ゆりかごに聞く (幻冬舎単行本) [Kindle]

著者 : まさきとしか

• 幻冬舎 (2019年4月18日発売)

感想・レビュー・書評

[Taka@東南アジア暮らしさんの感想 · 2020年2月12日]

娘を愛せない自分に悩んだり戸惑ったりする人々。八王子で起きた殺人事件、21年前に火事で死んだはずの父親が変死したという連絡、父親の遺品のように見つかった埼玉県の放火殺人事件の記事。父親は一体何をしていたのか？愛されていると信じられない子供側の気持ち、愛することができない親側の気持ち。一人、飛び抜けて壊れたような感情の人が出てくるが、全般に哀しさが貫くミステリ。

著者プロフィール

1965年東京都生まれ。北海道札幌市育ち。1994年『パーティしようよ』が第28回北海道新聞文学賞佳作に選ばれる。2007年「散る咲く巡る」で第41回北海道新聞文学賞（創作・評論部門）を受賞。
著書に『熊金家のひとり娘』『完璧な母親』『大人になれない』『いちばん悲しい』『ある女の証明』『祝福の子供』『あの日、君は何をした』『彼女が最後に見たものは』などがあり、近刊に『レッドクローバー』がある。

「2022年 『屑の結晶』 で使われていた紹介文から引用しています。」