人類の未来 AI、経済、民主主義 (NHK出版新書) [Kindle]

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感想・レビュー・書評

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  • 2045年までににシンギュラリティに到達する、という説と、それはファンタジーだ、という説がある。膨大な記憶を超高速で計算したからって、人間の脳を超えられるのかな?シンギュラリティ後の世界は、なんだか気持ち悪い。医療分野のテクノロジーの発達で、死亡率が劇的に下がるらしいが、人口爆発したら、食糧問題や居住地はどうなるんやろう。クローン肉は食べたくないなぁ。3Dプリントの建築物は、天災に耐えられるんやろうか。
    日本の長い不況は、企業が多額の内部留保を続けているから。それを活用するには法人税率を上げればいい。
    企業は、市場の停滞した日本に投資しない。総需要を上げるために、企業の利益を家計に移し、可処分所得にするのがいい。

  • 大好きなインタビューシリーズの最新作。『知の英断』『知の逆転』に続いて読了。

    インタビューで語られている内容はもとより、この本の作られ方からして最近の世の中がいかにやばいことになっているかという著者の危機感の強さを感じる。

    まずテーマの選び方がとても直接的。ブレグジットやトランプ大統領誕生、各地でのテロの深刻化や紛争や難民問題、その背景にある世界レベルそして各国、地域内での経済格差の深刻化、そしてAIを始めとするテクノロジーの進化などなど、もう、まんまですよね。

    そして本書のタイトル。「人類の未来」と。不確実性が高まる時代において、人はどうしても明確な答えや安定を求めたくなる。これから先未来がどうなるのか?なんてまさに求めたくなる「答え」そのものでしょう。著者は前作までは、そうした安直な発想に警鐘をならし、頼るべきは知恵であるとの思いが込められていたように感じるけれど、もうそれじゃ追いつかないぐらいやばいよ!という感じが伝わってきて、本屋でタイトルを見た時にキツかった。

    各界の第一人者が語る内容はもちろん最高に刺激的です。
    シンギュラリティに対する考え方など、意図的に見解が反する箇所を引き出しているのも面白い。当然、この本読んで「人類の未来」が見通せるわけではないんですが、このタイトルに著者の込めた思いやいかに。

著者プロフィール

ノーム・チョムスキー(著) 1928年生。言語学者、批評家、活動家。アリゾナ大学言語学栄誉教授。『統辞構造論』(1957年)において言語学に「チョムスキー革命」をもたらし、その後も生成文法研究の発展を牽引し続けた。エドワード・ハーマンとの共著『マニュファクチャリング・コンセント』(1988年)では自由民主主義社会における思想統制のメカニズムを分析した。またベトナム反戦運動では中心的な役割を担い、それ以降も各地の独立メディアと協力して様々な草の根運動に協力し続けてきた。主に自国アメリカの国内外での強権主義に対して、アナーキズム思想と大量の歴史的資料に基づいて重厚な批判を展開している。存命中の学者としては世界で最も多く引用されている。ウェブサイト:https://chomsky.info/

「2021年 『気候危機とグローバル・グリーンニューディール』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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