幻化 [Kindle]

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  • 2016年3月15日発売
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感想・レビュー・書評

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  • ★2.5かな。
    心象に焦点を当てた作という感じを受けましたが、あまり響いて来なかったかも。自らを語らないようにして自らを題材に話を紡ぐのはなかなかに難しいことを痛感させる作品かと。

  • 青空文庫にて「幻化」読了。カフカのように居心地の悪い不可解さがあります。主人公は精神病院を抜け出し、“あの日”に戻るような旅をしますが、目的を持って行動しているわけではありません。全編を通して、虚無感が覆っていて、いつ死んでも不思議ではない状態ですね。「漢字海」で調べると、タイトルの「幻化(げんけ)」とは事物に実体がなく虚妄であること、とあります。絶筆ですが、辛い人生だったろうと推察します。

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著者プロフィール

梅崎春生

一九一五(大正四)年福岡市生まれ。小説家。東京帝国大学国文科卒業前年の三九(昭和十四)年に処女作「風宴」を発表。大学の講義にはほとんど出席せず、卒業論文は十日ほどで一気に書き上げる。四二年陸軍に召集されて対馬重砲隊に赴くが病気のため即日帰郷。四四年には海軍に召集される。復員の直後に書き上げた『桜島』のほか『日の果て』など、戦争体験をもとに人間心理を追求し戦後派作家の代表的存在となる。『ボロ家の春秋』で直木賞、『砂時計』で新潮社文学賞、『狂い凧』で芸術選奨文部大臣賞、『幻化』で毎日出版文化賞。一九六五(昭和四十)年没。

「2022年 『カロや 愛猫作品集』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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