罪と罰〈第3巻〉 (1959年) (岩波文庫)

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感想・レビュー・書評

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  •  ソーニャは、その後の7年間も、待ち続けるのでしょうか?
    きっと、待ち続けるのでしょうね。
     ソーニャは、本当に心がきれいな女性なんだろうな、と思います。
    そんな女性に愛されるラスコーリニコフが羨ましいですね。待っていてくれる人がいると思えば、服役する8年間も、きっとあっという間でしょう。
     しかし、現実の流刑地での服役は、そんな生易しいものではないだろうという思いもあり、最後の方は、ちょっと違和感がありました。
     最大の謎は、「なぜ、スヴィドゥリガイロフは、あそこで自殺したのか?」です。
    私の読みが不十分なためかもしれませんが、なぜ自殺しなければならなかったのか、理解できませんでした。兄の秘密を暴露しても、ドゥーニャを思い通りにできなかったから?
     しかし、彼の自殺によって16歳の許婚は、救われたんじゃないかな、と思います。
    50歳の男に、まもまく16歳になるという許婚。お金があれば、何でもできるということなのでしょうか…。ドーニャがダメでも、その許婚がいるのに…。 自殺の訳は、ドーニャの態度から、お金で手に入らないものもある、と気づいたからなのでしょうか。

  • ようやく読み終えた。
    んー、あまり最後はピンとこなかったなー

  • ルージン氏との2度目の決裂。自分の殺人の罪を放っておいてルージン氏の問題を責める主人公は不思議ですらある。この小説は(ドストエフスキーの小説全般がそうなのかもしれないが)問題のある人同士の衝突、口論、決裂だらけである。

    3巻の後半ではストヴィリガイロフという人物が重要な役割を演ずるが、この人物がよく分からない。基本は悪人だと思うが、ただの悪人と言い切れるほど単純ではなさそうだ。

    刺激的な思想が示される2巻と比べて3巻は、上記ストヴィリガイロフのシーンなど何のための描写なのかよく分からないところが多かったが、終章の主人公の復活・再生を予感させるシーンは印象的だった。ドストエフスキーのこの後の著作に繋がる思想が仄めかされているように感じた。「復活」などはいつか読んでみたい。

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