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- Amazon.co.jp ・電子書籍 (487ページ)
感想・レビュー・書評
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KindleUnlimitedで読了。
モダンで退廃的、華やかな妓楼小説です。ずっと読みたくてUnlimitedに入るのを待っていました。星3と4の間くらいかなあ。
女衒に売られた少女、フミとタエは、日露戦争後の華やかなハルビンへ。そこは日本と違うコスモポリタンな街。女郎になって登りつめ、女の栄華を極めたいフミと、色を売るのは嫌だというタエ。ふたりは自分の才覚と友情を支えに、精一杯に生きてゆきます。少女小説というだけあって、女性が読んで、胸のすくような場面が多いです。性描写もさらっと匂わせる程度で、どぎつい濡れ場はありません。
フミの恋が成就して、はいめでたし、とならないところも、私は好きでした。自分で決めた別れはつらいですが、いい女の条件みたいなもの。昭和初期…大戦前くらいまでのレトロモダンなお話し好きな方なら、難しい理屈を置いて、二人のヒロインになりきって読んでみてください。雰囲気たっぷりですよ。
多くの苦界の花たちも、お客も、人間臭くて。
ひとりくらいは好きになれる人物がいる感じです。
今のところ次の巻までUnlimitedに入っているようです。
とりあえずそこまでは、すぐ読むつもりです。詳細をみるコメント0件をすべて表示