- Amazon.co.jp ・電子書籍 (143ページ)
感想・レビュー・書評
-
初読でした。
率直に言えば難解で読みにくく、残念ながら私には魅力が伝わらない作品でした。
島村と駒子、葉子の三者三様の生き方、苦しみが描かれています。島村の目線でストーリーが展開しており、そこでこの作者独特の手法ですが、当事者でありながら傍観者のような描写のため、それぞれの心情が分かりにくい。
最後は唐突に終わりを迎えてしまうので、ストーリーというよりは自然描写の美しさ、雪国での人々の暮らしに思いを巡らせていました。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
初めて川端作品を読みました。お風呂に持ち込んだ時に表紙がお湯浸しになって新品の本が一気に老けましたが笑
なんかもう、さすが新感覚派というか。
電車にうつる女性と外の景色(山々)の映像的融合から見い出す美について考えるだけでご飯三杯行けます!(by川端)てくらい詳細で繊細で文学的で奥ゆかしくて綺麗でそれでいてどこか冷めている、(と私は感じたのですが)とにかく全体的に、研ぎ澄まされた第三者的な視点を感じました
駒子という芸者の気持ちが分かる気がして切なくなる!情熱的なのにそれを隠そうとしているのが逆に味わい深かった
終わり方、何を期待していたわけでもないけれど、突然終わってしまったような…。ストーリーよりも表現を楽しませてもらいました
一番好きなのは最後の方の天の川の描写が畳み掛けるように続くところ。わからないけれど、別れの暗示が読み取れる気がして、美!
こういう感覚に特化した作品って、そうそう現代にはないよな~。少なくとも私はこんな本初めて読んだので…・ω・
そして真似出来そうにない種類の書き方だと思う雪
一年前に手に入れたのに本棚でおほとのごもり中の伊豆の踊り子も、いずれ読もう。 -
景色の描写が際立って美しい。
雪山のしんとした感じを、香りや視覚と共に思い出させられる感じ。絵を見ているようだった。
雪山に行きたくなった。
この話は湯沢が舞台らしいけれど、もっと晴天なイメージになった。
海外から読んだときに郷愁にかられる、とあとがきにあり、当時戦争に行った人が読んだらそりゃあ帰りたくなるわなぁと頷いてしまった。
最初と最後が違う時期に書かれたというのも納得。作風が変わったような感じがしてしまった。白→赤。
評価されていた理由が知りたいのでいろいろ読みに行こうと思う
-
寒い雪国の情景は良く伝わってくる。ただ自分には登場人物の心の移り変わりに感情移入出来なかった。もう少し駒子の芸者としての振る舞いや心の移ろいを感じてみたかった。
-
情景描写が美しくて、読後、1時間も散歩をしてしまった年末。
-
友人と、冬をテーマに読もうという企画で選んだ本。初の川端康成。初のノーベル文学賞作家。
冒頭が有名なことしか知らなかったが、まさか東京の妻子持ちの男が雪国の若い芸者に通う話だったとは。登場人物の誰にも共感できず、どこが面白いとも言えないのだが、意外とサクサク最後まで読み切った。唐突に終わりが訪れるところは見どころの一つかもしれない。最初から最後まで、冬の冷たい張り詰めたような空気が流れていた。文章は古いためか馴染めるものではなかった。
170224読了。 -
金持ちボンボン、遊び半分、常に第三者的な島村と、一途で純粋な駒子
相変わらず、風景描写・言葉遣いは秀逸の一言