扉の影の女 「金田一耕助」シリーズ (角川文庫) [Kindle]

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  • 未読金田一モノ。

    表題作と『鏡が浦の殺人』の二作を収録。どちらも楽しめる作品。

    後期の金田一モノは作者の筆が滑ったのか軽すぎる描写が多かったり、男女のドロドロが多かったりと純粋なミステリを期待してしまうワタシには不満に思う部分も多いのだけど、この二作はそれなりにミステリとしての体裁を整えている印象。

    ・・・とはいえ、表題作はなんだかなぁ、という気がしないでもないけど。だって最後の最後になって、今まで全然描写されてなかった人物が出てきて犯人ですって・・・そりゃないよ。(いや、伏線は張ってあるんだけどね・・・。)

    『鏡が浦の殺人』も短編ながら楽しませてくれた。なにも美人コンテストを設定する必要はないなぁ、と思いつつ、全体的にすっきりしっくり来る作品だったのでかなり満足。

    こういう作品をもっと書いてほしかったなぁ。

  • 表題作は昭和30年の冬の事件で、寂しくクリスマスを過ごす金田一の生活を描く。ちなみに朝はご飯よりもトースト派というのはちょっと意外。事件は真犯人が物語に登場しない人物で、最後は等々力警部に丸投げという珍しい作品。

  • 『扉の影の女』
    恋敵が殺害されているのを目撃した女。女の恋人にかけらた容疑。移動した死体。財界の実力者たちが集うレストラン。同性愛者たちの事情。「叩け、されば扉は開かれん」の謎。同じころに交通事故で死んだ少女と事件の関係は?金田一耕助に依頼する人々。マダムXのの正体。

    『鏡ヶ浦の殺人』
    ミスコンの審査員としてよばれた大学教授の死。凶器はゴムまりに仕掛けられた毒針。殺害される前に被害者が読んだ唇の謎。

     2009年4月16日初読

     2010年2月28日再読

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著者プロフィール

1902 年5 月25 日、兵庫県生まれ。本名・正史(まさし)。
1921 年に「恐ろしき四月馬鹿」でデビュー。大阪薬学専門学
校卒業後は実家で薬剤師として働いていたが、江戸川乱歩の
呼びかけに応じて上京、博文館へ入社して編集者となる。32
年より専業作家となり、一時的な休筆期間はあるものの、晩
年まで旺盛な執筆活動を展開した。48 年、金田一耕助探偵譚
の第一作「本陣殺人事件」(46)で第1 回探偵作家クラブ賞長
編賞を受賞。1981 年12 月28 日、結腸ガンのため国立病院医
療センターで死去。

「2022年 『赤屋敷殺人事件』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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