- Amazon.co.jp ・電子書籍 (275ページ)
感想・レビュー・書評
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2019年本屋さん大賞2位
一気に読みました。
人との出会いが人生を作っていくものだなぁと感じました。
著者の他の作品も読んでみようと思います。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
20歳で天涯孤独になった大学生。砂町銀座商店街でのコロッケ(店主)との出会いで、ひととの縁が繋がっていく。他人から見たら『可哀想』に写る人は実は逞しく幸せの見つけ方がとても上手い。
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読了して自然と頭の中で『ぼくが一番欲しかったもの』が流れた。
一人称で書かれたこの作品の中、読み進めるに従い、もどかしくじれったい主人公の人柄にどんどん好感を持ってしまう。 ノンフィクションということでなく、登場人物のほとんどが彼を気にかけるようなってゆくのが実感として読み手の私にも納得出来た。
読書はもちろん大切な私の趣味のひとつだけれど、改めて本を読むって、楽しく嬉しいことだなと久しぶりに思わせてくれた一冊。
エントリー作を全て読んだ訳じゃないので単なる思いつきだけど、『本屋大賞』取っちゃって更に多くの人がこの物語に触れたら良い!
この春独り立ちするウチのバカ息子にも薦めてみたい。
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ちょっとかわいそうな境遇でクズい人生を送っていた主人公が「ひと」に救われていく話
揚げたてのコロッケの描写が最高!
それがあまり好きじゃない自分も食べたくなったほどのリアリティがある
人生は「ひと」によって傷つき悲しみそして救われる
それをゆっくり丁寧に描写した一冊
自分の境遇と似ており現実感が強すぎて、感動とか心温まるとはならなかったけれど、普通に人生を過ごしてきた人なら刺さると思う -
オーディオブックで2.5倍速で一気聴き
両親を亡くして大学を辞めて
まだ 二十歳
働かなくては食べていけない
周りには優しい人が多い
金を無心にくるわけわからん親戚がいるけれど
どうしたら
こんなに素直に強くなれるのだろう
55円のコロッケを夕食に
5.5万の服をさらりと買ってしまう私は
やっぱり
大切な何かがかけているか…
苦しい -
著者を今まで知らなかったのが、不思議なくらい好き!淡々とした描写が好きだし、静かなのにちゃんとクライマックス感があるのも好き。主人公の人柄にも好感が持てる。会話も小気味良い。最初から最後まで好き!
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(2022/175)高校時代に事故で父親を亡くし、鳥取から進学の為に東京に出た大学2年で母親が突然死したことで、遺産もほとんどないまま独り身になってしまった柏木聖輔。生活の為に大学も中退し、偶然出合った惣菜屋で働き始めてからの一年。今時、こんなにいい青年が、と思ってしまうほどの人柄のおかげで、周囲の支えを得ながらの再生と成長の物語。朴訥とした人柄を引き立てる筆致に引き込まれて一気読み。
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本屋さんで紹介されていた本。読むとなんかホッとする感じ。全体的に悪い人が出てこない(ずるい人はいるけど)のでいろんな不幸を背負ってしまった主人公が人生に悲観せず進んでいく姿と人間性に癒される一冊。
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本屋大賞ノミネートとあったけど期待外れ。期待しすぎたかもしれないけど。
でもストーリーは読みやすく一気に読める。読後感も良い。主人公の柏木くんの優しい人柄と柏木くんを助ける周りの人たちの優しさに癒されました。こんな感じだと人生捨てたもんじゃないと思います。若い人たちに読んでもらいたいとおばちゃんは思います。 -
20歳にして、両親を亡くし、大学も中退、バンドも脱退。一人ぼっちになってしまった柏木聖輔。将来も見えず、今を生きることに精一杯の彼が多くの人に支えられながら過ごした1年を描いた青春小説。
最初に主人公が手に入れた50円のコロッケから始まる「わらしべ長者」のようなストーリー。ただし、彼が手にするのは「モノ」ではなく「ひと」の情だ。
自分が不幸なのは、世の中や周囲の人、自分の環境のせいだと嘆いてもしょうがない。誠実に正直に1歩1歩、ゆっくりと人生を歩いていけばいい。世の中は思っているよりも冷たくないし、いい人だってたくさんいることを教えてくれた。