後世への最大遺物 [Kindle]

著者 :
  • ACKDZU
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感想・レビュー・書評

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  • 内村鑑三の一冊。

    「後世へ遺すべき物はお金、事業、思想もあるが
    誰にでもできる最大遺物とは
    勇ましく高尚なる生涯である。」

    が有名な一冊。

    キリスト教では無いけど感じるものはあります。

  • ジーンときた。
    札幌でも学んでいた、内村鑑三先生の講演をそのまま字で起こした作品。クラーク博士も出てくる。

    世に残せばいいもの。
    金、事業、文学。
    そしてその人生。

    この愛する地球に何かしらを残して死ねたらいいですよねという話。
    内村鑑三はこう100年以上あとの日本人をジーンとさせるぐらいなので、たしかに地球にその文学を残しているんですね。

    (講演記録だけど)

  • 大きく3つの側面でいい書籍だと思いました。
    精神性 高尚な精神を持って前向きに生きることを称賛しており、読んでいると確かにそうだなと思わされます。困難に対峙したときにまた読み返したいと思いました。

    時代性 明治時代の日本人の考え方を学ぶことのできるいい資料です。口語で等身大の話し方をしている分、話の節々から近代日本の黎明期の感覚が伝わってくるのが面白いです。

    プレゼン術 話の運び方、例の上げ方が上手いです。ぐいぐい読ませます。現代のプレゼンテーションを見ている気分になりました。

  • 『代表的日本人』で有名な内村鑑三の「後世への最大遺物」の講義録。
    明治の書物とは思えない。現代に通じるものでもあるし、近代日本を作った日本人の息吹も感じるものでもあった。

    最大遺物=生涯で何を遺すか? 。。。すごいテーマだ。
    堅苦しくなりがちな講演テーマであるが、講演会場は時折笑いに包まれている。講演者も参加者も純粋に楽しまれていたのであろう。

    "こういたさねばならぬと思うたことを真面目に実行しよう。"

    以下、抜粋
    後世に遺すものは何もなくとも、われわれに後世の人にこれぞというて覚えられるべきものはなにもなくとも、アノ人はこの世の中に活きているあいだは真面目なる生涯を送った人であるといわれるだけのことを後世の人に遺したいと思います。

    なぜか、胸にすっと入ってくる。よかった。

  • 頭のいい人の講義ってのは楽しいよなぁ、と思わせる内容。
    タイトルと想像してた内容が違った

  • 素晴らしいアジテーション。この時代の知識人はみなこのレベルなのか。

  • 死んで何を遺すか、という問い。施設も事業も遺せないのなら、人を動かすような考え方や生き方を遺せと。種々の不幸や艱難との戦いこそ、人に勇気を与える物語になると。「夜と霧」を想起させる。替えが効かないものは残るし、代わりがいくつもあれば消え去るのみ。

  • 現代にこんなに後世のことを考えている人がいるだろうか。
    考えている人がいたらとっくに原発問題も解決しているだろう。そういう意味では自分も後世のことなんて何も考えていないうちの一人である。

    これを読むまでに自分が将来の人々になにを遺すかなんて考えたことがなかったので、そういったことを考える良いきっかけを与えてもらった。そして日々の生き方を反省する必要があるなあという念が心の隅からふつふつと沸き起こった。

    思えば今の日本で、文句・批判・愚痴は諸々あるものの民主主義下で一応人権を与えられて平和に暮らせているのは大元をたどれば確かにジョン・ロックのおかげだなあと。

    源氏物語を批判していたのは解せませんでしたが。

    とりあえず今日からでも真面目に生きようと思った(笑)

  • 「代表的日本人」の著者、内村鑑三の作品。

    後の世代に残せるものは、お金、事業、文学/教育。しかし、最大の遺物は人の生き様。

    後世の人々が前の世代の人から影響を受けれるものは、その生き様から伝えられること。お金、事業、文学/教育もそのことを成し遂げようとした人の人生によって、僕らは勇気づけられる。

    その影響は測れない。

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著者プロフィール

1861年生まれ、1930年没。思想家。父は高崎藩士。札幌農学校卒業後、農商務省等を経て米国へ留学。帰国後の明治23年(1890)第一高等中学校嘱託教員となる。24年教育勅語奉戴式で拝礼を拒んだ行為が不敬事件として非難され退職。以後著述を中心に活動した。33年『聖書之研究』を創刊し、聖書研究を柱に既存の教派によらない無教会主義を唱える。日露戦争時には非戦論を主張した。主な著作は『代表的日本人』、『余は如何にして基督信徒となりし乎』など。
佐藤優
作家、元外務省主任分析官。1960年、東京都生まれ。同志社大学大学院神学研究科修了後、外務省入省。現在は、執筆活動に取り組む。著書に『国家の罠』(新潮社)で毎日出版文化賞特別賞受賞。『自壊する帝国』(新潮社)で新潮ドキュメント賞、大宅壮一ノンフィクション賞受賞。おもな著書に『国家論』(NHKブックス)、『私のマルクス』(文藝春秋)、『世界史の極意』『大国の掟』『国語ゼミ』(NHK出版新書)など。『十五の夏』(幻冬舎)で梅棹忠夫・山と探検文学賞受賞。ほかにも著書多数。

「2021年 『人生、何を成したかよりどう生きるか』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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