破戒 [Kindle]

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  • 2012年9月27日発売
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感想・レビュー・書評

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  • 文章がいちいち美しいので最初はなかなか先に進まず読むのに時間がかかってしまったんですが、中盤からの展開に引き込まれて後半あっというまに読んでしまいました。
    銀之助がどうでるのか最後までハラハラしてたんですが、本当にいい友達だったのでほっとしました。
    また読み返したいと思います。

  • 「橋のない川」の中で度々登場した作品が、この「破戒」でした。
    「橋のない川」はかなりの衝撃で、いつか「破戒」も読んでみたいと思いながらも、島崎藤村作品自体、読んだことがなかったので「難しそう」と敬遠していました。

    が!

    身構えていたよりもずっと読みやすく、そして引きこまれました。
    恥ずかしながら日本の過去に確かにあった差別問題、知識もなく、身近に経験したこともなく(というのはとても望ましい状態なのですが)
    「橋のない川」を読んだ私にも、衝撃的でした。

    被差別階級の人が教師になっているということがバレたら…
    という恐怖におののきながら生きる、というのがどんなに辛かっただろうと
    想像するだに胸が痛みます。

    そしてそんな方々が、ついこの間までたくさん、
    そして今もそのような思いをしておられる方がいらっしゃるのだと
    慄然とする思いです。

    しかしながら、ラストはほのかに希望の光が見えて、さわやかな読後となりました。
    数年後にまた再読したいです。

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著者プロフィール

1872年3月25日、筑摩県馬籠村(現岐阜県中津川市馬籠)に生まれる。本名島崎春樹(しまざきはるき)。生家は江戸時代、本陣、庄屋、問屋をかねた旧家。明治学院普通科卒業。卒業後「女学雑誌」に翻訳・エッセイを寄稿しはじめ、明治25年、北村透谷の評論「厭世詩家と女性」に感動し、翌年1月、雑誌「文学界」の創刊に参加。明治女学校、東北学院で教鞭をとるかたわら「文学界」で北村透谷らとともに浪漫派詩人として活躍。明治30年には第一詩集『若菜集』を刊行し、近代日本浪漫主義の代表詩人としてその文学的第一歩を踏み出した。『一葉舟』『夏草』と続刊。第四詩集『落梅集』を刊行。『千曲川旅情のうた』『椰子の実』『惜別のうた』などは一世紀を越えた今も歌い継がれている。詩人として出発した藤村は、徐々に散文に移行。明治38年に上京、翌年『破戒』を自費出版、筆一本の小説家に転身した。日本の自然主義文学を代表する作家となる。

「2023年 『女声合唱とピアノのための 銀の笛 みどりの月影』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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