グレー・ラビットパーティをひらく (1978年) (児童図書館・絵本の部屋―グレー・ラビットシリーズ2)
- 評論社
- Amazon.co.jp ・本 (64ページ)
感想・レビュー・書評
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『グレー・ラビット』シリーズは、灰色うさぎの「グレー・ラビット」、りすの「スキレル」、大うさぎの「ヘアー」を中心とした、作者「アリスン・アトリー」の、イギリスの田舎暮らしをそのまま再現したような心温まる素朴なお話と、「マーガレット・テンペスト」の、動物への愛情に満ちた、上品で可愛らしく美しい絵が特徴となっております。
今回改めて、このシリーズを本格的に追いかけようと思い、実際に何作品あるのか調べてみたところ、まずイギリスでの原書の初版が1930~40年代に発売されており(作品数は不明)、日本では、1978年に評論社から12作品発売、その後、2003年に童話館出版から発売された3作品は、評論社で欠けていたテンペストの絵の追加と、神宮輝夫さんの新しい訳による改訂版となっているそうです。
ちなみに、改訂版の3作は、前回読んだ「スケートにゆく」の他に、「ねずみのラットのやっかいなしっぽ」と「ふくろう博士のあたらしい家」があり、この中で、「ふくろう博士の~」のみ、評論社の12作品の中に入っておりません。
そして、出来る限り、順番に読みたい私としては、ちょうど、評論社と童話館出版で被る作品、「スケートにゆく」と「ねずみのラットの~」が、それぞれ、評論社の1番目と3番目になっていることから、では、次は評論社の2番目を読めばいいのではと思い、市の図書館で探して、借りてきたのが、この「グレー・ラビットパーティをひらく」です。
前置きが長くなりましたが、実は今回の物語、前作「スケートにゆく」よりも、やや平凡に感じてしまったこともあり、このような構成にさせていただきまして、その理由の一つとしては、自己中心的で甘えんぼのヘアーや、周りを気にしすぎるスキレルの面白さが少なかったことがありまして(要するに、今回は割と真面目な印象でしたって・・・えっ!?)、手のかかる子ほど、却って印象が残るというのは、本当だったのだなということを、再認識した次第であります。
しかし、その中でも変わらず、際立っていたのは、グレー・ラビットの人の良さであり(うさぎだけどね)、今回も、扉絵にある、ヒイラギの葉っぱに心を込めて書いた招待状や、パーティに誘っていない動物たちや、あのねずみのラットに対しても、ごちそうを用意してあげたりと、その献身的な姿には、頭が下がる思いです。
ただ、そんな中に於いて、人生に於ける不条理さも描いているのが私にはとても印象的で、本書の場合は、それがふくろうはかせの事であり、彼はとても物知りではあるが、それを得るためには何かプレゼントが必要な気難しさや、パーティに於ける独特の浮いた存在感は、ときに様々な人(動物)を傷つけることもあって、たとえ、それに悪意が無かったとしても、実際にそうした思いを受けているのは確かなのだけれど、それでも、その複雑な気持ちを自分の中で上手く消化しながら、素晴らしかったと実感出来る、グレー・ラビットの気持ちの持っていき方には、まるで人間のような共感を覚えてしまい、こうした、ちょっとビターなことがあっても、人って生きていけるんだよなと、まるで、その姿に私が励まされるようでした。
次は、三作目にあたる、「ねずみのラットのやっかいなしっぽ」を読みたいと思います(改訂版の方)。
実は、タイトルだけはメモっているので、何かを想像しながらレビュー、楽しみにして...
実は、タイトルだけはメモっているので、何かを想像しながらレビュー、楽しみにしてますね♪
理由が分からないので、見当違いだったら、ごめんなさい。
少しでも、日頃の疲れを癒して、のんびりと過ごせることを祈っております(^^)
ありがとうございます♪
ザワつかせて?すみません汗
帰省は単純に日常生活からの逃避と老親との年に2回の顔合わせ的なものなので、短期...
ありがとうございます♪
ザワつかせて?すみません汗
帰省は単純に日常生活からの逃避と老親との年に2回の顔合わせ的なものなので、短期間ですがのんびりすごしてますよ!
良かったです(*'▽'*)
『母の友』のあの文章が、気になったものですから。
リフレッシュしてきて下さいね(*^_^*)
良かったです(*'▽'*)
『母の友』のあの文章が、気になったものですから。
リフレッシュしてきて下さいね(*^_^*)