四十九日のレシピ (ポプラ文庫) [Kindle]

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  • 妻を亡くし気力を失う良平。前妻との娘・百合子は夫の不倫に傷つき出戻ってくる。そこへ妻の乙美が生前に描いていたレシピ集を持って教え子だという井本が現れる。レシピ集をきっかけに、一味違う四十九日を企画する。失って気づく大切な人。テーマ的には悲しい感じだけど、人の温かさを感じて、心温まる素敵な作品でした。

  • 後妻として迎えられた熱田家の乙美が71歳で、なんの前触れもなく心臓発作で急逝した。
    その日、出かける際に持たせてくれたお弁当が汁もれしていたことで、声を荒げて責め、持っていかなかったことを悔やむ夫、良平。
    新しい優しいお母さんのことが好きだったのに、愛情をうまく伝えられないまま大人になり、結婚して家を出ていった娘、百合子。
    百合子は夫に浮気され、子どもができたと知らされ、家を出て熱田家に戻ってきた。

    そんな熱田家に、乙美が残していったことを伝えるために、乙美が生前、絵手紙や生活の術を教えてていたという施設からやってきた井本。

    乙美は死ぬ前に、二人の為にレシピ集を作っていたのだ。
    このレシピが熱田家の人々をこれほどまでに変えていくのを生前の乙美はわかっていたのだろうか。
    乙美の愛を伝えるたった1冊のレシピの大きな力。

    さりげなく二人をサポートするかのように二人を四十九日に向けて巻き込んでいく井本と謎の青年ハルミの存在も良い味出してるなぁ。

  • 大人のおとぎ話。
    泣いて笑える映画のような、読み心地の良い本だった。

  • 亡くなった奥さんの知らなかった過去と想いを知る。
    四十九日までの出会いと変化。
    レシピカードがとても羨ましい。

著者プロフィール

1969年三重県生まれ。中央大学法学部卒。出版社勤務を経て、2008年「風待ちのひと」(「夏の終わりのトラヴィアータ」改題)でポプラ社小説大賞・特別賞を受賞してデビュー。第二作『四十九日のレシピ』が大きな話題となり、テレビドラマ・映画化。『ミッドナイト・バス』が第27回山本周五郎賞、第151回直木三十五賞候補になる。このほかの作品に『なでし子物語』『Bar追分』『今はちょっと、ついてないだけ』『カンパニー』など。あたたかな眼差しと、映像がありありと浮かぶような描写力で多くのファンを持つ。

「2020年 『文庫 彼方の友へ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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