あなたは、誰かの大切な人 (講談社文庫) [Kindle]

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  • アラフィフ世代は親のことをいろいろと考えることが出てきますね。

  • 好きだった話:
    •美に理解のあるお父さんが娘に素敵な桜景色が見えるお部屋を残した話
    •独身中年女性2人が親問題や仕事に奮闘しながらも、定期的に旅をして人生を楽しむ話

  • 原田さんの本の中でも上位に入るくらい好き。
    少し切なく、そして心温まる短編小説。
    ひとつひとつの短編の中にも、芸術作品の表現、自然描写の表現、原田マハさんだなぁと思う描写がたくさん。
    原田さんが書く、親と子の話がとても好き。たとえ仲良しじゃなかったとしても、親への伝えきれてない愛とか、心にきゅっとくるものがある。

  • 物語の背景や、芸術が興味深い。

  • アラフィフで、独身の女性が主人公のお話たち

    それぞれ、本人や家族についての生き方のお話
    愛や恋にまつまることが多いけれど
    決してキラキラした幸せな恋ではなく
    むしろ苦しい恋。
    それと、孤独の話。

    どれも、誠実に愛するって、誠実に生きるって、
    こういうことなのかも、
    そんなことを感じさせる内容

    家庭といった助け合うことを前提とした関係でもなく、
    恋愛のような情動に駆られた関係でもなく、
    それぞれが人間同士として相手と向かっている関係

    そんな個性的で当事者だけにしか分からない関係
    名前がないけれどユニークで豊かな絆の存在
    その大切さ、豊かさが静かにしみ込んでくる

  • ・きっかけ
    人生について考えて、読んでみたいなと思った

    ・感想
    いろんな表現がとっても素敵だったし、建築もアートもちょこちょこでてきてたのしかった〜

    「とろりと眠気のヴェールが降りてきて」の表現がすごく素敵だなと思った

    どんな人生を歩みたいか…とふと思った時にまた読み返したいな。

  • 著者の作品を初めて読んだが、短編小説で読みやすい。引き込まれた。親の介護問題、病気、親族の死などの状況設定により自分と重ねることが多く、心にしみた。海外の文化、食事、建築等の描写に魅了され、旅行に出かけたくなった。改めて人とのつながりを大切にしたいと思った作品。

  • 短編6編のなかで、私が最も惹かれた物語が『最後の伝言』。
    平林栄美、妹の真美が、母を見送る葬儀の場面から物語は綴られる。
    母のトシ子は、美容師の腕一本で娘2人を育て上げ、亭主を喰わせて家庭を維持してきた。
    髪結の亭主の三郎、通称サブちゃんは、これ以上ないぐうたら男で生活力はゼロ。
    しかも放浪癖もあり、長期間家を空けて外の女性と過ごす事など珍しくはなかった御仁だ。
    ただ一つの取り柄として、そんじょそこいらの俳優などは太刀打ちできないほどの色男で、どんな女性達のハートをも一瞬にさらってしまう程の魅力を擁していた。
    そんな男の連れ合いになったトシ子は、C調男のイケメン旦那を一生喰わせて支えるのだと云う矜持を抱き、それを幸せとして噛み締めていた。
    娘2人にとってもぐうたらな父親なのだが、子供の頃から超イケメンの父親が自慢だった。
    娘たちへの優しさの表れの一つに、時折の帰宅時に手土産として、銀座不二家のケーキを買ってくれたりもした。

    そんな優しさもある喪主となるべき父親が葬儀に顔を見せない。
    当然喪主として、結婚以来喰わしてくれた髪結の妻を見送るものと皆が思っているにも関わらず、姿を見せない。
    葬儀社の担当者から、栄美は喪主の変更を求められる。
    さて、この後の展開は⋯⋯。

  • 身近なひととの温かみのある交流が描かれていて読みやすかった

  • 年を重ねてからまた読みたい

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著者プロフィール

1962年東京都生まれ。関西学院大学文学部、早稲田大学第二文学部卒業。森美術館設立準備室勤務、MoMAへの派遣を経て独立。フリーのキュレーター、カルチャーライターとして活躍する。2005年『カフーを待ちわびて』で、「日本ラブストーリー大賞」を受賞し、小説家デビュー。12年『楽園のカンヴァス』で、「山本周五郎賞」を受賞。17年『リーチ先生』で、「新田次郎文学賞」を受賞する。その他著書に、『本日は、お日柄もよく』『キネマの神様』『常設展示室』『リボルバー』『黒い絵』等がある。

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