40歳からの仕事術(新潮新書) [Kindle]

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感想・レビュー・書評

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  •  題名からして30代後半から40代の方が手に取って読まれると思います。
     はい、私、40代半ばのおっさんです。

     ドンピシャ世代。端的な感想は、いまいちです(厳し目で済みません)。古い、そして単純。

     10年以上前の本を今更読んで古いというのも申し訳ない。また身も蓋もない。
     もちろんいいところもあるので、夫々述べさせていただきます。


     まず、普遍的な話ですが“自分をもつ”“自分で考える”という点を繰り返し主張しています。この点は非常に大事だと思います。私も大手グループの子会社で勤務していますが、素敵な学歴の年下の上司が2-3年に一度来ては帰っていきます。その多くは前例主義でそこから外れるリスクやプロコンについては判断できず、新たな提案には大概難しいという言葉でつぶす。また自分のいる部署・会社をどうしたいのかという自分なりの思いを持ちません。彼らに文句を言っているのではなく、彼ら自身が自分の可能性や会社の可能性をつぶしているのが惜しくてならない。

     一年目は生活に慣れるのに精いっぱい、二年目は仕事を理解するので精一杯、そして三年目になると次の任地のことで気もそぞろとなる。
    転勤の功罪でもあろうかとは思いますが、大手企業社員の中堅どころの官僚化は会社を淀ませます。
    そうです、皆さん、自分なりに考えましょう!会社人生のみならず今後の人生全体について自分なりにどうしたいという想いが必要と私も考えます。


     逆にいまいちなところは、冒頭でも述べた通り、今これを書いている2020年からすると些か古いと感じます。いや、実際に古いですよ。2004年の本です。確かにMBAコンプレックスや英語コンプレックスは今でも一部の中堅社員には残っているとは思います。とは言え、同期三人で他の同期を助けようという設定があり得るのかと疑ってしまいますし、登場人物と同じく45歳の私からすると、そんなに素直に同期と喋れるかと疑念が沸きます。そういう点では中年サラリーマンリバイバルという夢物語と言っても過言ではありません。

    ・・・

     ということで、全般的にはあまりおすすめできません。内容や設定が古すぎ、それが気になってしまうのです。他方、古びれないバリュー(“自分を持つ・自分で考える”)も提示されています。そういう点を考えると、登場人物のような40代にならぬように、20代30代が反面教師的に読むと良いのではないかと思いました。因みに、筆者の『30歳からの成長戦略』は非常にアツくておすすめです。むしろ40代に読んでほしいくらいの本です。

  •  一般にビジネス書や自己啓発書はやる気まんまんの人を想定して書かれている(と思われる)が、40代にもなると体力も記憶力も衰えを感じ始めるし、過去のしがらみもたまっている。そのため、新しい取り組みを始めるにしてもかなり的を絞らないとモチベーションが維持できない。そんな世代のためのビジネス書。

     総じてなるほどと思う箇所もいくつかあったが、基本的に営業や企画など「人を相手にする仕事」が想定されている。製造業の技術者の場合にはちょっと当てはまらないかと思われた。

  • 私には響くものが少なかったが、戦略とは何を捨てるかを決めることというのはなるほどと感じた。

  • 再読。プレゼン、社内でのstakeholderなど、地味だけど、効く内容。

  • これまでのサラリーマン人生の中で、悩みながら試行錯誤し、ぼんやりとイメージしかけていたことが、スッキリ書いてあるという印象だ。

    経験したこともない課題に取り組む際は、この本にある標準の思考方式を探し求め、似たようなことを実施もうまくいかないと言ったことを何度も経験してきた。前提が違うんだからうまくいかないのは当たり前なのだが、どうすればよいかわからないから、何処かに答えがあると期待し続けていたということだろう。
    最近ようやく、答えは探すのではなく、自らで見つけないといけないと感じはじめた。この本は この意味をもう一度噛みしめさせてくれた。

    企業も人も差別化が大事=自分(だけの)の考えを持つとある一方、「独自性にこだわる必要はない、むしろ真実を探求する態度が大事」とあり、少しほっとした。

    自らで考え、仮説を立てること、外部情報に惑わされぬこと、闇雲な分析せぬこと、プレゼンは表現よりも論理。。。といったことが、順序立てて書かれてあり、わかりやすい。

    「説明を理解していない人は、ほとんど反対にまわってもおかしくない」ということと、「気を使うな、頭を使え」は肝に命じたいと思う。

  • 40代が学習に割ける時間はほんのわずか。最大限の効果を得るための「戦略」の立案なしに、現実的な学習は不可能である。

    「何をしないか」=「捨てる戦略」
    わかってはいても、「何をしないか」が実践できないんですよね。
    でもこれをきっかけに変わっていかないといけないですね。


    「すでに持ち合わせている星雲状態の知識、経験の星屑を、一気に並び替えて体系化する」

    ・ビジョンを決める ・・・ 「自分で考える」ことを得意技にする
    ・差別化戦略    ・・・ 「ブランド」=「プロミス(約束)」
    ・資源配分戦略   ・・・ 魅力度だけで優先順位をつけず、自分にできるか否かの「優位性」視点で考える

  • 当方まだ30代前半だが、それでも十分に学びのある本だった。

  • 40歳からが仕事の充実期。成果は40歳になってから出すものが本物だと感じた。

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著者プロフィール

1958年、東京生まれ。慶應義塾大学経済学部卒。東京銀行(現・三菱UFJ銀行)入行。シカゴ大学経営大学院にて修士号(MBA with honors、全米成績優秀者協会会員)取得。
1990年、ボストン・コンサルティング・グループ東京事務所入所。A.T.カーニー東京事務所マネージング・ディレクター・極東アジア共同代表、
ベイン・アンド・カンパニー東京事務所代表パートナーなどを歴任。現在、山本真司事務所代表取締役、立命館大学経営大学院客員教授(戦略コンサルティング論)、
静岡県サッカー協会評議員、慶應義塾大学大学院非常勤講師。
著書に、『40歳からの仕事術』(新潮社)、『30歳からの成長戦略』(PHP研究所)、『20代 仕事筋の鍛え方』(ダイヤモンド社)、『会社を変える戦略』(講談社)、
『35歳からの「脱・頑張り」の仕事術』などがある。

「2013年 『ビジネスで大事なことはマンチェスター・ユナイテッドが教えてくれる』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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