ハゲタカ DVD-BOX

出演 : 大森南朋  柴田恭兵  松田龍平  栗山千明  中尾彬  徳井優 
  • ポニーキャニオン
4.30
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感想 : 101
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  • Amazon.co.jp ・映画
  • / ISBN・EAN: 4988013314146

感想・レビュー・書評

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  • 【マネーゲームに翻弄される日本経済を描いた最高傑作】

    今回は面倒くさい事を書きますのでスルーしてくださいね!!

    皆さんは日本の将来を憂いたことはありますか?

    ・90年代から始まり未だに続いている流行的な思惑による企業の
     安易なリストラ
    ・過去の派遣法改正などによる就業及び雇用環境の悪化
    ・流行に乗り年功序列制度を捨て絶対評価基準を持たない固定費
     削減(リストラや給与カット)だけを目的とした米国式成果、
     能力主義的人事功課制度の導入
    ・流行と一時的なレイバーコストだけで海外に加速度的に進出し
     国内産業の空洞化を押し進める企業
     (自己経験から設立、輸送、品質、指導等のコストを計算すると
      国産の方が遥かに安い場合が多いのです!!)
    ・そんな間違いを認めずに様々な形態(為替レートや規制など)
     で未だに海外進出を推進し続ける政治家達と役人達と国民を
     煽りまくるマスメディア

    それらが大きく絡み合い日本の経済状況を悪化させているのです。
    今後状況はますます加速して更なるどん底へと突き進んでいく事
    でしょう。

    事実、経団連所属の21世紀政策研究所の発表によると最も悲観的
    なシナリオ(添付資料、悲観シナリオ3)では、2050年には日本人
    一人当たりのGDPは世界28位となり、経済は加速度的に疲弊してい
    くとされています。

    http://www.21ppi.org/pdf/thesis/120416.pdf(18/107頁目)
    (楽観シナリオもありますが、産業が空洞化した日本をどう
    やって盛り上げるというのでしょうか?)

    流行に乗りたがるのは国民性だとしても、それで私達の子供たち
    が将来幸せに暮らしていけるのでしょうか?
    しかしやらねばと行動しても何も変わらないのが日本ですよね??

    ホント、”この国は腐っている!”って言いたくなります!!
    (誰の言葉か・・・答えは一番最後に!!)

    と、すんなりオチが付いて話が繋がったところで・・・
    そんな将来を憂いている方に絶対に見ていただきたいのが、
    2007年にNHKで放送された『ハゲタカ』です。
    (実は上記内容は本作品にて提示されている問題点ですよ!!)

    この作品は過去話題になったファンドをモチーフにしており、
    社会への警鐘を込めて作成されています。

    作品内に出てくる企業は旅館から始まり、玩具企業(タカラ?)
    家電企業(松下?)など実際に存在する企業を示すような設定と
    ストーリーで話が進んでいきます。

    主人公は大森南朋さんでファンド支社長として完璧に憎まれ役を
    演じており、迎え撃つ銀行員役の柴田恭平さんが大森さんの演技
    を真っ向から受け止め、まるで私達の苦悩を代弁するように演じ
    てくれており、見る人を圧倒してくれます。

    しかし最後には日本を壊したがっているような言動を続けていた
    主人公も、本質は日本人としての誇りと問題意識を持って対応を
    していた事が描かれ、彼の心のわだかまりであり、全ての行動の
    原点である三島製作所へと立ち寄る姿には誰しも感涙を禁じえな
    いと思います。

    【Youtube ハゲタカ ”第一話概要-PV風”】
    http://www.youtube.com/watch?v=tnbFyU4sOTM

    またED曲が最高に作風にマッチして泣かせてくれますよ!!

    【Youtube tomo the tomo ”Road to rebirth”】
    http://www.youtube.com/watch?v=_Q0QIziK_mU
    (ご本人が歌っています。日本の方だったのですね!)

    この作品は全六話でドラマとしては短かいのですが、そのお陰で
    無駄な話が無くテンポ良くうまく纏められています。

    私見ですが対象として高校生から60代位の方まで本作品の世界を
    楽しめると思います。
    ただし女性には話が重過ぎ、テーマが難解な為、厳しい部分が
    あるかもしれません。

    またこの作品には2009年に劇場公開された『ハゲタカ-劇場版-』
    があります。
    本作品を見ていなくても劇場版だけでもある程度楽しめますので
    時間が無い方は劇場版だけを見ても楽しめると思いますよ!!

    【Youtube ”ハゲタカ-劇場版予告-”】
    http://www.youtube.com/watch?v=DbZYVdBV6bY

    面倒な作品と思われたでしょうが、上記問題意識があれば本作品を
    より楽しめると思います!!

    彼女から良く”面倒臭い人って思われるよ?”と窘められる
    ・・・むうでした!!

    PS: 答えは・・・作品中の大森さんの言葉でした!!

  • バブル崩壊後、“失われた10年”と呼ばれる長いトンネルの闇に包まれていた日本。そんな日本経済界で、外資系のファンドマネージャーとして暴れ回る男鷲津(大森南朋)と、その男に敢然と立ち向かうエリート・バンカー芝野(柴田恭平)の“日本買収”ビジネスを巡る野望と挫折を軸に描いた経済エンタテイメントドラマ。
    不良債権を抱えた企業の買収と不良債権処理をめぐる、外資系ファンドマネージャーの鷲津と大手銀行の不良債権担当の芝野の、不良債権を抱えた企業を買収し切り売りするか不良債権を抱えた企業を再建するかの死闘、特にサンデートイズの買収をめぐる終わりなき入札合戦のしのぎを削る駆け引き、日本の技術力の保持と企業再建のために命を懸ける鷲津と芝野の贖罪と再生が、印象的。
    「経済用語が分からなくても楽しめるように、仕事に信念を賭けた男たちのぶつかり合いを描く」と開き直った大友啓史ディレクターのけれんみのある演出、大森南朋や柴田恭兵や松田龍平などの演技派俳優の骨太な演技、日本の閉鎖的な経済風土に絶望した鷲津と日本の技術力などに希望を託す芝野のぶつかり合いを軸にした仕事に信念を賭けた男たちの熱いヒューマンドラマ、骨太な経済ドラマとして楽しめる。
    「今からこの腐った日本を、買い叩く、買い叩く、買い叩く!」

  • 冒頭のナレーションは
    『ジンセイに悲劇は二つある。
    カネのない悲劇とカネのある悲劇』・・・

    この言葉に 最初に引っかかった。
    そして 松田龍平が言う
    『カネは使うもんでしょ。カネに使われていたらおしまいだよ。』
    カネが このドラマの主人公になっている。
    本では感じられなかったものが 映像になると鮮明になる。

    鷲頭政彦(大森南朋)は 三葉銀行 に勤めていた。
    その上司が 芝野健夫(柴田恭平)。
    (本とは設定がちょっと違う・・・。
    5年前 小さな自動車の下請け工場の貸し渋りで その社長は死んだ。
    鷲頭政彦は その後、銀行を辞めて アメリカにわたり・・・
    投資会社 ホライズンの会社で 優秀な成績をおさめ・・・
    今度はホライズン日本代表として 『日本を買い叩け』と指示を受け
    日本に登場する。

    いまは 銀行の不良債権をどう処理するかである。
    芝野健夫は 不良債権を バルクセール しようとする。
    ホライズン 日本代表は それを 買い叩こうとする。
    1000億円の債権が 9億円で売られることになる。
    債権の問題や政治家、ヤクザの絡んでいるものは 1円評価される。
    (そうなんだよね。会社は 1円で売られる。)

    老舗 西之屋の社長(宇崎竜童)は 旅館業の傍ら
    ゴルフ場やビル建設をしていた。
    そして、巨額の負債があった。
    それが 三葉銀行からホライズンに 売り渡される。
    鷲頭政彦は 宇崎竜童に ゴルフ場とビルは 債権で処理するが
    旅館を残すには 2億円 持ってきたら、経営させる・・と条件を受ける。

    結局 2億円は期限内に集めることができず
    旅館 西之屋は 30億円で売り飛ばされる。

    息子(松田龍平)にも 経営能力がないんだよ・・・と批判された
    宇崎竜童は 電話にメッセージを残し・・・クルマにはねられる。
    松田龍平のすねて 蓮っ葉な感じは絵になる。
    宇崎竜童が 熱演した。

    銀行のカネを貸すということで 経営者たちが自殺する。
    長い間 日本で一番起こっている 「組織的暴力」のような気がする。
    それが 妥当でないとすれば それは 『構造的暴力』だ。
    このことが ピンと来たのだ・・。
    あぁ。このことが もっと掘り下げられなくてはいけない・・・と。

    会社再建 というテーマなので 自分の経験も含めて
    非常に参考となった。

    会社は生き物で 死にそうになっているのは
    原因があり、それを切り替えるには 相当の覚悟が要る。
    リセットして 新しく作り変えることができればいいが・・・
    そうは行かない。

    カリスマ経営者・・・が はびこることで
    時代の流れに対応できない。
    カリスマが いったので・・・過去に戻るしかない。

    いまの アップルの快進撃をみて・・・
    余計 時代とは 大きく変化していくものだ
    と理解できる。
    ipod iphone ipad・・・・・立て続けの商品は・・・・
    使いやすさ がその中にある。

    日本の企業はどうしたのだろう。
    どこで 失速したのだろうか?
    軽い 丈夫 がポイントで 使いやすさ・・・
    が できないところに 問題がある。

    鷲頭政彦(大森南朋)は 『資本主義社会で ルールに基づいて 
    金儲けをして悪いのですか?』という。
    それに答えることができない。

    松田龍平に 栗山千明は 保釈金の2億円と
    父親が奔走して 集めようとした 2億円は違うという。
    どこが違うのだ・・・と。

  • 後継作がやるということで視聴。

    良作

  • 『半沢直樹』のモチーフ、とも捉えられている本作。
    半沢直樹も良かったが、この作品自体も評判が高いので
    観てみたら、…素晴らしい!

    見終えた感想は…ありきたりの言葉では語れない、
    様々な感情が混ざり合った不思議な感覚に陥った。

    全体的に暗澹たる雰囲気が流れる本作。
    それもそのはず、人の死が…しかも、自分が追い詰めたことで自死を選んだ人への
    罪悪感と後悔とが全編を覆っている。

    その罪滅ぼしに、と新たな方向に向かうも
    また同じように 人を苦しめる立場となり 人の死に直面する。。

    やりきれなさが全編にあふれていて、
    生きていくうえで人が抱えていかねばならない
    つらい現実というものに
    うちひしがれそうになりながら観進めた。

    でも、主人公 鷲津は 自分が背負った罪をつぐなうことから決して逃げず、あきらめず、
    困窮した人たちを「救う」ために
    人からどう思われようと 自分の信念を貫いていく。

    人からは蔑まされるようなやり方であっても、
    結果的に 将来的に 相手に幸せをもたらすものであれば
    それでいい、と 腹を据えて 戦略を進める。

    人と人とのぬくもりだの 信頼だの、といった
    心温まる情のようなものは 全くないように見えるが、
    その実 根底にあるのは「絶対に救うぞ」という
    人に…特に、償いたい相手や このままではこの先危ない、何とかしないと、と思える相手に対する
    とても深い情の心。

    薄っぺらい友情とか協調とか
    そんなものをはるかに越した、
    ドロドロと汚いものをかぶってきたからこそ芽生えた信念、
    これを貫き通そうとする生き方…最後の最後に、すごく感動して見終われたドラマだった。

    大森南朋、演技が上手いのは知りつつ
    これまではあまり好きじゃなかったけど、
    この作品の鷲津役では ものすごくもっていかれた!

    やっぱり上手い役者さんなんだなぁ。
    さすが、麿赤児の息子。

  • すげー面白かった。鷲津さんがカッコ良すぎる。
    鷲津と柴野が手を組んだときは鳥肌が立った。最高のエンターテインメント。

  • 半沢直樹の10倍は面白いと思います。
    重みが違います。

  • TVドラマ版、全6話。

    かつて、三葉銀行のエリート行員・芝野(柴田恭兵)の部下であった鷲津(大森南朋)は、自分が担当していた融資先に対する貸し渋りにより、社長が自殺に追い込まれた事で、三葉銀行を退職→渡米。
    アメリカの投資ファンド「ホライズン・インベストメント・ワークス」日本代表として、再び、芝野の前に現れるが…。

    かれこれ1ヶ月くらい前に録画しておいたものですが。
    毎日1話ずつ見て、昨日、ようやく見終わりましたー。(*´Д`)=з

    何というか、結構シリアスなお話なので、見るまでに時間を要しましたが。
    見始めるとハマります。(o・∀・)b゙

    1話の最初が、いきなりシュールな映像だったのでね。Σ(゚д゚lll)
    某氏が浮いているプールで、水面に散らばった万札を子供たちが拾い集め、プラモデル等を大人買い? みたいな。Σ(ω |||)

    「日本企業を買収→転売するハゲタカ」
    と、評判の宜しくない鷲津氏ですが、意外とね、うん。(´ー`*)ウンウン

    芝野氏もなかなかツライお立場ですねー。(ノДT)

    あんまり書くとネタバレですね(笑)。

    映画版も録画してありますが、平日に観るのはキツそうなので、週末にでも。

  • <作品紹介>
    バブル崩壊後、「失われた10年」と呼ばれる長いトンネルの闇に包まれていた日本に、風穴を開けにやって来た男がいた。
    日本経済界で、外資系のファンドマネージャーとして暴れ回る男の名は、
    鷲津政彦(大森南朋)。ビジネスとして外資的な合理主義を盾に、次々と日本企業に切り込み、買収していく様は、まさに死肉を漁る"ハゲタカ"であった。
    一方、襲い来る"ハゲタカ"に敢然と立ち向かう男がいた。
    旧態依然とした日本の体制にもがきつ つ、懸命に日本企業を支え続けようとするエリート・バンカー、芝野健夫(柴田恭兵)。日本初のタ ーンアラウンド・マネージャー(企業再生家)として、企業再生の道を模索して行く。
    同じ銀行の後輩・先輩でありながら、対照的な道を歩んだ二人の男。
    会社を医者に例えるなら、徹底的な外科手術で患部を切り捨てていく鷲津と、あくまで内科治療による再生を目指す芝野。
    「日本買収」ビジネスを巡る二人の男の野望と挫折を軸に、合理化、弱肉強食が叫ばれる今、日本の会社にとって本当に必要な治療法とは何なのか?を問いかける。

    <感想>
    この作品を見るのは2度目で、今回は実はDVDではなくテレビの録画を観賞。
    2度目で気付くのは、映像の色。マイケルダグラスの「トラフィック」を真似たのか、鷲津シーンは「青」、劉一華(リューイーファ)は「赤」、柴野は「黄色」とわかりやすい配色。
    内容は、誰にでもわかる単純明快ではないが、ちょっと知識のある者には、
    「(中国とアメリカのファンド提携させた後に、サブプライムでアメリカの側のファンド暴落されるシナリオなど)なるほど、そういう筋書きも可能だな」
    と思わせるところも、2度目ならではの楽しみだった。
    NHKのドラマでの鷲津の名台詞は
    「腐った日本を買いたたく!」
    だったが、この映画では
    「腐ったアメリカを買いたたく!」
    次回は是非
    「腐った中国を買いたたく!」
    で、路魍魎の巨大国家に挑んでほしい。
    現在「週刊ダイヤモンド」でハゲタカ4の「グリード」が連載中なので、読むのがいかまら楽しみである。

  • 日本映画のダメなところの集大成だった。

    くさい演技。むかつくほど、フィルター使いまくり。
    車が通り過ぎたのを一瞬見ただけで、ドアノブから
    何から描けるわけのない落書き。暗い仕事場。

    「ウォール街」見たあとに
    これ見ると、役者の格からなにから、駄目で、
    ストップボタン押したくてうずうずした。

    会社買収のTOBに関しては、あんまり理解できなかったです。
    リーマンショックがあって、原稿をすぐに書きなおしてって
    ゴタゴタがあったんでしたっけ。

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