最高の体調 進化医学のアプローチで、過去最高のコンディションを実現する方法 ACTIVE HEALTH [Kindle]

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  • クロスメディア・パブリッシング(インプレス)
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感想・レビュー・書評

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  • メンタル弱いなー身体がだるいなーって思い続けてて、治らないものだと思ってたけど、そんなことないんだなと思わせてくれた本。
    巷に溢れてる健康本は精神的なものが多いイメージだったけど、具体的に解決策や考え方を提示してくれてスッと入ってきた。

    心身ともに健康でいると人生楽しくなっていくと思うので、徐々に取り組んでいこう。

    前読んだ本でも、腸内環境整えるとメンタル整うと書いてあって、ビオスリー飲み始めて心なしかメンタル安定してきたように思う。やっぱり腸内環境大事なんだな。。

    手軽にできそうなものは、デジタルの自然を増やす、リアプレイザル、アート観に行く、などかなぁ。観葉植物も買ってみよう。

    価値観を見定めるお話はためになったけど、めんどくさがりだからワーク的なものは苦手。。(>_<)


    メモ
    デジタルの自然を増やす:PCやスマホの壁紙を山や海を写した画像に変更。可能であれば、作業中はノイズキャンセリングヘッドホンを使い、川や鳥の音を聞くようにしてください。また、1日に1回はネットで大自然の動画に触れてみましょう。

    「私たちは自分の感情をコントロールし、意図的に影響を与えることができる。自分のストレスをいかに言葉や思考に変換するかで、どんな感情も再構築できるのだ」  たとえば、いきなり道端で知らない人に怒鳴られたとしましょう。普通なら「なんだこいつ!」と頭に血がのぼる場面ですが、一歩引いて「何か悪いことがあったのかもしれない」などと考え直してみるのも「リアプレイザル」の一種です。それだけで、ある程度は感情の波がおさまっていくはずです。

    ・リアプレイザル:日常で緊張を感じたら「興奮してきた!」と言い換え、誰かにイライラさせられたら「この人に悪いことがあったのかもしれない」と考え直すように意識してください。多くの研究によれば、2〜6週間ほど小さな「リアプレイザル」を積み重ねれば、確実に脳がストレスに強くなって行きます。

  • 人生100年時代と言われている中で、現代人にとって健康寿命を延ばすことはかなり大切だと思うので健康について考えたくてこの本を選んだ。この本は普通の健康本とは違い、炎症・腸にフォーカスしつつ狩猟採集民と現代人のギャップをいかにして埋めていくかという手法が多く書かれていたので良いのかな?と思って読んでみた。

    この本の中で一番大切なのは「今」に集中して生きていく、ということだと思う。
    過去を考えると後悔し、未来を考えると不安になる。「農耕とは不平等の起源でもある」「農耕がもたらした変化のなかでも、もっとも現代人への影響が大きいのが「時間感覚の変化」、と書いてあったが現代で言うとお金なのだろう。お金があることで貯蓄をしないと不安になる。狩猟採集民のようにその日に必要なものを必要なだけ採り、生活していけば楽しいんだろうと思う。

    ただ、筆者も言っているように現代の日本ではそんな暮らしは難しい。けど、近づけることはできるのではないかと思う。最近、何もやることないけど会社に行ったりしてるので休んで自然の中で遊ぶ機会を増やそうかなと真剣に考えている。

    この本を読んで早速、家族で軽井沢に行ってアウトドア遊びをやりに行った。ハンモックで横になってたら本当に癒されて何となく子供の時に遊んでいた感覚に近くなった。こういう機会が増えればきっともっと楽しい人生が送れるような気がする。

    印象に残っとところ。
    ・狩猟採集民のタイムフレームは、あくまで「いまここ」がメイン。
    ・抗生物質の乱用を避ける
    ・腸内細菌を迎え入れましょう。手軽で効果が高いのは「発酵食品」
    ・普段から発酵食品をよく食べる者ほど心疾患や糖尿病にかかりにくく、早期死亡率も低い
    ・特定の食品ばかりを食べないことです。納豆やヨーグルト、キムチなど、すべての発酵食品は、それぞれに特有の細菌を持っています
    ・「プロバイオティクス」
    ・食物繊維の摂取量が多い人は、少ない人にくらべて早期死亡率が 23%も下がり、癌の発症率は 17%ほど低下。さらに炎症性の病気にいたっては、 43%もリスクが下がる
    ・私たちの腸内細菌は、加工食品が大の苦手です。なかでも(ファストフードなど)(スナック菓子や清涼飲料水など)の摂取量が増えるほど、腸内細菌が死にやすくなる
    ・自然とのふれ合いにより、確実に人体の副交感神経は活性化する
    ・私たちの体を健康にし、心を幸福にしてくれるのは『良い人間関係』です。これが結論です
    ・サセックス大学
    ・もともと私たちの脳が、見知らぬ他人とうまく人間関係を作れるように設計されていない
    ・良好な友人関係を保つためにはなにが必要か?結果、最後に残ったのは「一緒に過ごす時間の長さ」でした。
    ・「良質な睡眠」のサインは次のようなものです。・眠りに落ちるまでの時間が 30分以内・夜中に起きるのは 1回まで・夜中に目が覚めた場合は 20分以内に再び眠ることができる
    ・「睡眠を改善するアイテムはなにか?」アイマスクと耳せんだけ
    ・性欲障害の患者がしばらくポルノ視聴を止めたところ、興奮状態だった神経ネットワークが徐々に弱まり、元の状態を取りもどせた
    ・現代人の問題を解決するには、仕事・育児・勉強といった人生のあらゆる面を「遊び化」していく必要があります
    ・ルールが整備されていない遊びほど、プレイヤーのやる気を削ぐものはありません
    ・フィードバックの即時性です。  良くデザインされたゲームは、プレイヤーにすぐ反応を返すように設計されています
    ・目的は、人生に遊びの感覚を取り戻し、遠くなった未来を現在に近づけること

  • 2年前に読んで良かった印象があったので、今回を機に再度読み直してみました。
    体調系の本、特に現代特有の心の体調(ぼんやりした不安)について理解するためには、みんなが読んで損はない本だと感心しました。

    当時、これを読んで観葉植物を始めたこと、LINE等の通知をオフにしたこと、等を思いだしました。
    今の生活を振り返ると、木を植える、観葉植物、犬と暮らす、良い友人関係、新たな趣味への挑戦、等、わりとイケてるのでは?と思いました。
    また、適度な運動、自然に触れる、同じ目標をもった友人関係、という意味ではゴルフって最強だな、と思いました。もう少し一生懸命やろう!
    もう少し、畏敬の念を持ちたいと思いました、どうしましょう。何かないかな・・。

    現代人は「ぼんやりした不安」のせいでアラー厶が鳴りっぱなし。
    (芥川龍之介の自殺の原因がぼんやりした不安、というのが興味深い・・・)

    その原因は「心身の炎症」
    それを改善するためには、
    ①食物繊維、腸内細菌を増やす
    ②自然に触れる、副交感神経を活性化、観葉植物
    ③適度な運動
    ④互恵を通した良い人間関係、遊び心
    ⑤畏敬に触れる、アート、大きさ、新奇さ、鳥肌が立つような感情

    ↓メモ

    デバイス の 存在 を 近く に 感じ た 時点 で、 目 の 前 の 作業 に 使える 認知 の リソース は 減っ て しまう の だ」

    内臓脂肪 が 減ら ない 限り 体 は ジワジワ と 燃え 続け、 炎症 性 物質 で 傷つい た 血管 や 細胞 が 動脈硬化 や 脳梗塞 の 引き金 になり ます。

    平均 の 睡眠 時間 が 1 日 7〜 9 時間 の 範囲 を 逸脱 する と 体内 の 炎症 マーカー が 激増 する

    2015 年 に ブリガムヤング 大学 が 行っ た メタ 分析 により、 孤独感 は タバコ や 肥満 と 同じ ぐらい 全身 に 炎症 を 起こし、 早死 にの リスク を 高める こと が わかっ

    ★少く とも 僕 の 場合 は 唯 ぼんやり し た 不安 で ある。 何 か 僕 の 将来 に対する 唯 ぼんやり し た 不安 で ある」

    原始 の 不安 には、 シンプル で 対処 し やすい という

    ★芥川 龍 之 介 の「 ぼんやり し た 不安」 を 現代的 な 不安 と する なら ば、 原始的 な 不安 は「 はっきり し た 不安」 と 言える かも しれ ませ ん。

    つねに 何らかの 不安 を 感じ て いる 人 には、 脳 の 海馬 が 小さく なる

    ★ぼんやり し た 不安」 の せい で アラーム が 誤 作動 を 起こし、 やがて 頭 の 中 で 非常 ベル が 鳴り っぱなし の 状態 に

    狩猟 採集 民 の タイム フレーム は、 あくまで「 いま ここ」 が メイン。 現代 人 の よう に 数年 先 を 思い描く よう な こと は ない ため に、 未来 の 感覚 が 生じ ない わけ です。   永遠 の 現在 を 生き て いれ ば、 遠い 未来 の 不安 に 悩む こと も あり ませ ん。「 時間 の 超越」 とは、 そういう こと です。

    抗生物質 が 腸 内 の 善玉菌 を 殺し、 衛生 設備 が 有用 な 菌 との 接触 を 妨げ て しまう から です。

    ★腸内細菌 は おもに 食物繊維 を 食べ て 繁殖 し ます。

    現代 人 は 年 ごと に 食物繊維 の 摂取 量 が 減っ て い ます。

    普段 から 発酵 食品 を よく 食べる 者 ほど 心 疾患 や 糖尿病 に かかり にくく、 早期 死亡率 も 低い こと が わかっ た の です。

    ★自然 との ふれ合い により、 確実 に 人体 の 副交感神経 は 活性化 する」 という もの です。 副交感神経 は 気持ち が 穏やか な とき に 働き 出す 自律神経 で、 日中 に たまっ た 疲れ や ダメージ を 回復 さ せる 働き を 持っ て い ます。 つまり、 自然 は 人体 の 疲労 を 回復 する 働き を 持つ わけ です。

    ★「良い 人間関係 は 私 たち の 脳 も 守っ て くれ ます。 周囲 との 良い 関係 を 80 代 まで キープ でき た 人 や、 何 か 困っ た とき に 助け を 求め られる 相手 が いる 人 は、 はっきり し た 記憶 を 長く 持ち 続け られ ます。

    「 観葉植物」

    ちなみに、 公園 や 森林 は、 腸 内 フローラ の 改善 にも 重要 な 役割 を 果たし ます。 緑 が 多い エリア には、 空気 中 に 有用 な 微生物 が 漂っ て いる から です。

    自然 の 大気 を 吸い込む だけでも、 わたし たち の 腸 内 環境 は 改善 し て いき

    ★人間 の 悩み は 全て 対人関係 の 悩み で ある」 と 言っ た のは 心理 学者 の アドラー 氏 です が、

    ヒト の 認知 リソース は 大勢 の 友人 を さばく よう には でき て い ない ため、 1 回 につき 5 人 前後 としか 親密 な 人間関係 を 築け ない、 という わけ です。

    ★友情 を 築く ため の 最後 の ポイント は「 互恵」 です。 簡単 に 言え ば「 好き な 相手 に 利益 を あたえる こと」 となり ます。

    頭 の 隅 には 仕事 の プレッシャー が こびりつい て おり、 あなた の 感情 システム は 徐々に「 脅威」 モード に 切り替わっ て いき ます。

    内分泌 系 は 体 の 各所 に シグナル を 送り、 アドレナリン、 コルチゾール、 ACTH といった ストレス ホルモン を 吐き出さ せ ます。

    楽しく なっ て き た ぞ!」 や「 興奮 し て き た ぞ!」

    「私 たち は 自分 の 感情 を コントロール し、 意図的 に 影響 を 与える こと が できる。 自分 の ストレス を いかに 言葉 や 思考 に 変換 する かで、 どんな 感情 も 再 構築 できる の だ」

    基本 的 には「 1 回 45 分の 少し キツ い 運動 を 週 に 2 回」 の ペース で 行う のが、 脳 機能 の アップ が 見込める 最低 の ライン です。

    ギャンブル 中毒 に 似 た 禁断症状 を 示し ます。   ほか にも、 スマ ホ の 使用 時間 が 長い 者 ほど 社会 不安 の レベル が 高い との データ や、 自宅 で スマホ を 使い 続ける 人 は 仕事 の ストレス が 回復 し

    ネット の サイト や SNS が 私 たち の 生産性 を 下げ て いる のは 自明 でしょ う。

    あらかじめ SNS や メール の チェック 時間 を 決め て おく こと です。
    あなた の 生産性 と 幸福 度 には 大きな 差 が 出 ます。 最初 は 軽い 不安 に 襲わ れる かも しれ ませ ん が、 少し ずつ「 興奮」 の 感情 システム が 落ち着き、 やがて「 満足」 の システム が 起動 し て いく はず です。

    ★心理的 な 不安 や 体内 の 炎症 レベル が 低い という 事実 に 気づき まし た。 その 感情 が、「 畏敬」 です。

    ★心理学 で いう「 畏敬」 とは、 なにか 自分 の 理解 を 超える よう な 対象 に 触れ た 際 に わきあがる、 鳥肌 が 立つ よう な 感情 を 指し ます。

    ★現代 人 にとって もっとも 畏敬 に アクセス し やすい のが「 自然」

    ★アート が もたらす 畏敬 の 念 は、 おもに「 大き さ」 と「 新奇 さ」

    ★もう ひとつ の「 新奇 さ」 は、 どれ だけ 私 たち に 新鮮 な 感動 を もたらし、 こちら の 世界観 が 揺さぶら れる か どう かを 意味 し ます。

    ★人間 の 遊び心 は 幸福 度 と 高い 相関 が ある」 との 結論 が 出 て い ます。 簡単 に 言え ば、 遊び心 が ある 人 ほど、 幸福 な 人生 を 送っ て いる 傾向 が あっ た わけ です。

  • 「Prime Readingでよく並んでるタイプの本」だなぁと思いつつ、ちょうど年始に風邪をひいたので何となく読んでみて、結論としては、意外に参考になりました。
    本著の内容を元に、部屋の空気を綺麗にしてくれる観葉植物を買いに走り、ポトスやサンスベリアが並んでおります。。
    ※ご参考に、Wikipediaの「NASA空気清浄研究」
    https://ja.wikipedia.org/wiki/NASA%E7%A9%BA%E6%B0%97%E6%B8%85%E6%B5%84%E7%A0%94%E7%A9%B6

    本著の内容は、食事法、睡眠、メンタル、腸内細菌、環境、ストレス、価値観、マインドフルネス、遊び…と、幅広く、「今日調子悪いなー」という狭い意味の体調ではなく、もっと広い観点で自分のコンディションをどう整えていくかという切り口になっています。
    「論文オタク」を自称するだけあって(しかしWikipediaの著者のページは自分で書いたのかな?感がありますね…)、出典がちゃんと示されているのが〇。

    期待を上回った1冊でした。著者の「科学的な適職」もPrime Readingにあるので、読んでみようかな。

  • 体調の話というよりかはより良い人生にするための科学的メゾットの本であった。簡単にいうと狩猟採集民の生活をすれば健康になるということ。
    狩猟採集民の生活スタイルに適応してきた遺伝子が現代人にも組み込まれているため、自然を浴びること、定期的な運動をすること、食物繊維をしっかり摂ることなど現代の新しくなり過ぎた部分を修正する形で生きることが心身の健康に良いことがわかった。
    現代人は遠い未来に対して漠然とした不安を抱いているため、未来を現在に感覚的に近づける工夫をすることが必要である。

    私は読んでいて実践している部分が多かった。私は実際にメンタルバランスを保ち、毎日楽しく活力的に生きている実感がある。
    私の場合は筋トレとハイキングが趣味なので自分の感覚をじっくりと見つめる機会があり、それがマインドフルネスにつながっていると思う。

  •  体調の悪影響になり得る炎症や不安をとり除くための簡単な方法をシンプルかつ、明快に記載されていてとても読みやすかったと思います。
     本やネット情報などで、なんとなく何をすれば痩せられる。とか、こうすれば睡眠が効率良くとれる。など近年は一般的な健康法はみんながなんとなく理解していると思います。本の中では視点を変えて誰もが持っているであろう炎症や不安を取り除くことに着目して、現代人の多くが目標を持って最高の体調作りに向かえる様な内容だったと思います。
     先週親族が若くして亡くなりました。もはや現代病は遠くにあるものではなく、自らも積極的に体調を整えていかなければいかないと思います。個人的にも今飲んでいる薬を飲まなくて良くなるように実践して行きたいと思います。
     まずは体重を減らすために下位プロジェクト診断でもしましょうかね…
    デジタル断食は厳しそうだ!

  • 現代人の体調不良(鬱病、肥満、散漫な集中力、慢性疲労、モチベーションの低下、不眠、弱い意志など)の原因である「文明病」。本書は、この文明病を「進化医学」(人類が進化の過程で獲得した性質と現代人のライフスタイルのミスマッチに着目した医学)的に解決するための方法論を纏めた書。

    様々な研究論文の中から著者がピックアップし、実践しているオススメの手法の数々がコンパクトに纏められていて、参考になる情報が多かった。

    腸内細菌を良好に保つために著者が挙げた「抗生物質を無闇に使わない」、「抗菌グッズや殺菌グッズの排除」、「空気をきれいに保つ」、発酵食品や食物繊維の摂取、「プロバイオティクス」は広く知られていることであり目新しさはなかった。とは言え、最近疎かになっていた発酵食品や食物繊維の摂取に、また取り組んでみようと思った。

    自然との触れ合いが心と体にとてもいい影響(副交感神経の活性化)があることも、何となくは知っていたが、パソコン上の風景画像や録音された自然音にも効果があるというのは朗報だ。また、「緑が多いエリアには、空気中に有用な微生物が漂っている」ので、自然との触れ合いは腸内フローラの改善にも重要な役割を果たすとのこと。これは知らなかった。

    ストレスや緊張を低減し、体調を改善させる方法として著者は、「デジタルの自然を増やす」、「観葉植物」、「公園の活用」、「太陽」、「アウトドア」、友人との「接触時間」を増やす、合唱やランニングなどの「同期行動」への参加、友人との「信頼」関係を育む(セルフディスクロージャー、互恵)を挙げている。まずは自然との触れ合いを意識して増やしていこうと思った。

    あと本書でこれは使えると思ったのは、「リアプレイザル」。「スピーチの直前にストレス反応が起き始めたら、「楽しくなってきたぞ!」や「興奮してきたぞ!」と自分に言い聞かせる」だけで緊張を抑えられる(「緊張」と「興奮」はどちらも同じ人体反応(脈拍が上がり、コルチゾールが分泌される)なので、脳はその解釈を変えられる)という。何て簡単なことなんだ! これは実践しない手はないな。

    この他、良質な睡眠を取る(耳栓やアイマスクの活用、メラトニンの摂取)、昼寝を活用する(昼寝直前にカフェインを取る「コーヒーナップ」が効果的)、ウォーキング、デジタル断食なども奨めている。昼寝は実践しているが、夜の睡眠には課題があるので何とかしたいとは思っていた。アイマスクはいいかもしれない。

    畏敬の念をもつと、心理的な不安や体内の炎症レベルを抑えられる、というのも興味深い。著者は、自然、アート、偉人などで畏敬の念を喚起すべしと書いている。ここでも自然が重要なんだな。

    マインドフルネスの一環としての自己観察の手法「タイガーマスク」、試してみたけど、そもそも目を瞑って目の前に大きな虎をイメージすることが全くできず断念した。「マインドフルイーティング」(食べる前に食べ物をじっくり観察し、口に入れた後もまずは噛まずに舌で感触を確かめ、ゆっくり噛んで飲み込むまでに次々に起こる体の変化をしっかり意識する、時間をかけた食事法)、これもめちゃくちゃ面倒ではあるが面白そう。

    人生のあらゆる面を「遊び化」することも重要という。そのためのキーワードは「ルール設定」と「フィードバック化」。「数字のフィードバック」が簡単に実践できそうだ。何しろ、「ゴールまでの進行度と平行して数量が増えていく」仕掛けを作れば脳は快楽を得られるというのだから簡単だ。その日のプロジェクトを達成したらカレンダーや手帳に◯印をつけるだけでよい。ノートを半分に区切って右側に作業時間を、左側に行った作業を書く「アカウンタビリティチャート」も効果があるのだとか。

    本書から得られたことを2つ挙げるとしたら、自然との触れ合いの大切さ、そして「リアプレイザル」。この中2点は自分の中にしっかりテイクノートしておきたい。

  • 現代人と狩猟民族との違いを述べた上で、いまの私たちが置かれている状況での得手不得手が分かりやすく解説されていて納得できた。

    こうしてテクノロジーに囲まれて生活するのは、歴史的にみて非常に最近の出来事なのだから、適応できないところが出てきてしまうのは無理もないよね。その上でどうするべきかがよく分かった。

    すべて完璧にこなそうとせず、自分に合いそうなものから少しずつ取り入れていきたい。

  • よかった。
    体に良いと言われてるものがなぜ良いのか
    なぜ自然は良いのか
    どんな影響を与えるかなどが科学的に書かれていてすごく納得できた

  • 体調がすこぶる良い日って、年に何回も無くなってきた私にとっては、為になりました。
    いかに実行に移すかです…出来るところから。

    「ぼんやりした不安が健康を害している」
    確かに。
    未来を今に近づけることを意識的に。

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著者プロフィール

新進気鋭のサイエンスライター。1976年生まれ、慶應義塾大学SFC卒業後、出版社勤務を経て独立。10万本の科学論文の読破と600人を超える海外の学者や専門医へのインタビューを重ねながら、現在はヘルスケアや生産性向上をテーマとした書籍や雑誌の執筆を手がける。自身のブログ「パレオな男」で心理、健康、科学に関する最新の知見を紹介し続け、月間250万PVを達成。近年はヘルスケア企業などを中心に、科学的なエビデンスの見分け方などを伝える講演なども行っている。著書に『最高の体調』『科学的な適職』(クロスメディア・パブリッシング)、『ヤバい集中力』(SBクリエイティブ)他多数。

「2020年 『ヤバい集中力ノート』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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