レ・ミゼラブル(ヒュー・ジャックマン、ラッセル・クロウ、アン・ハサウェイ、アマンダ・セイフライド出演) [DVD]

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感想・レビュー・書評

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  • 今でもロンドン・ウェストエンドで絶大な人気を誇るミュージカル「レ・ミゼラブル」を、トム・フーパー監督が映画化。
    激動の19世紀フランス。パン一つを盗んだことから19年も牢獄で過ごすことになったジャン・バルジャンと、彼を取り巻く人々が、悩み苦しみ、愛し愛されることを学び、生きるとは、そして希望とはを知る群像劇。

    なんといっても世界で一番好きなミュージカルの映画化。
    思い入れも感想もありすぎてグルグルに渦巻いてるのだけど、ここ何年かで相次いでる有名ミュージカル作品の映画化で、初めて「ミュージカルの映画版」ではなく「ミュージカルを原作とした映画作品」を観た気分。
    今さら私が説明するまでもないけれど、この作品はスタジオ録音した歌に演技を合わせたのではなく、役者に演技と歌唱を同時にやらせるという、従来のミュージカル映画作りではほぼ前例がなく、でも普通のミュージカル上演や映画作品では当然すぎるほどの作業を行っている。結果役者も(音を外しちゃってる箇所もあるという哀しい結果になっている部分もありつつ)監督の要請に応える熱演。「整った歌を聞きたいならミュージカルのサントラCDでも聞いておけ、オレはミュージカルを撮りたいんじゃなくて映画が作りたいんだ!!」というトム・フーパー監督の気合いがビシバシ伝わる作品だった。
    「マンマ・ミーア」なんていうハリウッドスターのカラオケビデオ(綺麗なギリシャの風景付)を作っちゃった人々は、この作品を観て、己の映画人としての志の低さを猛省するといいよ(「マンマ」自体も原作と一部出演者に支えられてそれなりの出来にはなっているけれど)

    さらに監督はミュージカル版が省いた原作小説の節目エピソードもふんだんに盛り込み、ミュージカル版だと確かに「ん??」と感じなくもないストーリーの飛躍や特定の登場人物への若干過剰な思い入れをさりげなく修正。
    ただしそこらへんはケアが細かすぎて一本の映画にしては設定詰め込みすぎてる気がする。ミュージカル何回も見てる私や原作小説が好きな人には良いサービスだけど、どっちも知らない観客は展開についてけないだろうなぁ。(そしてそこまでやっているのに、エポニーヌのとあるセリフを原作から拝借しなかったのは私にとってはすごく不満)。

    あと気になったのはカメラワーク。人物アップ固定が多すぎて、芸達者なアン・ハサウェイやエディ・レッドメインの長回しは半端なく見応えあったけど、歌も演技もイマイチなラッセル・クロウのドアップを見続けるのはなかなか苦痛だったww
    「ここは敢えて引いて撮った方が伝わるものが多いんじゃないかなぁ~」と感じるシーンもしばしば。このあたりは「舞台的」であることを少し意識し過ぎたのか、はたまたフーパー監督の作風なのか。
    いやしかしハサウェイとレッドメインは歌も演技も凄すぎ。特にハサウェイはこれならオスカー確実だと思う。

    作品としては、よくも悪くもミュージカルや舞台を映画化するという作業において、舞台であることを貫くべきか映画であることを貫くべきか…という根本的な問題を露呈してしまっている。(或る意味では、上で批判した「ミュージカルPV」みたいな作品の方が座りが良いことがあるということも証明してしまった)
    が、ミュージカル版のファンとしては、望みうる限りで最高の作品にしてもらったとも思ってる。トム・フーパー監督に感謝。

  • 生歌の迫力ー!こんなものを見せつけられたら、「もうミュージカル映画は全部生歌で撮ってくれよ!」って思ってしまう…
    ストーリー展開や演出の好みは置いといて、画面からあふれる「これがミュージカル映画だぞ!!」という熱意だけで大満足でした。映画館で見てよかった。

  • これは文句なしの超大作。普通の会話も全て歌いながらっていうのが面白い。歌と台詞が一体になってて切り替えがないんですね。特にラッセル・クロウの声が良かったかな。あのレベルで歌える俳優がゴロゴロいるハリウッドはやっぱり凄い。

    あまのじゃくなので若い二人でハッピーエンドっていう美しい終わりにだけ反感を持ってしまったけど、映画的には100点満点ですね。どうやったらあんな壮大な作品が撮れるのか全く想像を超えてます。バルジャンの献身と勇気に拍手。

  • とにかく素晴らしい。のにアップが多すぎて入り込めず・・・もっと引いてほしかったー

  • パンを盗んだ罪で服役していた主人公が釈放され新しい人生を歩む中で、主人公や周りの人々が激動の時代を生きていくお話。

    愛や勇気に満ち溢れていて、でもそれぞれの信念によってドラマチックになっていった。その信念というのが人によって違っているけど、それぞれ決して間違いではないの、それがわかるからこそ見ていて苦しくなるシーンもあった。主人公だってそうだし、追う方だってそうだし、革命を信じる人だってそう。
    わたしはあの少年がスキだったなあ。
    ストーリーは言わずもがな素晴らしく、それにプラスして俳優たちのライブな歌声には惹き込まれるし、終わり方なんてすごい迫力。終始惹きこまれる映画だった。

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