猫を抱いて象と泳ぐ (文春文庫) [Kindle]

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  • 文藝春秋
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感想・レビュー・書評

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  • チェスわからないけど面白く読めた。

  • チェスの動きに惹かれたリトルアリョーヒンが、伝説的なプレイヤーになる、という話。
    表題は、チェス盤の流れを指す。

  • 何度も繰り返し読める本です。
    文体が美しくストーリーもすばらしい。
    チェスのお話なんですが、チェスが好きな人もそうでない人もチェスのすばらしさがわかります。人は、自分決めた場所と価値観で最後まで幸せに生きることができるんだと思う。たとえ目立たない場所であっても。私はこの作品に出てくる登場人物がものすごくものすごくすきで、会いたくて何度もページをめくります。

  • はじめからおわりまでずっと悲しいお話なんだけど、暗いわけではないんだよね。出てくる人はみんな前向きでひたむきで希望もちゃんと持っているんだけど、なぜかどの人にも悲しい結末が待っていることが予想できてしまうんだよね。これも作家の力量ということなんだろうねえ。

  • 本の紹介文にあった通り、静謐で美しい物語。チェスを愛する少年と心優しいマスターの交流に心がじんわり温かく、切なくなる。チェスの棋譜というのは、こんなにも美しく詩情にあふれたものなのか。

  • リトル・アリョーヒンが,リトル・アリョーヒンと呼ばれるようになるずっと以前の話から,まずは始めたいと思う.(冒頭の一文)

    歴史にその痕跡を残さない,稀代のチェス棋士の生涯の話.著者の柔らかい描写が非常に心地よく,すべての言葉を通して調和の響きが感じられる作品.読みながら,タイトルの不思議さを納得してしまう.

  • 電子書籍版「猫を抱いて象と泳ぐ」(小川洋子)を読んだ。こんなにも切ないのに、それなのに、何か暖かくて小さなものが胸の内側に残ります。小川洋子さんの作品を読むのはまだこれで二冊目ですが、ゆらゆらと射し込む優しい陽光を水底から見つめているような静謐さが持ち味なのかもしれないな。

  • チェス盤が置かれた50センチ四方のテーブル下に潜み,チェス人形を操って奇跡のような棋譜を生み出し続けた青年の数奇な人生.これほど感動したのはいつ以来だろう.最後の結末は,胸が苦しくなるほど切かった.文句なしに面白い.絶対におススメ>w<

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著者プロフィール

1962年、岡山市生まれ。88年、「揚羽蝶が壊れる時」により海燕新人文学賞、91年、「妊娠カレンダー」により芥川賞を受賞。『博士の愛した数式』で読売文学賞及び本屋大賞、『ブラフマンの埋葬』で泉鏡花文学賞、『ミーナの行進』で谷崎潤一郎賞、『ことり』で芸術選奨文部科学大臣賞受賞。その他の小説作品に『猫を抱いて象と泳ぐ』『琥珀のまたたき』『約束された移動』などがある。

「2023年 『川端康成の話をしようじゃないか』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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