなという点。「紅茶はビール同様、苦いものときまっているのだ。それを甘くしてしまったら、もう紅茶を味わっているのではなく、砂糖を味わっているにすぎない。いっそ白湯に砂糖をとかして飲めばいいのである」それから「スポーツ精神」というエッセイも格別。国際的なスポーツの試合は摸擬戦争そのもの、ナショナリズムを生む原因の一つでスポーツが国際的な友情を生むなんてちゃんちゃらおかしい、問題なのは国家の態度で、スポーツの勝敗が国家の価値を決め、負けたほうが「面目を失う」という考えが事態を悪化させると。このエッセイが発表されたのは1945年12月なんですね。すごいな。
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小説『動物農場』で有名なジョージ・オーウェルのエッセイと手紙を収録したものである。彼によると紅茶には砂糖を入れるべきでないという。また、「イギリス料理の弁護」(In Defence of English Cooking)P18は興味深く読んだ。まずいと世界的に評判な(?)イギリス料理も、ホントにおいしい、らしい。というのは・・・・・・。(イギリス人の弁明もたまには聞いてあげましょう)
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オーウェルが逝って半世紀。彼の残したエッセイと手紙の数々は、今なお新鮮に私たちに語りかける。紅茶のいれ方、住宅問題、本の値段など、オーウェルの機知とユーモア溢れるライフスタイルに関するエッセイを中心に収録。
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オーウェル、偏屈だなぁ。
タイトルにある、紅茶について書かれているのは一編のみ。
家のつくりのこと、世相のことなどオーウェル独自の視点で語られる。
小説しか読んだことがなかったので、こうして生身のオーウェルが感じられるエッセイが読めるのは嬉しい。