本日は、お日柄もよく (徳間文庫) [Kindle]

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感想・レビュー・書評

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  • これまで読んできた原田マハさんの絵画をテーマにしたものとは違い、これはスピーチライターのお話でした。

    言葉の持つ力。
    恋愛、政治、社会問題など、すごくよくできた小説だと思います。
    絶対に一度は読んだ方がよい、おすすめの一冊でした。


    メモ
    「ご結婚なされて、一番よかったことはなんでしたか?」
    「深いうまみのある人生を、あいつと一緒にあじわけたことかな。」

    リスニングボランティア
    「生まれ変わってもまたあなたのお母さんになりたい
    今度はいっぱいお話ししましょうね。」

    「聞くことは、話すことよりもずっとエネルギーがいる。だけどその分、話すための勇気がえられるんだ、と思います。」

    困難に向かい合ったとき、もうだめだ、と思ったとき想像してみるといい。三時間後の君、涙がとまっている。24時間後の君、涙は乾いている。二日後の君、顔を上げている。三日後の君、歩き出している。

    「ほんとうに弱っている人には、誰かがただそばにいて抱きしめるだけで、幾千の言葉の代わりになる。そして、ほんとうに歩き出そうとしている人には、誰かにかけてもらった言葉がなによりの励みになるんだな、って」

  • 間違いなく面白い。
    掛け値なしに面白い。
    スピーチライターこと葉と
    政治家をめざすことになった篤志
    そして久美さん
    みんなまっすぐで清々しい。

    本当に弱っている人には抱きしめるだけでいい。
    幾千の言葉よりも。

    スピーチライターの久美さんのことばは
    涙なしに読むことはできない。

  • マハさんといえば骨太!って思ってたけど、この作品は割とほのぼの。

    相手に自分の意思を伝える手段「言葉」は、使い方組み立て方によっては、人に感動を与えたり、感謝を伝えたり出来る素晴らしいもの。
    スピーチで人の心を掴む!なんてまさに神業。
    でもそれを凡人の私が上手く操れるかどうかというと...なかなか難しいねー。日々修業です...。

  • 言葉の力ってすごい。
    だけど、その力を駆使することはなかなか難しい。

    スピーチライターという職業のお仕事小説。
    スピーチライターは、言葉の力を駆使して人の心を動かす価値を創り出す仕事。伝説のスピーチライターに出会い、その職に魅了され、さらには転職してしまうOL二ノ宮こと葉の姿を描く。

    こと葉は政権交代を叫ぶ野党のスピーチライターに抜擢される。言葉でいかに投票に結びつけるか、とてもスリリングな場面のはずなんだけど、今となってはちょっと時代背景が古くさくて入り込めず…。たった10年前なんだけどね。

    冒頭の結婚式の話は泣けた。
    もし結婚式でスピーチを頼まれたら、この本を読んでから臨むことにしよう。
    特に「スピーチの極意 十箇条」はとても参考になる。

  • 仕事、恋愛、友情、家族の絆など、たくさんの要素が詰まった作品。
    主人公、こと葉の成長物語です。

    うーん…絵に描いたようなハッピーエンドすぎて…ちょっと白けてしまいました。

    驚いたのは、由比ヶ浜決起集会でのワダカマの行動。
    え、黒川のブレーンですよね?小早川陣営が勝つように動くのが仕事ですよね?
    いくら今川厚志が友達だからって、自分の仕事を投げうってまで手助けしていいの?

    ラストのワダカマとこと葉が結婚した結末は、無くてもよかったような気がします。
    同じ職業に就く者同士、尊敬し合う間柄ってだけで充分じゃないかなと思いました。

  • 再読

    言葉の力。
    思わずうるるっとなります。

    言葉には魂が宿っている。
    故に人は心を動かされもするのだろう。
    言葉の力を過信することなく、
    私も言葉を紡いでいきたいと思う。

    本当に素敵な一冊。

  • まず、この本で初めてスピーチライターという仕事の存在を知った。本で読んでいても会場の高揚感がわかるスピーチがたくさんあり、とても感動した。人を感動させるスピーチを練り込みそれを物語にしてしまうことにとても感動した。

  • 何よりもまず厚志くんが爽やかすぎて。

    ライバルであるワダカマことの誠実さに打たれる。こういうカッコよさはずるいよなあ。

    まさに、じわりと涙が込み上げてくる一冊。


  • 主人公が仕事にハマっていく様子が、会社でメキメキ頭角を表して来た新人を見ているようで、とても頼もしく思えた。
    些細なきっかけって大切だなぁ。

  • 人の心を動かす言葉遣い

    友人に披露宴のスピーチを依頼されて手にした1冊
    著者の原田マハ氏は叡知の人と呼んでふさわしい

    <こんな人にオススメ>
    ・これからスピーチする予定がある
    ・人前で話するのに苦手意識がある
    ・著者の世界観を少しでも知りたい





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著者プロフィール

1962年東京都生まれ。関西学院大学文学部、早稲田大学第二文学部卒業。森美術館設立準備室勤務、MoMAへの派遣を経て独立。フリーのキュレーター、カルチャーライターとして活躍する。2005年『カフーを待ちわびて』で、「日本ラブストーリー大賞」を受賞し、小説家デビュー。12年『楽園のカンヴァス』で、「山本周五郎賞」を受賞。17年『リーチ先生』で、「新田次郎文学賞」を受賞する。その他著書に、『本日は、お日柄もよく』『キネマの神様』『常設展示室』『リボルバー』『黒い絵』等がある。

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