幻の女〔新訳版〕 (ハヤカワ・ミステリ文庫) [Kindle]

  • 早川書房
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感想・レビュー・書評

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  • ぶくろぐの中でも評価がめちゃめちゃ高いミステリーで気になって読んでみる。
    めちゃめちゃ面白い!全然知らなかった・・・
    文芸評論家池上氏の解説にいたっては「古典中の古典」!ミステリーの枠を超えてしまってる。笑。でも確かにしびれる文体といい単なるミステリーを超えている。冒頭の5月の宵の街の描写のすてきなこと。
    タイムリミット・サスペンスであるうえ文体も長さもスピード感があってページを繰る手が止まらない。それだけでなく結末をしっていてもまた読みたくなる魅力に溢れています。
    う〜ん、困るな。また読みたい作家が増えてしまった。

  • 妻と喧嘩して知り合ったばかりの大クセ帽子を被った女性とディナーを食べてショーを観て家に帰った主人公!家には警察と絞殺された妻の遺体が!!大クセ帽子レディーと一緒にいたことを証明できればアリバイを証明できるけど大クセレディーの存在を誰も覚えていない!!まさに幻の女やんっでも証明しないと殺人犯になっちゃうよって話!

    ラジオでさらば青春の光の森田さんがさらば青春の光の漫才やコントは設定が命!良い設定が浮かべばなんとかなるって話をしていたけど、この作品はシンプルな設定やけどすごく面白い!この設定やったら森田さんなら面白いコントつくってくれるんやろうなぁ〜

    犯人は誰だ?!みたいなミステリーじゃなくてめちゃくちゃわかりやすいアリバイの証人のはずの女性がどこに消えた?そもそもそんな女性いるの?でもその女性がおらんかったら死刑になっちゃうしっていう最後までドキドキのハラハラでまさにドキハラミステリー!

    わかりやすいストーリーと設定    ★★★★★
    情景が浮かびやすくて読みやすい表現 ★★★★★
    犯人探しよりも幻の女探しにドキハラ ★★★★★

  • 1942年の長篇ミステリー小説で、物語の舞台も同時期のニューヨークとなっている。

    不仲の妻を残して街へ繰り出したスコットが、名前も知らない行きずりの女性とデートした後に自宅に帰ってみると、妻はスコットのネクタイによって殺害されていた。先だって室内に到着していた警察官たちは夫を連行する。スコットのアリバイを証明するはずの無名の女性は見つからず、二人を目撃したはずのバーテンダー、タクシー運転手、レストランと劇場のスタッフたちは、一様に女の存在を否定する。身に覚えのない殺人の容疑で死刑判決を下されたスコットは絶望する。死刑執行が間近になり、改めて犯人とされているスコットの様子に疑問を抱いた刑事バージェスは、スコットの友人の協力を得て独自の捜査を開始する。

    全23章の各タイトルは「死刑執行日の○日前」と銘打たれ、事件発生から死刑執行までの5カ月間をカウントダウンする形で進行する。事件の夜に現れた「幻の女」を見つけだし、刻々とタイムリミットが迫る死刑執行までにスコットの無実を証明できるかが焦点となっている。

    結末部分については、書籍の紹介文通り「どんでん返し」ではあるものの、ミステリー小説としては常識的な範囲内と思える。残された時間が少なくなるなかで細い糸をたどるも、なかなかアリバイに届かないもどかしい展開を楽しませる。捜査において事件の真相と真犯人の追求が目的とはなっていない点も、一般的なミステリーとは一味違う特徴といえそうだ。事件の被害者であり、冒頭で殺害されてしまうスコットの妻の言動から伝わる彼女の人柄に現実味を感じた。

  • 積ん読してあったのを「そういえば」と読み始めたら、もう止まらなかった! 新訳版というだけあって読みやすく、また訳者あとがきにもあるように非常に洗練された文章なのも楽しかった。この絶体絶命な状況で無罪をどう証明するのだろう? とおもってしまえばもう著者の手のひらの上。ただ読み進めるのみであった。特有の不気味さもあり、サスペンスにも類されるというのも頷ける。そして、あることに気付いた瞬間の衝撃は凄まじく、高揚して汗をかいてしまった。ネタバレは究極に避けたいが、これだけはという疑問がある。いったい誰が通報した?

  • ⭐︎4
    評判が良いので期待しすぎた感はあるかな
    ちょっと前半がだいぶスローテンポではあった
    最後の最後に、ようやく、、
    という感じで全てが回収していくんだけど、、
    うん。4だな。

  • すっかり騙されちゃった。ストーリー展開と、詩的な文体でハラハラドキドキした。 しかし主人公が浮気してたからちょっと可哀想とも思えなかったけど笑 

  • 久しぶりの再読で、冒頭の有名なフレーズと殺人の嫌疑をかけられた男がどうなるかという事以外全部忘れてたので、新鮮に楽しめた。
    情景や人物の描写が細かくて文章も洒落ている。特に女性のキャラが立っていて、生き生きしている。口を閉ざしている証人たちを一人一人追い詰めていく場面は、臨場感があって迫力がある。
    一方で、警察の捜査の杜撰さはいくら時代が古いとはいえあり得なさすぎるし、ラストのネタを明かす場面は、ただ刑事が何ページにも渡って一方的に解説するだけで、もう少しひねって欲しかった。
    1942年の戦時中に出版されたそうだけど、証人たちが皆買収されて口を閉ざしたり、着飾っていても実は貧乏と紙一重だったり、何となく物語全体に漂う暗い雰囲気が伝わってくる。再読できて良かった。

  •  冒頭の文章が有名なミステリーの古典。
    The night was young, and so was he. But the night was sweet, and he was sour.

  • 名作と名高いだけある面白さ。訳もいい。ラストの訳者あとがきがまたいい。

    初読の作家さんやけど(しかもどうやら別名義で出したらしい?)ハラハラしながら読んだー!久しぶりにミステリにどっぷりはまりました。

  • 独特な雰囲気。

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