瓶詰地獄 [Kindle]

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  • 2012年10月1日発売
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感想・レビュー・書評

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  • 久しぶりの夢野久作、地獄シリーズ。どんな地獄か読む前は怖かったが、書簡体小説。とある島にビール瓶3本の中に各1つの手紙が発見される。兄妹が書いた手紙。3つの手紙をまとめると、太郎11歳、アヤ子7歳で島に流れ着く。徐々にアヤ子は大人びてきた。神に誓っても近親相姦はいかん。でもある時に一線を越えてしまう。そこで神に懺悔し、2人で自殺をしようとする。こんな内容かな?と読了。と思いきや、色んな解説本を読み、うへぇ~、そんな解釈できるの?そうか!3つの手紙の順番は誰にもわからない。確かにそう読むと兄やヤバイ奴だ!⑤

  • 何回読んだか知れない、個人的には大傑作。あっという間に読み終わるのに、残るものが多すぎて考察が捗る作品。丸尾版コミカライズも読んだけれど、やっぱり原作の煌々とした禍々しさがクセになって戻ってきます。

  • とある無人島に漂着した幼い兄妹の話。聖書が心の支えとして生きていた兄妹ではあったが、妹が成長するにつれそれに目覚める兄の葛藤と姦通後の苦悶の描かれ方が良い。原罪のシーンを彷彿とさせる場面設定でありつつ、近代の価値観も入っている、面白い設定。
    非常に短いので、さっと読める。

  • 面白かった。
    ものの5分で読めるのに、すごい情報量というか、内容というか。

    繰り返し読んで色々考えたいな。

  • 孤島に取り残された兄妹が瓶に詰めて送った書簡。

    この作品は手紙を逆の順番で読むと恐ろしいことになると聞いていたので、寒々とした思いで読みました。

    孤島の楽園。近親相姦の恐怖。
    対比がさらに恐怖を引き立てます。

  • 夜になると星の光りや、浪の音や、虫の声や、風の葉ずれや、木の実の落ちる音が、一ツ一ツに聖書の言葉を咡やきながら、私たち二人を取り巻いて、一歩一歩と近づいて来るように思われるのでした。

  • 再読だけど、短時間で楽しめるのでもう何度も読み返している。
    オチも含めて、話の筋もおどろおどろしい雰囲気も好き。
    今後も何度も読み返すと思う。神話のような話。

著者プロフィール

1889年福岡県に生まれ。1926年、雑誌『新青年』の懸賞小説に入選。九州を根拠に作品を発表する。「押絵の奇跡」が江戸川乱歩に激賞される。代表作「ドグラ・マグラ」「溢死体」「少女地獄」

「2018年 『あの極限の文学作品を美麗漫画で読む。―谷崎潤一郎『刺青』、夢野久作『溢死体』、太宰治『人間失格』』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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