ナチュラル・ボーン・キラーズ 特別編 [DVD]

出演 : ウディ・ハレルソン  ジュリエット・ルイス  トム・サイズモア 
  • ワーナー・ホーム・ビデオ
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  • Amazon.co.jp ・映画
  • / ISBN・EAN: 4988135530325

感想・レビュー・書評

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  • 片田舎の名もない町のハイウェイ沿いのレストラン。客もまばらな店に、ミッキー(ウディ・ハレルソン)とマロリー(ジュリエット・ルイス)の2人が立ち寄る。ジュークボックスに合わせて踊るマロリーを卑猥な仕種ではやし立てる地元の中年男たち。突如マロリーは彼らに襲いかかり、強烈なパンチを食わせ、ミッキーの銃が火を吹く。楽しむようにいあわせた者を惨殺した2人は、レジの金を掴むとただ1人だけ生かしておいた女に「ミッキーとマロリーがやったと言え」と告げる。マロリーは幼い頃から父親(ロドニー・デンジャーフィールド)に性的虐待を受け、母親(エディ・マクラーグ)は黙って見ているだけだった。
    ある日、マロリーは肉屋の配達人だったミッキーと出会う。互いにひと目惚れした2人は父親の車を盗んで旅立つがあえなく捕まり、ミッキーは刑務所へ。強制労働の最中に竜巻に乗じて脱走したミッキーはマロリーの家へ向かい、2人で父親の頭を金魚鉢に沈め、母親をベッドに縛って火を放つ。やっと自由を手にした2人はルート666をひた走る。
    傷つけた手の平を合わせて血を分かち合い、永遠の愛を誓った。道を教えてくれた警官を射殺したり、町で拾った女の子をモーテルの部屋に監禁してその前で行為に耽る2人は、いつしかマスコミによって英雄に崇められる。52人を殺した彼らに憧れる若者は後を絶たなかった。
    そんな彼らを、有名犯罪者を捕らえて名声を手に入れ、ベストセラーを書きたいと考える暴力刑事ジャック・スキャグネッティ(トム・サイズモア)と、2人をスターに仕立てて独占インタビューを行い、視聴率を上げようと画策するTV番組キャスターのウェイン・ゲール(ロバート・ダウニー・ジュニア)が追っていた。道に迷ったミッキーとマロリーはインディアンの呪術師の老人の小屋に泊めてもらうが、悪夢にうなされたミッキーは誤って老人を撃ち殺す。
    初めて後悔した2人は逃げる時にガラガラ蛇に噛まれ、町のドラッグストアに駆け込むが、スキャグネッティら警察に包囲され、ついに逮捕される。
    2人が別々の独房に入れられた刑務所は、嗜虐的な所長ドワイト・マクラスキ-(トミー・リー・ジョーンズ)によって日夜、囚人たちへの虐待が行われていた。
    2人の逮捕から1年後、所長と本人の許可によりゲイルによるミッキーのインタビューが監獄内からの独占生中継で行われることになった。「殺人こそが純粋な行為だ」とうそぶくミッキーは、メディアへの痛烈な批判を語る。
    一方、所内にいあわせたスキャグネッティはマロリーの独房を訪れ、彼女に性行為を強要する。
    TV中継は所内の娯楽室でも流れており、見ていた囚人たちの興奮が高まった末に暴動へと発展。ミッキーは隙を見て警備員の銃を奪うと、マロリーの元へ急ぎ、スキチャグネッティを殺す。再会した2人は、愛を確かめ合った。
    暴動で所内は大混乱となり、ミッキーとマロリーは殺戮を開始する。人質のはずのゲールもこれに加わった。脱出した2人は惨めに命乞いするゲールを殺し、いずこともなく消えた。
    クエンティン・タランティーノの脚本を、オリバー・ストーン監督が大胆に過激に映画化。
    過激化するマスコミや虐待と暴力の連鎖と殺人者の関係についてを大胆なイメージの洪水や過激なバイオレンス満載で映画化しています。 ​レナード・コーエンなど様々なアーティストが参加したカオスな音楽、様々なスタイルの映像のカオスそのままの映画に、クラクラされながらぶち上がる社会派バイオレンス映画。

  • 1994年の危険な映画です。見ているうちに、いつ間にか悪人に肩入れしている自分に気づく。それにしても、悪人の容赦ない発砲と権力側の抑制した発砲の差は、法律や理性によるものなのか?法律は悪人を罰するためにあるのに、最初から無視する悪人には通用しないし、それが逆に足かせになって権力側は発砲を躊躇するこのおかしな構図に気づかされる。それにしても、私生活でもトラブルを抱えていたキャスティングの妙が面白い。
    まずは、ウディ・ハレルソン
    1994年、オリバー・ストーン監督の話題作『ナチュラル・ボーン・キラーズ』で頭角を現す。翌々年には、ミロシュ・フォアマン監督の『ラリー・フリント』で実在のポルノ雑誌編集者を演じてアカデミー主演男優賞にノミネートされた。危険な男だけでなく間抜けな男も演じられるのが強み。演技の実力はあるものの、数々の問題行動を起こすことでも有名。1983年、道路で踊り狂い交通渋滞を引き起こした上に警官を殴って逮捕されたのを皮切りに、1996年にマリファナを栽培して逮捕、同じ年には環境保護を訴えてゴールデンゲートブリッジに登り逮捕、2002年にはロンドンでタクシーの後部座席を破壊して逮捕されている。2009年には空港でパパラッチを殴るという事件を起こしたが、パパラッチがゾンビに見えたと釈明した。また、環境保護運動家、反戦活動家、ヨガのインストラクターと様々な顔を持っているが、とりわけ大麻合法化活動家として有名である。

    ロバート・ダウニーJr
    父親に与えられたマリファナを8歳当時で既に常用していたなど、子供の頃からドラッグの問題を抱えていた。薬物問題で6回逮捕されており、拘置所から撮影所に通ったなどの逸話を持つ。1996年4月に麻薬不法所持により初めて逮捕され、1999年8月からカリフォルニア州立刑務所へ1年間入所する。裁判の際に、薬物に耽溺する自身の感覚を「口の中に入れた散弾銃の引き金に指をかけ、ガンメタルの味を楽しんでいるよう」だと表現した。仮出所後にゲスト出演した『アリー my Love』第4シーズン(2000年 - 2001年)のラリー役では、ゴールデングローブ賞を受賞、またエミー賞にノミネートされるなど高い評価を得たものの、番組全米放送中の2001年4月にコカイン所持で再逮捕された。この件により3年間の保護観察処分となる。同時に1年間のリハビリ施設収容を命じられ、番組を途中降板した。再逮捕のニュースに、アリー役のキャリスタ・フロックハートはショックを受け倒れたという。なおダウニー本人は後年、『アリー my Love』出演当時の自分は最低な状況にあったと述懐し、賞賛は過大評価であるとしている。1996年から2001年にかけ薬物依存の克服に苦しんだが、2002年にクリーンと認められ保護観察処分を終えた。それでも完全に薬物を断つことはできずにいたが、2003年に「きっぱりと止める時がきた」と直感。所持していた麻薬を全て海に投げ捨て、それ以後ドラッグには手を出していないとのことである。同年、旧友メル・ギブソンの助力を得てスクリーンに復帰する。

    つまり、この映画はナチュラルボーン薬中が演じることによるリアリティさが相乗効果で働いているわけです。

    『ナチュラル・ボーン・キラーズ』(原題:Natural Born Killers)は1994年製作の米映画、監督はオリバー・ストーン、原案はクエンティン・タランティーノ。
    行く先々で殺人を繰り返すカップルの逃避行を描いたバイオレンス映画。欧米各国で年齢制限公開や上映禁止となり、話題を呼んだ。フィルム、VTR、アニメ合成など、MTV風の目まぐるしく移り変わる映像が特徴。
    映画のようなカップルの模倣犯は各地で多発した。特に1995年に、犯行前に同作のビデオを繰り返し見ていた若者カップルが、ミシシッピ州とルイジアナ州で次々と発砲した事件では、銃撃を受けながら助かったコンビニ店員の女性パッツィ・バイヤースが、監督のオリバー・ストーンと映画会社のタイム・ワーナーに対して、犯罪を誘発したとする損害賠償の支払いを求める訴えを起こした。この銃撃事件で友人を失ったベストセラー作家のジョン・グリシャムがアドバイスしたのであった。1999年、最高裁は訴訟は可能であるとの判断を示したが、2001年3月、オリバー・ストーンらに暴力を引き起こした明白な根拠はないとして、訴えは棄却されている。
    ヴェネツィア国際映画祭の審査員特別賞を受賞した。

    片田舎の場末レストランに立ち寄ったミッキーとマロリーは、音楽に合わせて踊るマロリーに卑俗な言葉を浴びせる客との大乱闘と殺戮の上、レジの金を掴むと、生かしておいた男性客に「ミッキーとマロリーがやったと言え」と告げる。実は彼らは凄惨な生い立ちを抱えていた。父親から性的虐待を受けて育ったマロリーは肉屋の配達のバイトをしていたミッキーと恋に落ち、マロリーは両親を殺し、ミッキーとマロリーは逃避行に走るがそこから愛と殺戮の旅路が始まり、やがてミッキーとマロリーは時の英雄のごとくマスコミから注目される。TV番組キャスターのウェイン・ゲールと所長ドワイト・マクラスキーが彼らを追う。(Wikipedia)

  • 映像がすごい。ヒロインの育った家庭を父親に性的虐待されてるものをコメディファミリードラマ風(フルハウス?)に描いたり、アニメを取り入れたりと、鬼才というかんじ。
    ロードムービーなのかな…絶対会いたくたいピュアな殺人鬼カップル。

  • 夜中に目が覚めてしまって、手元にあった1本を観てみたけど、より目が覚める感じの映画でした。。「ここまでやるのアリなの!?」というくらいの殺人シーンのオンパレード。インタビューの中で「生き物として種が違う」と答えるシーンがあったけど、その通り同じ感覚では生きていけないこんな人たちもまだ会ってないだけで世の中にはいるかもしれない、と思うと世界の広さを感じます。日本で暮らせていてよかった、と思った1本でした。さて、寝ようかな。

  • NATURAL BORN KILLERS
    1994年 アメリカ
    監督:オリヴァー・ストーン
    原案:クエンティン・タランティーノ
    出演:ウディ・ハレルソン/ジュリエット・ルイス/ロバート・ダウニー・Jr/トミー・リー・ジョーンズ

    監督がオリバーストーンであることよりも、パルプフィクションですっかりタラちゃんブームだった当時は原案クエンティン・タランティーノのほうが話題になってたっけ。現代版ボニー&クライド(俺たちに明日はない)ともいうべきミッキーとマロリーのカップルが、強盗、殺人を繰り返し逃げ回り、逮捕収監されるもまたひと暴れして脱獄するという、破天荒バイオレンスラブストーリー。

    演じたジュリエット・ルイスとウディ・ハレルソンはどちらもとてもハマリ役でブレイクのきっかけにもなった代表作だけれど、映画自体の出来は、やっぱりタランティーノが自分で撮ったほうが良かったんじゃないかな?という印象。冷静に考えたら、いくら自分の生い立ちが不幸だからと言って無関係な他人を無差別に殺していいわけがない。それでもなおかつ映画(フィクション)としては痛快だと思わせる手腕がないと、この手の映画は難しいと思う。

    (1995/2~)試写会?

  • 暴力が苦手な人はそもそもこの映画を観ないだろうし、暴力性を批判しても意味がない。この映画の台詞や映像の中に出てくるシリアルキラーについて本やメディアを通して全員知ってる私が批判するのも偽善的だし。だからって映画の中の主人公達をアイドル視する人々とは一線を引きたいと思ってる。なんとなくクールで済ませたらただの馬鹿だから。

    映画のテーマだとかはせっかくDVDの特典にオリバー・ストーン監督のインタビューや解説が入ってるのでそっちを観ればいい。とにかく、監督も役者もノリノリで作ったということだ。なので表層的な所だけ述べると、インサートされる象徴的な映像はちょっと観づらいけれど実験的で格好いいし、キャスターのゲールとマクラスキー刑務所長の下衆でイカレたキャラクターは主人公達よりもインパクトがあり、その演技力に惹きつけられた。トミー・リー・ジョーンズ、こういうの似合うじゃないか(笑)

  • オリバー・ストーンというと「プラトーン」や「ウォール街」といった社会派映画のイメージがあるので、タランティーノとのタッグはかなり意外。異種格闘技戦の様相ですが、やはりタランティーノの個性が強く出ていますね。かなりパンチが効いてます。

    前半は「俺たちに明日はない」風のクライム・ロードムービーで、「この感じ、苦手だなぁ」と思ったら、中盤であっさり捕まり刑務所へ収監。ここから雰囲気が変わり、テレビインタビュー→暴動→脱獄へとカオティックに展開していきます。まさか2人が生き延びるとは、なんとアンチ・モラルな映画であることよ。

    必ずしも好きなタイプの映画じゃないんですけど、映像ギミックが多彩だし、音楽のセンスもいい(暴動のシーンでかかりレイジのかっこよさといったら!)。ロバート・ダウニー・Jr.とトミー・リー・ジョーンズのキレた演技も最高で、なんだかんだで最後までひきこまれました。

  • MTV風の演出や動き回るカメラだったり、映像感覚はスゴく面白くて、ザラザラした画だったりモノクロだったり使い方がうまいくて、でも脚本が最悪だなあと思って観てました。2人の殺人が正当化されるわけないのは勿論で、これが純愛?とでも言いたいんか中途半端なストーリーやなあ、とか思ってたんだけど、観賞後にオリバー・ストーンの解説付きを途中まで観たら、あそこのシーンの意味はこういう風だったんだ!とかわかって、なかなか面白かった。また暇なときにでも解説を全部観たい。

  • トラウマ掘り起し映画である。
    パルプフィクションのようでもあり、
    時計仕掛けのオレンジのようでもある。
    幼少期の経験が人の人生に与える影響は計り知れないですな。
    人間みんなどっか狂ってるんだよ。あははは!←

  • ・無軌道な前半と、インタビューをきっかけとして脱獄に結果的につながる後半。
    ・現代のイコンのひとつとして刻まれた。
    ・主演ふたりと、普通でない体制側が、どちらがいい悪いでもない状況までこんがらがる。
    ・ミュージックビデオのような演出は、割とよかった。ただし、もっと真っ向から描いた同じテーマも見てみたい。TVショウへの皮肉も盛り込まれているのだろうが、若干見づらい。むしろダサいともいえる。
    ・きちんとものごとを考えるミッキーと、恐ろしくかわいくかっこいいマロリー。
    ・ワイルド・アット・ハート。俺たちに明日はない。この系譜。

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