暴力脱獄 特別版 [DVD]

監督 : スチュアート・ローゼンバーグ 
出演 : ポール・ニューマン  ジョージ・ケネディ  J・D・キャノン  ルー・アントニオ 
  • ワーナー・ホーム・ビデオ
3.93
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感想 : 17
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  • Amazon.co.jp ・映画
  • / ISBN・EAN: 4988135711205

感想・レビュー・書評

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  • TVにて
    暴力脱獄というのはイメージと違う.原題の方がわかる.

  • 刑務所の署長や看守たちの理不尽な行為が凄まじい。母親が亡くなったことを理由に逃げるかもしれないから懲罰房なんて、訳が分からない。ラストも「我々の囚人だ」と所有物のような言葉。だからこそ、ルークの爽快なのだろう。最期は大逆転して欲しかった。

  • 元名誉軍人が暇潰しで酔ってパーキングマシーンを壊して2年の服役につくことに。そこで独自の美学?を貫く彼は尊敬を集め、脱獄を繰り返す姿に他の囚人は励まされる。
    キリストを模したモチーフを使っている、という解説に納得。囚人がキリストっていうのが、地獄に仏みたいで面白かった。
    ポールニューマン崇拝映画。

  • ポール・ニューマンはなぜ脱獄を繰り返すんだろうか。彼のバックグラウンドが殆ど描かれなかったので、彼の行動はホント意味不明(とりわけ意味不明だったのがゆで卵を食べるシーン)。

    町山氏の解説を見て理解したのですが、彼はキリストそのものだったのですね。そして受刑者仲間たちはその使徒であると。ポール・ニューマンによって彼らに希望がもたらされ、彼が身を賭して犠牲になったおかげで、皆が救われたということなのでしょう。

  • クールハンド、ルーク。
    男がほれる男。
    セクシャリティ云々のことではなく「生き様」という観点。

    ポールニューマンの笑顔に囚人仲間だけではなく
    看守や所長まで魅了される。
    魅了されたからこそのふり幅の大きな仕打ち。
    そして迎えるラスト・・・。

    こんなモチーフを扱った映画は
    今の時代には生れてこないだろうなぁ。
    時代背景もあるだろうし
    随分と人間関係も複雑になってしまった。

    昔の映画に焚き染められた人間味を味わうために
    またクラッシックな映画を探そう。

  •  何度も観る機会があったのに、何度も観逃してようやく鑑賞。邦題『暴力脱獄』とか言うけど暴力なんて揮わないっていう詐欺みたいなタイトル、どちらかと言えば『暴力からの脱獄』?
     本当にアメリカンニューシネマ期のお手本のような映画で、そしてポール・ニューマンのイメージ「クール」まんまだなあ・・・と思ってたんですが、公開が1967年と早い時期、『俺たちに明日はない』と同年公開、『明日に向かって撃て!』よりも前、『パピヨン』より6年も前の映画なのでびっくり。
     キリスト教のメタファーというのは非常にわかりやすいんですが(磔刑のシーンとか。『ハンガー』にも通じますが)、ものすごく不思議なシーンが多いですね。冒頭のパーキングメーター狩りしかり、ルークが脱獄しようとする理由がまったくわかんなかったり。その反面、なぜか心に残る映画だという気がしてます。
     ひとつは撮り方が良い。カッコいい。サングラスをどアップにするところ等々。もうひとつはラロ・シフリンの音楽がめちゃくちゃ良いんです。『燃えよドラゴン』とかの人ですけど、この人天才なんじゃねえか?あと、アカデミー賞獲ってますけどジョージ・ケネディが良いです。

  • 暴力という手段を使って脱獄する話かと思いきや、全然違う。というか、邦題が全く「名は体を表す」になっていなくて、とても残念な気持ちになってしまう。原題『COOL HAND LUKE』のままでいい。

    しかし、面白い部分も多かった。

    まず映像的なメタファー。並んだパーキングメーターの頭を落とすのは、どこかのグループの仲間を一掃したのではないか、ということ。車掃除のおねえちゃんのシーンで、ホースは男根意外の何者でもないし、ポールニューマンがぶら下げた栓抜きは、十字架を茶化したもの、最後の教会への「神の救いの無さ」へと繋がり、サングラスは非人間、卵50個喰いは囚人50人の数とかけて、彼がその場のトップに立つことの象徴、茹で卵50個食べた後に机の上で磔にされたキリストのように横たわる、脱獄して女とうつった写真の破られ方が十字架、、など小技がキラリと効いている。

    しかしながら、脱獄の手法が稚拙だったり捕まった顛末が省略されていたりして、いまひとつ緊張感には欠ける内容だった。

    【ストーリー】
    酔ったあげくに街のパーキングメーターをやぶったルーク(ポール・ニューマン)は懲役2年の刑を言い渡された。刑務所仲間はドラグライン(ジョージ・ケネディ)ほか強面の連中ばかりだったが、それ以上に、彼らを見守る看守の面々も猛者ぞろいだった。囚人と看守の間には絶えず反目と憎悪の空気が絶えなかった。新入りルークの仕事は、炎天下に雑草を刈り溝を掘るという重労働だったが、彼の新入りらしからぬ図々しくて、容量のいい態度は仲間の反感を買い、とくにボスのドラグラインは気に入らなかった。ある日2人は命をかけての殴り合いとなり、ついにルークが勝った。囚人のリーダーはドラグラインからルークの手に渡ったのである。数日後、ルークの母(ジョー・V・フリート)が訪ねてきた。面会時間が切れて、病に老いた母の後ろ姿を見送った時、ルークは、母に会うことはあるまい、と思った。そして、母の死を知らせる電報が来た時、彼は泣いた。3日後、ルークは脱獄した。逃げに逃げたが結局は捕まってしまった。ひどい懲罰を受けた。だか彼は再度脱獄。そしてドラグラインに、“冷たい手のルークより”と署名した手紙さえ送ったきた。監房の連中は口惜しがったが、ひとりとして怒るものはいなかった。自由になったルークこそ彼らの願望の体現者なのだから。しかし皆の期待を裏切ってルークはまた再び捕まってしまった。厳重な足かせをはめられ独房にほうりこまれた。それでも彼は反抗をやめない。そして、三度脱獄。今度はドラクラインも一緒だった。だが途中で2人は仲間割れ。ドラグラインは1人になり急に恐くなった。死にたくない。ルークも死なせたくない。半分は親友への愛から、半分は恐怖からルークの居場所を密告した。瀕死の床でルークは、医学的な治療をすべて拒絶した。迫りくる死を待つ彼の表情は美しくさえあった。今日も囚人たちは炎天下で働いている。言葉ををかわさない彼らの胸の中には権威に反抗し続けて、屈することを知らなかった冷たい手のルークが生きている。

    実際に牢獄生活を送ったことのあるドン・ピアーズの小説を、彼自身とフランク・R・ピアソンが脚色、テレビ「裸の町」「アンタッチャブル」などの演出をしていたスチュアート・ローゼンバーグが監督した脱獄もの。撮影はコンラッド・ホール、音楽はラロ・シフリンが担当した。出演は「引き裂かれたカーテン」のポール・ニューマン、「夕陽よ急げ」のジョージ・テネディ、「エデンの東」のジョー・ヴァン・フリートとディック・ダバロスほか。なお、原作者のドン・ピアースが技術顧問を買ってでているが、彼は囚人の一人に扮して経験者ならではのリアルな芝居もしている。製作はゴードン・キャロル。

  • ★★★★☆

    自由な者は死ぬ。

    『イージーライダー』しかり、『アメリカン・ビューティー』しかり。

    これはアメリカ映画のひとつの伝統なのだろうか。

    恐らく、自由の国の住人たちは、誰よりも自由というものの素晴らしさ、怖ろしさを知っているのだろう。

    ほどほどの自由なら良い。

    だが、それが度を越してしまう場合、彼らはそいつに容赦無い。

    ポール・ニューマン演じるルークにかかると、苦しい炎天下での道路舗装もちょっとしたゲームに早変わり。

    ポーカーでははったりをかましまくる。

    ゆでたまごの大食いなんて本当に無意味だが、見ているこちらまで囚人仲間と一緒に熱くなってしまう。

    自由というものにはこういう強い感染力があるのだ。

    まったく、キリストが磔になるわけだ。

    ルークがキリストになぞらえられていることは映画を見た人なら誰もが気付くだろう。

    主人公をキリストになぞらえた映画というのは他にもある。

    例えば『ダーティー・ハリー』がそうだが、そういえばハリー・キャラハン役はポール・ニューマンがやる可能性もあったんだっけ。

    左翼で人権派のニューマンと、草の根右翼の代表クリント・イーストウッド。

    撃たれたルークと、撃つダーティー・ハリー。

    自分がどっちになりたいかといえば後者なんだけど、どっちが友達だったら嬉しいかといわれたら絶対にルークだな

  • ポール・ニューマンの魅力満載な映画。この人は渋くもナイーヴそうにも可愛くも見える不思議な人だと思う。まさに俳優になるべくしてなった人。
    ストーリーは特に斬新というわけではないが、主人公のみならず脇役も皆味があった。ゆで卵を50個食べるシーンと、後半食欲のないルークのピラフ?を仲間たちが一さじずつ食べてあげていたシーンがお気に入り。ニューマンは本当にゆで卵50個食べたのではないだろうか?引き締まったおなかがぽっこりと出ていて彼の役者根性が感じられた。
    ところどころ使われていたバンジョーや囚人らの弾き語り、そしてなによりテーマソングが良い。
    しかしルークのような人はどこでなら生きて行けるのだろう……。
    ★3.6。

  • 心を打たれた作品。

    僕も笑って生きていきたい…。

  • 製作年が67年とニューシネマ期の作品だったと知らずに見てたのでちょっと驚いた。同じくニューマン主演映画の「ハスラー」なんかと同時期くらいの64年くらいだと勝手に思ってたので。たしかにニューシネマの典型的な印象のある作品でした。
    和気あいあい系脱走的意味での「大脱走」、反抗や宗教をからめてくるあたりでの「エデンの東」、ラストは「理由なき反抗」的だし。ニューマンのアンチヒーロー的意味合いでの「スティング」などを彷彿させられました。
    色々な名作が程よく混ざった感じ。笑

    OPの入りがすごくかっこよくて好きだった。
    監獄に入れられる前の過程ももっとあって良かったんじゃないかと思う。お母さんとのふれあい部分が印象的だったしとても良いシーンだったから。
    監獄、脱獄ものテーマの映画は個人的好きなテーマなので前々から興味があったもののやっと観賞したというところでしょうか。
    印象としては脱獄しなくちゃならない程過酷な監獄には思えなかったし何より和気あいあいで他の映画の監獄に比べ苦しみの少ない楽しそうな(?)環境なのに脱走しちゃうのかとおもいました。
    監獄特有の壮烈な精神的苦悩や地獄のような・・・・という風ではなく。何処で手に入れたのかわからないけどニューマンが卵
    50個食いというラーメン屋のイベントみたいな賭けをするシーンがあったりと本当に監獄かと思った。
    ・・・まぁ、このシーンは本当に面白くて本作の中でも随一にお気に入りのシーンであるわけですが。

    音楽やニューシネマ的アメリカの乾いた大地が好きでした。
    ・・・あと、終わり方ね。goodです。

  • (1967年作品)

  • 2009/10/31

    少年のような笑顔が印象的なポール・ニューマン主演の映画。
    邦画タイトルでひどく損をしている作品です。
    原題は「Cool Hand Luke」。
    ここでいう「Hand」はポーカーにおけるハンド(手札)のこと。

    放縦さ、自由な精神を失うことなく
    社会全般の規範に従うことを頑健に拒否し続けた男の
    アメリカン・ニューシネマらしい物語。

  • 色あせないカッコいい作品。
    どうしても福音の匂いがとれませんね。
    卵を食べるシーンはきっと忘れない。
    戦わない暴力。題材が今日的ですね。

  •  

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