講座・現象学〈3〉現象学と現代思想 (1980年)

3.00
  • (0)
  • (0)
  • (1)
  • (0)
  • (0)
本棚登録 : 2
感想 : 1
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 「講座・現象学」シリーズの第3巻で、現象学と現代思想との関係をめぐる論文が収録されています。

    新田義弘が執筆を担当している序章「現象学の展開」では、とくに解釈学とのかかわりを中心に、フッサールやディルタイ、ハイデガーらの関係についておおまかな見通しが示されています。ほかに、哲学的人間学、哲学的解釈学、実存哲学、西欧マルクス主義、構造主義、芸術哲学とのかかわりについて論じられています。

    磯江景孜が執筆している第4章「現象学と西欧マルクス主義」は、ルカーチとハイデガーとの関係などについて、わかりやすい解説がなされています。現代の現象学の専門家によってあつかわれることのすくないテーマですが、個人的には関心があったので有益でした。また木幡順三が執筆している第6章「現象学と芸術哲学」では、インガルデンの美学思想などが紹介されています。

    なお本巻の末尾には、「コペルニクス説の逆転回」として知られるフッサール晩年の草稿「自然の空間性の現象学的起源に関する基礎研究」の翻訳が収録されています。

全1件中 1 - 1件を表示

著者プロフィール

1929年生まれ。東北大学卒業。哲学者。専攻は現象学、解釈学。現在、東洋大学名誉教授。著書に『現象学』(岩波全書、1978年)、『現象学とは何か』(講談社学術文庫、1992年)、『現代の問いとしての西田哲学』(岩波書店、1998年)、『世界と生命』(青土社、2001年)、『現象学と解釈学』(ちくま学芸文庫、2006年)ほか多数。

「2009年 『思惟の道としての現象学』 で使われていた紹介文から引用しています。」

新田義弘の作品

最近本棚に登録した人

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×