永遠の僕たち [DVD]

監督 : ガス・ヴァン・サント 
出演 : ヘンリー・ホッパー  ミア・ワシコウスカ  加瀬 亮 
  • ソニー・ピクチャーズエンタテインメント
3.65
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本棚登録 : 618
感想 : 88
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  • Amazon.co.jp ・映画
  • / ISBN・EAN: 4547462082725

感想・レビュー・書評

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  • 葬式に参列することを日常とする、死に取り付かれた青年と、不治の病に侵された少女の恋を繊細に描く。

  • 加瀬亮が日本兵の幽霊ヒロシ役という一つ間違うとコントのような設定だが、両親を交通事故で突然亡くした少年イーノックと、末期ガンで余命いくばくもない少女アナベルが、お互いに惹かれあい残された時間を過ごしていく。アナベル役のミア・ワシコウスカがオードリー・ヘプバーンとグィネス・パルトロウをミックスしたような魅力でとても可愛い。日本兵幽霊の意味が最初はあまり分からなかったが、最後まで重要な役割をしている。最後のスピーチはイーノックの「言葉」で聞きたかったが、あえて物足りなさを残したのだろうか。

  • やはり、良かったです。この監督の映画は、いいです。
    特に、最後がかなりよかった。

  • ガス・ヴァン・サントの映画は何本か見た事が有りますがなんとなくこの監督のイメージのもつひねくれ感が薄まってより一般向けなテーマに仕上げた作品ではと思います。
    とにかく彼の映画のイメージの中ではなんとなく幅広い支持層にそれとなく観賞意志を与える雰囲気です。パッケージも素敵だし。

    私としては神風特攻隊の幽霊ヒロシという個性的で魅力的なこのキャラクターをもっともっと押し出して欲しかった。
    何故ってこの監督ならこういうキャラクターを生き生きと描く方が得意なのではないかと思いますし。
    彼のこのキャラクターは結構斬新で面白かったのでむしろこの旧日本兵の幽霊と心の傷を持つ現代っ子のアメリカ人少年との友情物語にするだけでもよかったのではと思える程なので。
    なので良いんだけどなんか惜しい感が否めない。

    ミア・ワシコウスカとのラブロマンスもすごく素敵で可愛らしかったのだけどもそれを上回るくらいに加瀬亮の演じるヒロシの存在感は凄かった。
    私が日本人だからっていう親しみもあるかもしれないけどもっともと深く掘り出せる可能性のある作品だったのじゃないかなと思いました。
    あとやっぱり日本人役をちゃんと日本人が演じるハリウッド映画ってのはなんとなく好感的である。

    でもやっぱり惜しいのでちょっと辛口に☆は3つで。全然悪い映画ではないです、個人的にはもったいないの意味で消化不良気味だけども。

  • 状況設定が重いわりには、静かでピュアな感動を得られる。
    あの3人の言葉のひと事ひと事が染み入る。

    ストーリーを追いながら観た1回めより、多角的に観る2回めの方が深く感動しそうだ。

  • 愛していて、同じくらい年が近くて、そんな人を看取った経験のない僕にはこの映画の持つ重みがよくわからない。

    でも、もし自分や相手の死ぬ日がわかっていたら、必死に愛そうとするだろう。でも、それをいじらしくもはっきりと表現できないイーノックの悲しみは、ガス・ヴァン・サント的な淡い進行の中で胸に来るものがあった。

    死を大きな世界の中の小さな出来事のように捉えて、それを受け入れることをまるで普通のように振る舞うアナベル。

    でも、そんなアナベルにとって生きていることの温もりを肌越しに伝えてくれるようなイーノックの存在はとても大切に思えたにちがいない。

    二人が体を重ねる小屋でのシーンは、焦点距離のずれたカメラワークが本当に美しかった。

    とくに、アナベルの肩に鼻先を近づけるイーノックの顔がぼんやりと溶けて、二人の肌色が一つに混ざり合うようなところ…

    ガス・ヴァン・サントは直接の言葉をもちいないで、間接の表情や仕草から素晴らしい物語を組み立ててしまう。

    彼の得意とする間接性、そこには無限の解釈の自由があり、それがある意味淡々とした…悪く言うなら退屈に近いものに感じるのも確かだけれど、映画のストーリーに一度没頭してしまうと、それが余計に胸に迫ってきて…無言でうなづけてしまう。

    死を目前としたアナベルの冷静さにイーノックが悲しみよりも怒りすら抱いてしまうことも、冷静さの裏にどこか自分の生を刻み付けておきたいと感じるアナベルのことも、なんだかとてもわかるような気がする。

    エレファントにしてもラストデイズにしても、ミルクにしても、ガス・ヴァン・サントは死に魅入られた人の最後に至るストーリーを描くのに、繊細で美しい手腕を発揮する監督だと思う。

    そしてそこには余白の美あるいは間合いのようなものがつねに織り込まれて、それがどこか心の琴線に触れるものとなっている。

    今までアナベルにとって見えない存在であったはずのヒロシが見える存在となり、イーノックにとって見える存在であったヒロシが見えない存在となる最後のシーン。

    二人のいく先の相違をまざまざと焼き付けられて、涙が止まらなかった。しかも、そのヒロシはいつもの飛行服ではなく、礼服姿。

    最後に。使用される音楽もよい。

    冒頭のTwo of Usから始まり、最後にnicoの歌うThe Fairest Of The Seasons

    …そういえば、ガス・ヴァン・サントってヴェルヴェット・アンダーグラウンドみたいなアングラな感じが好きだよね。彼の作品にはやっぱり反抗心があるんだなと、気づかされます。

    ラストデイズでもVenus In Fursがかかってたしね。

    スパイク・ジョーンズとかソフィア・コッポラとかもそうだけど、最近の監督さんの音楽セレクトにはみならいたくなるものがたくさんあります。

    すこし話ずれたけど、好い映画だった。

  • あることがきっかけで、高校にも行かず赤の他人の葬式への潜入を繰り返すイーノック。彼の唯一の友達は、彼にしか見えない神風特攻隊の兵士の幽霊・ヒロシだった。
    そんなイーノックに突然少女が話しかけてきたことで、彼の世界が変わり始める。

    よくあるセカチュー的青春物語なのだが、ガス・ヴァン・サントらしいキャスティングチョイス(主役の少年少女二人がとにかく絵になる!めちゃくちゃ美しい!)と綺麗な絵作り、そして特攻隊員の幽霊というなかなか珍しい設定によって、個性的な作品に仕上がっていた。
    普通「他人の葬式めぐりをする少年」って言ったらキモい(もしくはキモいを通り越して本気で気味が悪い)んだけど、ヘンリー・ホッパーがやるとなぜか許せてしまう。やっぱりイケメンは得だ。(でもってヘンリー・ホッパーがデニス・ホッパーの息子だなんて知らなった!!)

    特攻隊員ヒロシを演じた加瀬亮は、英語がかなりうまい。ネイティブとはいかないにしろ、恐らくノンネイティブとしては最高レベルの発音&イントネーションで、間違いなく渡辺謙よりは上手い。
    今回の役は自力でつかんだのかもしれないし、もしかしたら「硫黄島からの手紙」の流れでオファーがあったのかもしれないけど、味のある役者さんだからハリウッドでも活躍してみてほしい。

  • テーマは重いけれど可愛らしくちょっぴり切ない感じです。
    加瀬亮がかなりいいです。

  • 綺麗すぎなのと、今でこそ王道過ぎかとすら感じるんだけど、そうじゃないよね。
    中学生の時に観てたらきっとぼろぼろ泣いてるもん。たぶん。

    まずオープニングにTWO OF USがかかった時点で、自分にとってはわりと特別な曲だったから嬉しかったし、この曲を使った監督にも特別であるんだと思った。

    ガスヴァンサントは音楽と絵のこだわりがやっぱり素敵です。素直に。
    何故日本兵の幽霊?は特に気にならず。むしろ面白かった。っていうより、死 が彼の存在で遠くもなく近くもないものに、怖いものでもなく優しいものでもない存在になっていて、いい。
    監督にとって死ぬことが、今まで味わったことのない感覚で想像もつかないくらい奇妙で怖いから、こういう綺麗なものにして、自分の中で怖いものから遠ざけたのかも。(深読み中)

    加瀬亮がどうアメリカ映画に入っていくのか公開当時から気になってたけど、発音も上手で、違和感なくて良かった。

    観てすぐ、好きだな、と思ったけど、しばらく経ってからも絵が出てくるので、星5つ。
    みんなのタグの「透明感」ってなんやねんと思います。「透明感のあるバンド」とか、無音じゃん、それ、と思います。よくわからないことが多いです。

  • アメリカ人カップルの恋のQピッドは日本人の特攻隊員(幽霊)。

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