- Amazon.co.jp ・電子書籍 (374ページ)
感想・レビュー・書評
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ページ数が多く読み進めるのがなかなか大変だった。文明の始まりについて、膨大な数の論文や著書をあたったであろう詳細な記載は圧巻。
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Amazonオーディブルにて。
サピエンス全史が楽しかったからこちらも挑戦してみた。
最初に思った以上に日本への序文が長かったのが印象的だった。
サピエンス全史よりもとっつきにくく、大まかな世界地図が頭に入ってないとすぐ置いてかれるけど面白かった。
なぜヨーロッパ人が「新大陸を発見」したのか?アンデス地方の人々が海を渡ってヨーロッパを発見してもよかったのでは?という壮大な問いかけに対して丁寧に解きほぐすのが良い。
タイトル通り、ヨーロッパ人が圧勝できたのは「銃・病原菌・鉄」のおかげではあるけど、ではなぜヨーロッパ人はそれらを得ていたのか?アメリカ大陸の人々が銃を発明し、病原菌の耐性を持っていても良かったのに、なぜ?と問いかけていく。
後編も楽しみ。 -
あぁ、こういう天才の思考に触れることが、読書の喜びであり、人生の楽しさ。
なぜ民族によって手にした権力と富の程度が異なるのか?
南の小島では文明が発達せず、西洋で文明が発達していったのか?
狩猟時代からの人間の歴史を紐解きながら、その要因をひとつひとつ解明していく。
時に辟易するほど詳細に。(例えば、農作物の原種の説明など)
けれども、全体として分かりやすさや楽しさが貫かれており、長い本だけど読み進められた。下巻が楽しみ。 -
壮大な人類の物語にワクワクする。今まで、なぜ?と思ってきた疑問の一部が解けた気がした。
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とても面白い本です。
文化や歴史好きにはたまらない。
人類のはじまりから今に至るまでを、まるで自分がその時代を生きてきたかのように感じられる本。
人類がどうやって新たな土地を見つけてきたか。
どうやって、どんな目的で戦ってきたか。
何の食物を生産してきたか。
どんな動物を家畜にしてきたか。
病原菌が人間に何をもたらしたのか。。。。
問題提起が上手く、「なんでだろう?」と思いながら読み進めることができて、それをワクワクしながら読める本。
新しい発見もたくさんありました。
読んで良かった一冊。
下巻も楽しみ♡ -
人類史1万3000年間と地球の各地を縦横無尽にかけめぐる。
上巻は主に農耕と病原菌。
歴史上で「Aが起こった理由」の解説ではなく、「A以外が起こらなかった理由」の解説で外堀を埋めて、「必然的にAが起こった」ことを説明していく感じ。 -
著者の人種差別が誤りであることの確信から、「歴史は、異なる人びとによって異なる経路をたどったが、それは、人びとのおかれた環境の差異によるものであって、人びとの生物学的な差異によるものではない」ことを示し、生物学的差異に根拠を求める人種差別的な説明を乗り越えることが本書の目的である。
ヨーロッパが世界を支配し始める16世紀以前に世界中の人びとの差異は決定的になったが、人類の出発点は皆共通であり、世界中へと散らばった先の環境に適応した。今日の明確な差異は、そういった地理的な環境の帰結である、ということが本書の主張。
メソポタミアの三日月肥沃地帯には高カロリーの穀物や家畜化可能な動物が多かったため、生産性を向上することができたし、定住生活と共同体規模の拡大に伴い、集約的な政治組織を構成し、必要に迫られ文字を得るに至った。
それらの食糧や家畜、生活様式は、気候的差異が少ない横方向には迅速に伝達されていったが、気候的・地形的に断絶されやすい縦方向への伝播は進まなかった。
家畜を用いた農耕社会では、食糧生産に携わることなく、戦闘専門部隊を育成することが可能になったし、家畜が保有する病原体への抵抗力も勝ち得た。家畜の中で最も歴史に影響を与えたのが馬である。
集権的な政治組織をもった人工稠密地域であったヨーロッパは、造船術や航海術を身につけることができたし、その結果新大陸を発見できた。新大陸の征服にあたっては馬とヨーロッパ人が持ち込んだ病原体が活躍した。