創刊25周年の日経トレンディ。トレンドを見つめてこの道25年、違いの分かる雑誌と言ったところか。パラパラめくるといろいろな情報が載っていて面白い。
来年に関する予測では、健康に関するキーワードが目立つ。第1位の日本流ロングトレイル(欧米で始まった「歩く旅」を日本流にアレンジして流行になると予測)、第2位の「抗ロコモ」ギア&フード、第4位の新・希少糖ドリンク、第5位のでぶ犬予防サービス、第16位のアースカフェ。
個人的に気になったのは、第8位のイタリア・アート。来年は、イタリアアートの当たり年になる。3月から国立西洋美術館で開催されるラファエロ展、4月から東京都美術館で開催されるレオナルド・ダ・ヴィンチ展、6月から福井県立美術館、9月から国立西洋美術館で開催されるミケランジェロ展。まさにイタリア・ルネッサンス尽くしとなる。イタリア大使館では、食や文化にまつわる様々なイベントを開催予定としており、イタリアンな1年になる。
明日のヒットはどこにあるのかで、1つびっくりしたものがある。それは、あの富士そばが、渋谷に「つけ蕎麦 たったん」を今年10月にオープン。「肉・野菜つけそば」が950円。ラーメンに対する対抗意識がそうさせたのか、蕎麦業界の危機感の表れだ。
今年は、高さや意外性がキーワードだった。高さでいえば、東京スカイツリー、渋谷ヒカリエ、金環日食。地上では、軸のブレまくった決められない政治が物語るように空を見上げてあるいは、高いところから地上を見渡して非日常の世界に浸りたい願望があったのかもしれない。意外性でいえば、パソコン用のメガネで話題になったJINS PCと焼き牛丼を目玉にして、牛丼業界に殴り込みをかけた三光マーケティングフーズが展開する「東京チカラめし」と「大人の炭酸飲料」で話題になったフランス発の「オランジーナ」と「シュウェップス ブリティッシュ レモントニック」。いずれも個性が光る商品であり、店だ。
相変わらず廃れないのがスイーツだ。パンケーキで話題になった「ビルズ」、「エッグスンシングス」のように海外から人気店が東京に参戦して人気の店がある。パンケーキには人を魅了する何かオーラがあるようだ。スイーツオーラか。
来年もどんな商品やサービスが話題になるのか今から楽しみだ。今年流行したものでどれが生き残って、消えていくかも気になる。ついであの「スギちゃん」も冬を乗り越えて無事に春を迎え、1年生き延びることができるかどうかも気になるところだ。