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感想・レビュー・書評
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小泉八雲の短編
東京赤坂の紀国坂で商人が化かされた話がでています。
紀州藩上屋敷があったところで、豊川稲荷から、TBSを上がったところで、赤坂の御用邸を左にみてちょっといったところです。
いまも夜は薄暗く、人気のないところなので、そんな話があったのではないかと思ってしまいます。
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底本データ
底本: 小泉八雲全集第八卷家庭版
出版社: 第一書房
初版発行日: 1937(昭和12)年1月15日
入力に使用: 1937(昭和12)年1月15日
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東京赤坂に向かう夜の〝紀國坂〟のお濠の傍に、むせび泣くひとりの女がいた。通りかかった商人が気の毒に思って声をかける。振り返った女の顔は、目・鼻・口のないのっぺらぼうであった。驚いた商人の旦那は、近くの屋台のソバ屋に勢い込んで事情を告げると・・・。貉は人を驚かすだけの存在なのでしょうか。これに尾ひれを付けていけば、悪徳話に飛躍しそうです。
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処方箋薬局の待ち時間中に読みました。京極さんの影響で好きになった妖怪をモチーフにしたお話の権威であるラフカディオハーンこと小泉八雲さんです。
京極堂シリーズの中で京極と関口くんが語っていた狢。
題名は狢ですがのっぺらぼうの定番のお話です。
京極堂シリーズによれば、のっぺらぼうに化けた狢、狢=のっぺらぼうと狢に吸収されてしまった妖怪です。
でものっぺらぼうはつるんとはしてなくて肉人のような・・・かなりうろ覚えです。
<以下引用>
「へえ!その見せたものはこんなだったか?」と蕎麦屋は自分の顔を撫でながら云ったー(p.9)
とても有名なフレーズのオチです。
人間をからかった後、狢はどんな顔して笑うのでしょうか。 -
短く決まりよくまとまった怪談話。
商人のうすらと伝わる善性とそれに反して揺らいでいる未知への恐怖。何をされるでもなければ、自身の哲学を遵守することもままならず、ただ個人の在り方を問うのか、あるいは、少し怖い話。 -
自分が体験したらと思うと怖いけど、おもしろい。いわゆる「のっぺらぼう」の話。