- Amazon.co.jp ・電子書籍 (101ページ)
感想・レビュー・書評
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「おらおらでひとりいぐも」(若竹千佐子)を読んだ。
予想だにしない物語と感動が待っていたよ。
私がこれまでに読んだどの小説とも違う独自のスタイルが新鮮である。
『そう来るか!』と思わず唸らされる。
迫ってくるのはむき出しの魂の叫び。
その先に待つのは救済。
これは絶対に読むべし! -
退屈
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師事したのが根本先生という点で共通点がある。「百年泥」の作者同様、親近感。
本人の話のようで本人ではない。だからこそ主人公ひとりの中にあるさまざまな人格を同格で描けたような気がする。神の視点が生きている。おばあちゃんの哲学というのがこの本の主題なんだろうけど、話が急展開するわけではなく、行きつ戻りつ、回想したり。別の人格が話し始めたりと混沌としている。その語り口は方言丸出しのユーモラスなもの。
私が最後まで読めないでいる石牟礼道子さんに似ているなあと思ったら、受賞記念インタビューでやはり影響を認めてた。
読んでみて思ったのは難解なので入り込めず、楽しめなかったということ。もっと簡単な表現方法はないのかな。もちろん勉強にはなるのだけど。 -
いやーわたしにはちょっと早かったです。濃厚な雰囲気だけは感じられました。
しかし、小説教室も捨てたもんじゃないね。 -
すべての年代の女たち、そしてとりわけ、老いて一人で暮らす女たちへの、力強い応援歌。その力強さを生んでいるのが、まるで音楽を奏でているような、方言のリズムだ。勢いがあって、素晴らしい作品だと思った。作者のこれからの活躍を楽しみにしたい。
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今の自分だから味わえるよさがあった気がする。
若い時に読んだらどうだったろうか。
桃子さんと同じくらいの歳になって読んだらどうだろうか。
それはわからないけれど。
たくさん共感することがあって、これからを想像して思いを寄せることもあって、最後はじんわり泣けた。 -
桃子さんという名の一人暮らしの老婆の、内なる小宇宙のお話。
桃子さんくらいの年齢になると、現実に対するアウトプットと比べ物にならないほど、内部で様々な情報や気持ちが溢れ返るのだろうか、と考えさせられる。まだなったことないからわからないけど。
色々想像を掻き立てられる最後。