- 筑摩書房 (2017年4月10日発売)
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感想 : 31件
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みんなの感想まとめ
深い思索を促すこの書籍は、仕事や日常生活における倫理的な問題に対して新たな視点を提供します。読者は、業界の本質や目的を見つめ直す契機を得ることで、自らの判断基準や目的意識を明確にすることができるでしょ...
感想・レビュー・書評
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今の仕事を始めて暫くしてこの本を読んだ。
そもそものこの業界の本質というか目的は何なのかという高めの視点から個別具体的な業務の内どれが最優先で取り組むべきものなのかなどまで言語化する契機になり、自分なりの判断基準や目的意識を明確に出来たことは収穫だった。
ただ、よくよく掘り下げてみたら、そもそも今の仕事を継続するよりも悪しき慣習や考え方を変えないと業界のネガティブなイメージの払拭や根本的な改善は不可能なのではないかということにも気付いてしまった。
日々様々な葛藤が胸の中に渦巻いている。
倫理的な問題に深く頭を悩ませてまるまる休日を潰してしまうこともあった。
上記のように、深く考えることは良くも悪くも気づきを得ることにつながる。ただ悪い側面については「考えさえしなければこんなこと気付かないで済んだのに」というのは違うと思う。認識していなければ精神的に楽ではあるし、したとしても自分一人で解決できるようなものではないから…と気付かない振りをすることも出来る。
しかし目を背けていい理由にはならない。しんどいけどどうにか良いアイデアを見つけたいというほんの少しのモチベーションだけで今は働けている。
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『生きるとは何か?』のような、答えの出ない問いを延々と考え続け、語り合う、それが哲学なのかなと思っていたがそうではなかった。哲学的思考とは何か、分からないことも多いけど、何が哲学的「でない」か、は少し理解できたように思う。
特に一般化のワナ、事実から当為を導いてはならない、など「やってはいけない」ことについては、哲学的かどうか、とは関係なく、普段やりがちなことなので気をつけよう。 -
哲学の本質を理解できた、と思う。哲学の楽しさも。
仕事でビジネス上の問題を考える時に身役立てられそう。 -
めちゃくちゃ良かった。哲学の方法論が一つ一つのステップごとに丁寧に解説されている。
ロールズなどの学説の最近の在り方などについても学ぶことができて面白かった。 -
読み切るのが苦痛だった。
私の頭が悪すぎて理解できなかったのかもしれない。読めば読むほどもやもやする。
原典の解釈や説明をしてくれればいいのに、それを大幅にすっ飛ばして筆者の解釈や信念を講釈されている気分。「この哲学原理に基づいて、こういう風に考えて生活したら良いでしょ?」と筆者の信仰を補強するのに哲学という言葉を使っているような印象を受けてしまった。
実世界の実利に紐づけようと非常に具体的かつ日常的な表現をしようとしている努力は感じるが、そのせいで本来の諸問題の内容をゆがませてしまっている気さえする。読んでいて登場する命題に対する答えが腹落ちも解決もしていないのに次の話題に移ってしまい、もやもやがたまる一方だった。
私自身が哲学に縁遠いためそう感じてしまうだけかもしれないが、別の哲学入門書ではしっくりくるものも多かったため、単に肌に合わなかったのだと思う。 -
若人向けなのでわかりやすかった
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痛みを否定すべからず
Free star
粋の字 TATTOO HEARTS
Hunter hunter 第3の道 残酷な空想 -
よかった。私が友だちとやりたいことだなあと思った
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哲学って難しそうですが、意外と日常で使える考え方なのかもしれません。
具体的な哲学的思考のポイントも書かれていて、日常に溢れている情報や主張を鵜呑みにせず距離感を考えることにも使えそうだと感じました。 -
哲学好きの人にも、哲学初心者にもどちらにも得るところの多い良書である。
そして「欲望相関性の原理」によって、哲学の問いは非常にシンプルに出来るということ、一般的に人気のあるロールズの正義論も偽問題によって混乱しており、むしろ欲望相関性の原理によってこそ、正しい対話が出来るということが非常にすっきり書かれています。
とてもスッキリするし、超ディベート(共通了解思考型対話)の方法論も載っているという素晴らしすぎる一冊です。 -
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書いてある内容が複雑すぎて、直ぐにはこの本に書いてあることは実践するのは難しそう。ワークブック風に一項目ごとに実践することを書いておけばまだわかりやすかったかな? でも、時期を置いて読み返して理解していこうとは思っている。
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要所要所に哲学者の考えを挟みながら、著者が「僕たちは」と分かりやすく言葉で哲学の考え方を説いている新しいスタイルの哲学入門書と言えるのではないでしょうか。
今まで何冊か哲学入門的な本を読んできましたが挫折した僕でも一定の理解に辿り着けたように思います。 -
●哲学=もとごとの本質を捉える営み。絶対的真理(e.g.教育はどうあるべきか?)など無い中で、できるだけ誰もが納得することのできる”共通了解”を見出す活動。
●事実の世界
科学が明らかにするもの。物を離せば落下する、DNAは二重螺旋構造、人は恋を
する時に脳の腹側被蓋野が活性化しているなど。
●意味の世界:哲学が探究するのは、真善美を始めとする意味の世界。”善い”とは?
人間は如何に生きるべきか、など。
--->意味の世界は真実の世界に先行する。”なぜ人は死ぬのか?”という問いから
生前死後の物質変化の特定などの考えが生じる。天体観測も星の”美しさ”
”神秘性”から始まったもの。
--->僕らは意味の世界、を生きている。
--->そしてその意味付けは我々の”欲望”・”関心”が発端となっている。
●信念とは欲望の別名である
●なぜ人を殺してはいけないか?
--->自由の相互承認を土台とした社会で生きたいのであればという限りにおいては
その前提条件(”ルール”)である他人の自由を奪わない(殺さない)
●哲学の思考方法
・一般化の罠:自分のN=1の経験のバイアス。安易な一般化を慎む。
・安易な二項対立による議論の低次元化:絶対的な答えが無いものを無理に
1つにせんたくさせること。
例:教育は子供の為にあるか?国家の存続発展のためにあるか?の2択ではなく
どの意味では子供のため、どの意味では国家のためか?理想のバランスは?
という問いこそ意味がある。
例:我々が生きる絶対的な理由・目的はあるか?
→ どんな時に人間は生きる目的・意義を感じるか?という問がbetter
・超ディベート法:A or Bではなく第3のアイデアに昇華
・対立する意見の根底にある欲望・関心を整理
・互いに納得できる”共通関心”を探る
・共通関心を満たしうる建設的な”第3のアイデア”を練る
※妥協=お互いが折れることで元の水準より低いところに収まること
第3のアイデアは両者が納得できる”より共通了解”なものを目指すこと。
●不幸とは欲望と能力のギャップである(ルソー)
--->能力を高める or 欲望のレベルを下げる or ”欲望を変える”
--->人間の欲望は変わる。これはある意味で希望。Aさんを心の奥にしまいBさん
を求めることができる。 -
意味の世界は事実の世界に先立って存在し、その意味の世界は自分がどのような欲望を持っているか、もしくはどのようなロマンを抱いているかによって規定される。だから価値観や感受性を刺激するものにたくさん触れ、その経験を他者と交換することは彩りある世界を生きようとする上で根本的に大切なことなんだ、という世界観に目を開かされた気がした。若い頃はそんなこと当たり前のこととして生きてきたはずだったが、事実の世界の知識が増えていくうちに分からなくなっていたようだ。
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哲学ってこういうことだったんだ!
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これは表現が難しい。この本を手に取った人が、「哲学」もしくは「宗教」 のどっちにいるのか明確な人はその視点から面白く読めるかもしれない。「宗教」の側だとまったく面白くない可能性もある。
「哲学」アプローチだと、とても簡潔にまとめられていて、著者の学びからの大胆なダイジェストを提示されているかのような爽快感ある読み応え。ズバっ!!!!って感じ。
自分の「宗教」よりだけど「哲学」も好きスタンスだと、自分では気にしたこともなかった「哲学」と「宗教」の境界線があるかのようでざわざわする。ああ、だから自分は「宗教」の方なんだと思うところが出てくるのだ。
ざわつく理由は、なんとなく「宗教」を選んだ自分は「哲学」できないから「宗教」に行ったのではないかという思いがわき上がるためだ。「哲学」により適切な問いを持って、妥協ではなく相互理解の上に新たな発展的な選択をしていくということが出来ない。自分で出来ないから、阿弥陀如来にたのむしかない世界にいるのかもしれない。ざわざわする。
会社員をやっていて、つくづくこういうことを考えて生きにくくなってる自分はなんなんだろうと思う。この本を手に取ってすごいと思う人たちはきっと現実社会の中での適応力がたかいんだろうな。自分もこの本は面白いしとてもいいと思う。でも、「宗教」の側に立ってしまった人間が読んだ時に、なんとも言えない気持ちになるのも確かだ。これは著者の方や内容を悪くいうのではない。なんというか、「宗教」とはそういうものなのだという自覚かなあ。
哲学が好きな人はもちろん、「宗教」の側にいる人もこれを読んでみて、自分が持つ「問い」ということに関して深く見て行くのもいいかもしれない。何度も言いますが、すごくいい本。 -
NDC(10版) 100 : 哲学
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哲学とは何か。
何をどう問うか。
本質観取の対話手順は実用的。
①自分の体験に即して考える
②問題意識を出し合う
③事例を出し合う
④事例を分類し名前をつける
⑤すべての事例の共通性を考える
⑥最初の問題意識や疑問点に応える
読みやすかった。おススメ。 -
人生の早い段階で読んでおきたい本。
人生にも仕事にも恋愛にも子育てにも大切なものがある、特に人と関わるときに大事な要素がつまっている。ファシリテートにも関わってくる。
著者プロフィール
苫野一徳の作品
