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- Amazon.co.jp ・映画
- / ISBN・EAN: 4933364611222
感想・レビュー・書評
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これは良かった。
大ヒット。
とにかくきれい。どの場面を切り出してもきれいだと感じられる気がする。
それが、特に後半にむかって顕著なのが素敵。
正直「微妙」だったうさぎの毛皮のキルトが星座のような繊細なストールに変ったり。
街中でいかにも軽薄な浮気男と出くわして別れを告げる殺風景な空間から、
半地下の薄暗い、でも人間的な顔のある織機たちに囲まれた仕事場へ。
(ひとつの契機として、その機械たちの動きをひとつひとつ映していく朴訥とした数十秒が、良かった)
*
ストーリーを二の次にして、気持ちの良い映画だった。
主演の彼女に拠っている部分は大きい。
全く湿っぽくなく涙を流してふてくされて不満をあらわにする。
でも、それがつわりと同じ衝動でしかない、ねじれていない率直さに見える。
登場する男は、みな去ってしまったか去っていく男だけ。
それを「欠陥」と呼ぶこともできるけれど、
その「欠陥」の存在が意識的なものなのも確信できるラストの「夢」の情景。詳細をみるコメント0件をすべて表示