新しい道徳 「いいことをすると気持ちがいい」のはなぜか (幻冬舎単行本) [Kindle]

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  • 幻冬舎
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感想・レビュー・書評

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  • 本人も書いておられるが。

    書き散らかしただけ。
    エッセイですらない。なんで本になったんだろう。

    書いている内容は、なるほどということもあれば、良い一言もあるし、馴染まないところももちろんあって、全体的には当たり前のことを書いてるだけかなあと思うのだけど。

    道徳、っていう言葉の使い方が何を指しているのか、項目毎に違っていて統一感がないので何を批判しているのか判らない。毎度違う気すらする。
    詭弁の例を見ているよう。

  • 義務教育では、誰もが学校で「道徳」を学ぶ。授業の内容は人を助けようとか、ゴミを拾おうとか、自分を見つめなおそうといったことだ。そして、北野武は言う。それが何だっていうんだ。道徳なんて人から教えられるもんじゃない。生きているうちに自然と身につくのが、その人なりの道徳だ、と。

    改めて、学校の道徳の授業とは何が目的なのかと、考えてしまう。教師が生徒に、大人が子供に、道徳を語る資格なんてあるのか。道徳は時代によって変わるものだ。他人に道徳を説いていた人が、ある時から不道徳の代表になることもある。その滑稽さに気付くことができる点で本書は貴重だ。

    著者が言う「道徳がどうのこうのという人間は信用しちゃいけない」とは名言。また、現代版「ウサギとカメ」の話は原作の話を知っている子供に読み聞かせたい。

  •  やはり,ただの芸人じゃない。といったら武さんに失礼かな。
     道徳と良心というもののもつ本質をズバリ言い当ててくれて,ホントにそのとおりだと思う。
     道徳なんて,時代によって変化する物。権力者こそ,それまでの道徳なんて無視する物…ということも,時代を超えて言えることだろう。
     それでも,道徳が必要に感じるのは,集団が上手に生きていくための処方箋としてだし,それはそれで意味がある。でも,外から強制されて自分を規制するのではなく,「自分自身の道徳を持て」と励ます。「自分自身の道徳を持て!」というのは,換言すると,「自分の人生は,自分の基準で生きろ!」ということになるだろう。
     人に合わせて生きることを否定するわけではないが,自分の人生を自分らしく生きるときに必要になることこそ,自分にとっての道徳なんだろう。
     今,お上から,道徳教育の強制化が激しくなっている。そんな今だからこそ,すべての教師・大人たちに読んでもらいたい。

  •  教員としては,実際になかなかこの考え方を具現するわけにはいかないが,考え方としては分かる。孔子の時代から受け継がれた日本古来の道徳に,戦後欧米化した日本人の暮らしが混ざっているため,価値観も様々になってきた。これからの時代は,「本物」を見せることが大切であると,北野氏は言う。

  • 一部の章を、Facebookで読んだときは、あぁなるほど、それも一理あるなぁ!でもねぇ~って、思ってたけど、最初からちゃんと覚えて読むと、凄く共感できる❗
    多くの大人、特に先生たちに読んで欲しい❗❗
    いや、実践して欲しい

  • 「道徳なんて、ほんの少し時間が過ぎただけで、あっさり変わるのだ。」

    道徳とは何か。北野武は道徳は普遍的なものでないと言う。道徳を心の栄養と位置づけ、合う合わないがあると言う。同意できる。だからこそ、サンデルの話が彼の道徳の押し付けに聞こえ楽しめなかったのだろう。

    非常に芸術的な作品だが、内容が大変不道徳なものがある。これをあなたは上映させるか?この問いは、『100の思考実験』で紹介されたものだ。みなさんはどう答えるだろうか。

    また、道徳をいちばん有効に活用しているのは、不道徳な人間だとも言う。これは、カントの非社交的社交性に似た考え方だ。

  • 現代に生きる道徳の変わりようと、子どもに教える意味のある道徳とは。そして教える側の持つ道徳とは何かを考える。
     
    どのようなときに生きていることを感じますかって聞かれて、「誰かの葬式に出たとき」なんて答えたら先生に怒られるだろうけど。
    <北野武>

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著者プロフィール

ビートたけし。1947年、東京都足立区生まれ。72年ツービート結成。89年『その男、凶暴につき』で映画監督デビュー。97年『HANA-BI』でベネチア国際映画祭金獅子賞を受賞。著書多数。

「2020年 『浅草迄』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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