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感想・レビュー・書評
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太宰治文学忌 1909.6.19〜1948.613 遺体が発見されたのが、19日 誕生日だったですね。
それで 本日が桜桃忌。太宰治最後の作品。
新潮文庫では「ヴィヨンの妻」に収録。
9ページの短編。
冒頭の、われ、山にむかいて、目を挙ぐ。は、聖書詩篇121より。心中であったかどうかは、もうわからないけど、子供より親が大事と思いたい。そんな屈折した一文が続きます。
妻と幼い子3人。長男4歳には障害があります。男は(ご本人と思いますが)忙しい妻を助けることもせず、お互い不満を持ちながら、家庭の雰囲気だけを取り繕う。
男は、全てから逃げて、馴染みの酒場に行く。そこで、桜桃がふるまわれます。子供には、食べさせた事がない。食べさせたら喜ぶだろう。父が持って帰ったら喜ぶだろう。そう思いながら、不味そうに食べるのです。
子供より親が大事と思いたいのであって、思ってはいないのです。しかし、喜ぶ姿を想像しながら、行動に移せない男。何が本心なのか何を求めていたのか、もはや自分でもわからなかったのか、入水自殺となります。 -
桜桃忌にー。
「子供より親が大事、と思いたい」最初は親というのは自分の両親の事かと思ったけど、どうやら自分の事とわかり、ぷぷっやっぱり太宰や〜と笑ってしまった。
この文うまいなぁ。歌のようにしばらく頭をぐるぐる回っていた。太宰のことだからこの言葉にもたくさんのウニョウニョした感情が込められてるんだろうな。
悪い人ではない生真面目で繊細で弱い人なのだ。今回もダメ男っぷりに笑わせてもらいました。ありがとうございます。
「涙の谷」がわからないまま… -
気付けば読み終わり…何だか無で、、ごめんなさい、何も感じなかったです。。
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太宰ファンには堪らんのでしょうか?
私にはやっぱりこの作家、甘い響きしかないんですよねぇ、基本的に。
ただ、文章は上手いと思います。こんなにすらすら読ませるのは相当なもんだと思います。それが更に遠い作家という印象を強めているのかもしれず。 -
涙の谷から始まる夫婦の静かな喧嘩。
さっぱりとは仲直り出来ないだろう。少しずつ澱のように沈み込んでいきそう。 -
太宰治の自分の内面の正直な描写には感心する
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子育てに疲弊した父親のリアル。
「子供よりも親が大事」
そんな皮肉を言いたくなるほど人間くさい男の愚痴に付き合ってるみたいな短編。
6/19 桜桃忌 の関連を知れてよかった
はーい、太宰治くんは、ダメ男ですけど、小説は面白いので...
はーい、太宰治くんは、ダメ男ですけど、小説は面白いので、頑張りまーす。
わぁーい!よろしくお願いします~
わぁーい!よろしくお願いします~