■特集/アップル再起動&電子部品サバイバル
Q:低価格タブレット急増、アイパッドは勝てるか?
A:一つは、アップルが他者を上回る圧倒的な製品を作り続けること(中略)
二つ目は、エコシステムで優位に立ち続けること。(中略)
アプリやコンテンツの有料販売ではアップルのアップストアが圧倒的に強く、
グーグルプレイなどアンドロイド系のストアは無料のものが中心だ。
「アイパッドはビジネスになる、カネになる」ことを示し続け、
他社が追随できないエコシステムを維持しなければならない。
三つ目は、ビジネスや教育などの大規模案件で、優位性を保てるか
(P43-44)
⇒この二つ目と三つ目には連関がありそう。
特にビジネス利用では、セキュリティや供給体制、利用インターフェースの
統一などがポイントとなるケースが少なくなく、その点、
独自OSでハードも統一のアップルは強み。
ただ、アンドロイド系の「安さ」は、そうしたアップルの強みを
覆すだけのポテンシャルを持っているような気がする。
■どこで行き詰まったのか、マック“原田神話”の終焉
・「原田マジック」の要素を、①直営店のFC化という経営体制転換と、
②価格戦略(地域別価格制度)とに分解し、その戦略行き詰まりが、
現在の不振に繋がっていると分析
①本体人員のFCへの転籍、店舗売却などのメリット有。
但し、FC化率が07年:28%→12年66%となり、頭打ち感。
FC化に伴うモチベーション維持も課題か。
②低価格+高価格のプロダクトミックス、地域別価格による原価改善が強み。
但し、低価格分野は牛丼やコンビニ等との競合激化。
クーポンによる集客も目新しさが落ちてきた可能性有。
・新社長の役割は、米本社との一体の改革の加速。
大型ドライブスルー(米国)、宅配(エジプト)、カフェ(オーストラリア)の
成功事例を日本でも再現すること。
⇒マクドナルは、磨き上げた強みが、外部環境の変化や、
それ自身が内包する課題の顕在化により、一気に弱みに転じているのでは
ないかという、意欲的な特集。コンパクトながら、考えさせられる内容。
現在進める各国成功事例が日本にも当て嵌まるかどうかは、個人的に注目。
色々な分野で国境の垣根は崩れつつあるが(特にスマホ/ネット領域)、
日常生活に密接する分野(含:決済領域)は割と保守的な気もしており、
マクドナルドが変革を起こせるか。
■国内デフォルトの教訓
・デフォルトには、対外債務調整と、国内債務調整の2種類有。
・終戦後の国内債務調整では、預金封鎖・新円切替えを行い、
課税資産を国が先に差押え、しかるのちに不動産、現預金等を
対象とした高率の「財産税」(25~90%)をかけた。
・1人あたりの納付税額は、富裕層が突出して多いが、
税納付総額でみると、中間層からの納付額が最も多い。
・また、「戦時保証債務」の切り捨てを行う決断を行い、
政府債務と同額の「戦時補償特別税」を課した。
・国債が国として負った借金である以上、国内でその大部分を
引き受けている場合、最後の調整は国民に及ぶ。
⇒国債が国内で保有されていても、財政破たんした場合は、
その影響から逃れられないという事実を再認識させてくれる内容。
またとない教材が自国にあったとは驚き。。。
日本国民として、自衛の必要性を改めて認識。