ラストエンペラー [DVD]

監督 : ベルナルド・ベルトルッチ 
出演 : ジョン・ローン  ジョアン・チェン  ピーター・オトゥール  坂本龍一  ヴィヴィアン・ウー 
  • 松竹ホームビデオ
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感想 : 82
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  • Amazon.co.jp ・映画
  • / ISBN・EAN: 4988105016187

感想・レビュー・書評

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  • 紫禁城と坂本龍一の音楽の美しさ。
    フィクションとして観るならともかく、これだけで実在した溥儀たちの人生を面白がってはいけないように思った。というより思わされた。美しいものに囲まれているのにその中に生きている人間は醜くて卑しくて。時代とか歴史とかいう言葉で括るにはあまりに勝手すぎる。
    うまく言えないけど。感情移入してしまったのかしら。それもこの映画のちからかな。。

  • 世界史で溥儀を学んだ時、幼くして皇帝即位そして退位、日本と繋がり満州国皇帝へ、戦後の裁判、そして庭師…と予期しない運命を辿った人だと驚いたけれど、その生涯が紫禁城と美しい音楽とともに描かれて最後まで引き込まれた。決意を持って辮髪を切る姿が印象的な一方で、乳母との別れや第一皇后と離されて追いかけるシーンや、扉を開けろと門の前で叫ぶシーンは、場所は違うものの繰り返されていて、大切な人たちが去って行ったり、皇帝なのに思いの通りに動けない溥儀の気持ちを汲むと切なかった。(アヘン漬けになってしまった皇后もかわいそうだった…。)文革のころまでを描いているが、最後溥儀は何を思って亡くなっていったのか、考えさせられるラストだった。

  • おそらく中学生の時に見て以来、30年以上ぶりの視聴。
    史実に忠実かどうかは分からないけれど、とにかくスケールが大きく、映像がきれい。

  • 歴史に翻弄された最後の皇帝。東洋を神秘化して描くのではない点は好ましい。
    清の皇帝と言っても実権はなく、紫禁城の中でえらそうにふるまうだけ。満州国も傀儡に過ぎない。
    聡明で意欲のある人物だけに、歴史の残酷さを感じさせられる。

  • 浅田次郎『天子蒙塵』を読み出してから、この映画をもう一度観たくなった。皇后の婉容と第二婦人の文繡の関係も映画と小説は微妙に違う。それにしても坂本龍一はなぜこれに出たのか?中国の協力で作った映画だから、いろんな嘘を入れている。

  •  以前見た時には,あまり真剣に見ていなかったので,なにがなにやらよく分からなかったんだけれども,今回は,NHKプレミアムシネマの放映をじっくり観ました。
     本作品は『映画でまなぶ世界史』(地歴社)でも取り上げられているので,「歴史」のカテゴリーに入れました。

     歴史の流れに翻弄される溥儀の人生は大変なものだったというのが分かります。紫禁城の中でしか通じない常識にもビックリ。清国が滅んでからも,宮廷の中では依然としてたくさんの宦官などがいることにもビックリ。
     歴史的な事実が多岐にわたるのだが,その一つ一つが興味深い。

    《NHKプレミアムシネマ》の解説を転載
     清朝最後の皇帝・愛新覚羅溥儀の波乱に満ちた生涯を、イタリアの巨匠ベルナルド・ベルトルッチ監督が壮大なスケールで描く歴史大作。
     1908年、わずか3歳で皇帝になった溥儀は、宦官たちにかしずかれて昔ながらの生活を送ることに。14歳になった彼はイギリス人家庭教師ジョンストンによって世界に目を向けるようになるが...。
     世界初となる紫禁城での撮影など本格的な中国ロケを敢行、激動の歴史を華重な映像と音楽で描く傑作。

  • TVにて
    芸術といってもいいような美術,服装,目の肥やしでした.

  • 時代の荒波に飲み込まれた数奇な人生を辿った皇帝・溥儀の人生を描いている。

    生まれた時から年老いるまで、世界が別物へと様変わりしてく様子はまさに壮大。
    最後にかつて自分が皇帝として座っていた玉座に、みずぼらしい姿で再び座る姿は痛々しく、英雄が凋落した様が哀れだった。
    皇帝という称号を与えられながらも、結局は時の権力者の都合の良いように使われていたコマだったという事実。
    時代の“象徴”って何なんでしょう。
    パフォーマンスのために生かされる人生って、幸せか?
    そう考えると日本の天皇がかわいそうで。自分の幸せを遠慮なく追求してほしい。

    「溥儀」として生まれるくらいなら、溥儀が統治していた国の農民として凡庸に生きる方がマシだな。

  • 『リトル・ブッダ』からのこちら。掘り下げたく、『わが半生』と『紫禁城の黄昏』も衝動的に購入。

  • 坂本龍一さんの楽曲が有名な清国最後の皇帝愛新覚羅溥儀さんのお話。溥儀さんは日本が満州国皇帝にしたり、実弟の奥さんは日本の嵯峨家の浩さんだったりと日本とは関わりの深い方。
    坂本龍一さんは典型的な悪い日本人役としても出ていたのですね。坂本さんの影響で良いイメージのある作品だけど、日本人は総じて悪役でした。南京大虐殺も当然の史実扱いだし、非常に溥儀さんを美化して作られていました。

    監督がイタリア人だからか、オリエンタルな雰囲気が西洋文化との対比で上手に取り入れられていました。また、イタリア人が好む東洋美人は今現在の日本の美とは異なるようで、女性陣がみんな微妙だった。特に「東洋の宝石」と呼ばれている川島芳子さんは南海キャンディーズのしずちゃんみたいでした。

    また、中国は土地に歴史はあっても治世する民族がコロコロ変わる政治に歴史がない国なので、時の流れがとても速いように思いました。清朝最後の皇帝が満州国皇帝となり抑留され開放されたらもう文化大革命。本当に落ち着かない国(土地)だ。

    大人になってからの溥儀さんを演じたジョン・ローンさんの表情がとても良かったです。

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