最速の仕事術はプログラマーが知っている [Kindle]
- クロスメディア・パブリッシング(インプレス) (2015年7月24日発売)
- Amazon.co.jp ・電子書籍 (224ページ)
感想・レビュー・書評
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超・面白い.内容も素敵だし,文章が格好良い.「プログラマとしての矜持」があまりにもキラキラ輝いているので,ついつい自分もプログラマを自称できるレベルにならなきゃと思う.何回でも読み返したい.
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プログラミングの手法を用いて、仕事を効率化する方法。
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賢く手抜くこと
議事録は主語、動詞、目的語
シンプル
人の心を震わせるのはライブ
重要のは段取りと優先順位
問題解決はきりわけることから
仕事を完遂するリーダーになれ
行動が予測しやすいリーダーが成功する
ある課題が与えられたら、さっそく取り掛かるというより、解決までの段取りやて抜けない箇所を探すこと -
最終章を読むころになってようやく『プログラミングバカ一代』の著者の本と知りました。ということで天才が一気に書き上げた本です。
プログラマーがものぐさであることは、増井教授がGyazoを作ったことで明らかでしょう。だからこそ最速の仕事となります。
本書に「リーダーは『働いたら負け』」という章があるのですが、「プロの無職」を自任する人もいることですし、その通りだと思いました。
私が特にいいなと思ったのは、「仕事を最速にするためには仕事のループ構造を考える」という話です。
(読み返していないしメモも取っていないので言い回しは違うと思います)
要は「ループの内側にある仕事は何度も実施されるので仕事全体のパフォーマンスに大きく響く」ということです。
たとえば、メールの署名。
たいていのメールソフトではシグニチャ(署名)を設定しておけばメール作成時にそれが入っていたり任意の箇所にシグニチャを挿入することができます。
これは1通1通で都度シグニチャーを書くという手間をループの外に追い出すことで作業を軽減しているという見方もできます。
故古川先生は
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よろしく。
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古川善吾@(以下略…)
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とシグニチャに「よろしく。」を含めていることでさらに効率化していましたね(笑)。
偉い人あてのメールのときには「よろしく。」ではなかったそうで、、、何と書いてあったかは一度も戴いたことがないのでわかりません。
閑話休題。
このように仕事のループ構造を分析してから最適化するって、とても大切なことのように思います。
たとえば、「テストの自動化」という仕事では、「操作を自動化して実施すること」と「操作した結果を期待値と比較してOK/NGを判定すること」の2つが一番内側の同じループに入っています。
ですから「操作の自動化」だけでは作業効率はそんなに上がりません。
なんというか、自動化する前に作業の構造や各作業に要する時間の分析を徹底的に行ってほしいのですが、あまりそういう発表を見たことがありません。
自分も過去1回しか発表したことがありません。
他にもおもしろい話が盛りだくさんの本でした。 -
タイトルは釣り。筆者の仕事術とプログラミングの技術とを照らしあわせているが、プログラマーだからという要素は薄いと思う。
よくある思考方法をプログラムになぞらえて説明しているので、プログラマーじゃないと理解は難しいかも。図なども少ないし。 -
さらりと読めて、示唆に富む考えやツールがいっぱい。いくつかのツールはすぐに導入してみた。以下備忘録的に。Visual Studio Code:Mac,Linuxでも使える無料のエディタ。Intellisense機能も搭載。プログラム書くときの予測変換機能。/壇上で書いたプレゼンで優勝。"人の心を震わせるのはつねにライブなのである。"/PCやMacのブラウザに、Evernoteのプラグインをインストールしておけば、ワンクリックで保存可能。/Gyazo. 画面の一部を切り取って、インターネットにアップロード、同時に、クリップボードにURLをコピーしてくれる。/”日々の生活や仕事の中にもたくさんのループがあり、ループのあるところには最適化の余地があるのではないかと常に問い続けるのがプログラマーの習性なのだ。/Webに本当に大事な情報は載っていない。質の高い情報は有料。/”戦略とはAかBどちらかに賭けるのではなく、どちらの場合でも生き残るための方法論であるべきだということだ”/”ある時点の残高がおなじならば借金と貯金は本質的に等価という考え方を知っておくと、人生の様々な場面で役立つだろう”/本書で紹介してきた多くの思考法や、コラムで紹介したループの最適化や負荷分散、スケーラビリティの確保といった考え方は、プログラミング以外のあらゆる仕事に適用可能な、汎用性の高い「原理そのもの」なのである。