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- / ISBN・EAN: 4988102238933
感想・レビュー・書評
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この世界観さいこー
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乱歩作品を一通り(何編かでも)読んで、乱歩の世界観が好きな方には是非観てほしいです。
それぞれの章がそれぞれ乱歩の著した作品名を冠していますが、中身は決して活字作品の完全実写化という訳ではありません。
原作の名残を残しつつもほぼオリジナルのストーリーです。
ではどこが乱歩「地獄」なのか。
それは、世界観だと思います。
乱歩が己の著作の中で好んで用いたモチーフ、人物の挙動、そして雰囲気。退廃的であり、享楽的であり、猥雑。
「乱歩テイスト」が乱れ交う極彩色の世界は、まさしく乱歩地獄と呼ぶに相応しいかと思います。 -
官能的でグロ、世界観がとても好き。
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2005年 日本
原作:江戸川乱歩
4人の監督が乱歩の原作をそれぞれ映画化したオムニバス映画。共通点は、全部の作品に浅野忠信が出演しているという一点のみ。一応個別に。
『火星の運河』
監督:竹内スグル
出演:浅野忠信
これはストーリー性はほぼなくて、映像作品といった感じでした。時間もたぶん10分弱くらい?浅野忠信が水をたたえたクレーターのある砂漠のような場所をひたすら歩いていて、彼が殺したと思しき女性の殺害状況が時折フラッシュバックする、幻想的で荒廃した映像。浅野忠信のお尻が印象的です(笑)。
『鏡地獄』
監督:実相寺昭雄
出演:浅野忠信/成宮寛貴/市川実日子
これは、4作の中でいちばん映画らしい映画、というか、文学を映画化しましたという正統派な作品だったと思います。ここでの浅野忠信は名探偵・明智小五郎。きちんと明智さんが事件を解決するという点でも、これがいちばん正統派。犯人役が成宮寛貴だったんですが、なかなかのエロ&狂気っぷりでした。テレビや舞台でもひっぱりだこの若手俳優で、ここまでできる子って案外彼くらいかもしれませんね。
『芋虫』
監督:佐藤寿保
出演:浅野忠信/松田龍平/大森南朋/岡田夕紀子/韓英惠
これも一応、明智役が浅野忠信なんですが、別に事件を解決するわけではありません。単なる傍観者ですね。そして何故か小林君役を女の子(韓英惠)が演じてます。松田龍平の役名が平井太郎(乱歩の本名)にして、どうやら怪人20面相という、意味があるんだかないんだか微妙な伏線もありつつ。話の主役はあくまで大森南朋と、妻役の女優さん。この女優さんがめちゃめちゃキレイでしたが、ストーリー自体は非常にグロテスクで倒錯した世界なので、最近年とともにエログロが苦手になってきた身としては、ちょっと正直きつかった…。
『蟲』
監督:カネコアツシ
出演:浅野忠信/緒川たまき
監督が漫画家のカネコアツシということもあって、極彩色サイケな映像が斬新でした。話自体は非常にグロテスクな…小野小町の九相図を思わせる、美しい女性の屍体が腐乱してゆく様だったりするんですが、サイケデリックな色彩感覚と、殺人を犯す主人公(浅野忠信)があくまで純愛的な視点を貫いているせいで、それほど不快感はありません。緒川たまきちゃんが大好きなので、彼女の女優っぷりは素敵でした。
(2006.06.25) -
エログロかつ前衛的すぎてなんかもう、よくわかんない。
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なかなかに良い佳作を3編収録。
オープ二ング含めると4編。
どれもエログロな独特の雰囲気を醸し出していて良い。
特に3編目の「蟲」は音が効果的に使われていて、鳴り止まぬ生活音のリミックスの中で物事の境界が消失していき狂っていく様は見事。
また、微生物が、矮小な虫が、憧れの女性の中に宇宙を見るシーンは卑屈な真理が表れていて、哀れでいて愛おしくもある。
全体的には佳作でも、所々、卓越した出来のシーンがあり、見応えがあった。 -
オムニバス作品
どれも雰囲気がとても静かで好きな感じだった
浅野忠信の明智小五郎のこれじゃない感が残念
しかし、「蟲」での演技はとてもとてもよかった -
2009/
蟲 -
火星の運河
ただただ、映像美。無音の中でのバイオレンスが半端ない。
鏡地獄
鏡を使った演出がたくさん出てきて、物語自体が鏡の中で起こっているような感覚に陥った。
芋虫
愛情がせつないわ。
蟲
どこかPOPな感じ、だけどエログロ。 -
素晴らしいトラウマ作品となりました。猟奇に耽美にお腹いっぱい!