- Amazon.co.jp ・電子書籍 (271ページ)
感想・レビュー・書評
-
テック系の軽めオタクSF。深夜枠のオタクアニメにしたら面白そう。
宇宙への進出の役目はマッド・サイエンティストから国家に移りさらにマッドな経営者に移った。単なる私企業だからその野望はいにしえのマッド・サイエンティストと同じ。なにか使命に駆られてというより、あれ?何か間違ってやらかしてしまいましたけど、広まってしまったのでデファクトでというノリが真実なのかも。2008年に開始された連作にもかかわらずAIには触れず、ボカロと動画配信プラットフォームを物語の中核にすえたのは意図的か?このあたりが時代を感じさせてしまうほどの変化の早さがおそろしい。
日本からもこんなはちゃめちゃな開発者や企業がもっと出てきますように。社員から搾り取った金で宇宙に行ってきますとかいう単なる成金話はもういりませんから。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
大分昔に購入したのに、置きっ放しにしていたのだった。重厚にSFしている、というようなコメントは見た記憶がある。かなり重厚にSFしていた。
ここで扱われているコンテンツは、2017年時点でオペラやコンサート、CM等と想像以上に拡がりつつも、最も胸熱な時期は過ぎたものである。だから作中で「めると」の話で盛り上がるおっさんたちの話が分かる。現実として、媒体は客層の代謝を果たしきれないでいるようにも思う。でも今も一途に彼女を追いかける人がいるんだろう。
楽観的で、明るくて、わくわくする感じだ。自分が体験したインターネットの一時期を思い出すような作品。 -
タイトルがオッパッピーな感じなので、ドキドキだった。が、読んでみたら、面白い、表面的には軟弱なのだが、すごい骨太で良い。それに明るい、すごくハッピー。村上隆氏の絵を見ているようだ。確かな技術に裏打ちされたポップなアートみたいな。
-
Project DIVA Fプレイ中のサブテキストとして。いろいろ思うところある、というかセンス的にどうしても許容できない点はあるものの、第四部はなかなか面白かった。
-
ひたすら初音ミク推しの物語。
この作品を読んで思ったけど、自分はSF向いてないかもしれない。
鯨の話は結構面白かったけど、そのあと宇宙人が出てきてかなり萎えた。
やっぱり登場人物に感情がないのがツラい。 -
世の中の役にたたなさそうなことを全力でやり遂げる。不真面目な感じはするが、それを有人宇宙飛行から宇宙エレベーター、そして星間生命体とのファーストコンタクトまで、SFの世界で真面目に取り組んだのが本作品である。馬鹿馬鹿しい突飛な物語である。しかし、冷静に考えると、どれも現実に起こりそうな世界を物語っているようにも感じる。登場人物や世界の空気が多少うまく行きすぎな感じはあるものの、そんな世界の方が楽しいよなとも思わせてくれる。読んでいて気分が楽になる作品だ。とはいえ、物語の舞台の背景を知らない人は、何が面白いのか理解できない人もいるかもしれない。そこが読者を選んでしまうのではないかと感じた。まあでも、初音ミクとニコニコ動画を名前だけでも知っている人なら楽しめると思う。
-
名前からわかるとおり、近未来のニコニコ動画っぽいものが主題のお話。
ニコニコ動画のコミュニティがこんな風に発展していったら良いな、と思わせる話から、気がつくと宇宙人とのファーストコンタクトの話になっているストーリーテリングはさすがSF作家野尻抱介と唸らせる。
SFなので難しい単語と概念がちょこちょこ出てくるが、その辺は何となく読んでしまっても十分に楽しめる。表紙にビビッと来た人はジャケ買いしてもOKでしょう。
僕もあーや欲しいですw