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- / ISBN・EAN: 4907953071353
感想・レビュー・書評
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この映画の特異性は予告編だけでも先に見てもらうとよくわかると思いますが、「動く油絵」
<<http://www.gogh-movie.jp/>>
アニメーションぽくもなくCGぽくもなく、ゴッホの濃密なタッチで映画が展開して行く。1秒で12枚、合計62450枚の絵を使ったという壮大なスケール。
ストーリーのテーマは「ゴッホは本当に自殺したのか?」という話。
ゴッホの有名な絵がたくさん出てきて、かつそのモデルになった人々がたくさん出てきて。役者はいかに絵のモデルに似ているか、も含めて選ばれたとのこと。
油絵という決して新しくないものを使いながら、斬新さを感じる映画です。ストーリーもすごく意表をつかれるようわけではないけど、サスペンスっぽい感じで楽しめたし、誰かを無理に悪者にするわけでもなく、ゴッホという人間が愛され、狭いコミュニティの中であっても認められていた、と思えるストーリー。弟テオとの絆も強調されていますね、テオとヴィンセントは強く繋がっていたと。才能が認められないまま若くして狂気の中で死んだ、と思われがちなゴッホですけど、そういうあまり幸福的でない先入観も多少覆るかも。
ちょっと目は疲れますが笑、見応えのある映画ですし、(ゴッホの絵の知識をちょっと増やしたあとで!)いろんな人に見て欲しいです。 -
ゴッホの死の真相を探る「アート・サスペンス」なのだが、実写映画を125名の画家たちが〝油絵アニメ〟化するという凝った作りになっている。
ゴッホの油絵が動き出すような不思議なアニメ映像は、一見の価値あり。
「豪華キャスト陣の名演と、それを元に描かれた62,450枚もの油絵が、ゴッホの世界に新たな生命を吹き込んだ」……すごい!
さりとて、かりに普通の実写映画として作られていたとしても、十分優れた映画になっただろう。全編を貫くゴッホの深い孤独が心に刺さる。 -
~なんてったってゴッホの絵が動くのだ!
始まりが死後からだが、足跡をたどるうちゴッホの人となり、絵を描く様子が、動くゴッホのアニメーションから立ち上ってくる。このゴッホの絵で動かす、という発想に脱帽。素晴らしい体験をした。アルマンがだんだんゴッホに心を開く様子が、ゴッホの絵が死後世間に受け入れられてゆく過程とも重なってくる。
2017.11.6劇場で -
「妄想と芸術」
神に選ばれた者たちがいることは何となくわかってました
当然彼もその中の一人
ただ才能を与えただけでそれを使う方法までは授けなかったのだろう
苦難し模索してたどり着いてその先に神の力が発揮されるからではないだろうか
『MIB』的に言えば彼らは全てエイリアンである
そう、普通ではないのだ
じゃ何故神は人間に芸術を与えたのだろうか
『マトリックス』の仮想現実的な事に似ているのかな?
そもそも人間のような危ういものを作った理由は?
始めたことを終わらせるのに加速させるためなのだとしたら納得ができる
だからこそ今を生きて今を楽しまなければ
苦悩している暇など微塵もないのだから
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世界中で愛される画家となったゴッホ、そんな彼が残した手紙を真摯に受け止めた制作陣、どちらが欠けても映像にこんなにも説得力をもって観客を感動させることはできなかったはず。