いま見てはいけない (デュ・モーリア傑作集) (創元推理文庫) [Kindle]

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感想・レビュー・書評

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  • とても怖い、というのではないけど凄くゾッとします。薄気味悪い空気がずっと漂っていました。
    「いま見てはいけない」「第6の力」が特に好きでした。人が死ぬ時に機械に意識だけ(?)残しておけるのかという実験に熱を上げるのはマッドサイエンティストだ…と思っていたら思いの外悲哀に満ちたラストシーンだったので好みです。
    「十字架への道」、ドロドロ。こんなことって…と引き気味に読んでいたけれど、牧師さんの顛末に気の毒になりました。旅先…それも聖地で下水溝に落ちるのもやだな。

  • レベッカで有名なダフネ・デュ・モーリアの短編集。不気味だったり、不条理だったり、モーリアの世界を堪能できる。

  • 著者の名前は知らなくても、ヒチコック監督の「鳥」「レベッカ」は誰でも知っていると思います。
    本書はデュ・モーリアの不思議な味のミステリー短編集。5作品からなり、どの作品も30分から40分ほどで読めますが、どれも奇妙な読後感を味わいました。特に各編の題名を考えながら読むと、「なるほど」とストンと来ます。

    一番のお気に入りは、表題作の「いま見てはいけない」。この作品は「赤い影」という題名で映画化されています。
    中年夫婦がベネチアを旅行中、幼くして亡くなった娘の姿が見えるという双子の老姉妹に会います。そこから夫婦の間に微妙な葛藤が生まれます。ミステリーなので詳細は書けませんが、読んでて鳥肌が立ちました。
    「赤い影」はYouTubeで全編見ることが出来ます。妻役が私の好きなジュリー・クリスティ(ドクトルジバゴ)。こちらも不思議な感覚の映画でした。

    5編の舞台は、ベネチア、ダブリンから離れた田舎、ギリシャの島、イギリスの片田舎、エルサレム。各地の描写が映画的で、楽しめます。
    「いま見てはいけない」は文句なしの★★★★★。他の4編は★3つから4つというところでしょうか。短編集をお探しの方におすすめです。

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